ベトナムニュース







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○外務省領事局海外邦人安全課
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○外務省領事局政策課(海外医療情報)
 住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
 電話:(代表)03-3580-3311(内線)2850

○外務省領事サービスセンター(海外安全担当)
 住所:東京都千代田区霞が関2−2−1
 電話:(外務省代表)03-3580-3311  (内線)2902

○外務省海外安全ホームページ: http://www.anzen.mofa.go.jp
         http://m.anzen.mofa.go.jp/mbtop.asp (携帯版)

○在ベトナム日本国大使館
 住所:27 Lieu Giai Street, Ba Dinh District, Hanoi, Vietnam
 電話: (市外局番04)3846-3000
    国外からは(国番号84)-4-3846-3000
 FAX:(市外局番04)3846-3043
    国外からは(国番号84)-4-3846-3043
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○在ホーチミン日本国総領事館
 住所:13-17 Nguyen Hue, District 1, Ho Chi Minh City, Viet Nam
 電話:(市外局番08)- 3822-5314
    国外からは(国番号84)-8-3822-5314
 FAX:(市外局番08)-3822-5316
    国外からは(国番号84)-8-3822-5316
 ホームページ:http://www.hcmcgj.vn.emb-japan.go.jp

公益社団法人ベトナム協会は、最新のベトナム情報をご提供するために、ニュースソースのご提供をベトナム・タイムズに委託しました。当分の間、毎月最初の週の分を掲載いたします。なお、本件に対するお問い合わせ先は下記の通りでございます。

ベトナム・タイムズ    ◆◇代表: 朝妻小津枝 ◇◆
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2018年12月号
多国籍企業、製造拠点を中国からベトナムにシフト
多国籍企業が製造拠点を中国からベトナムにシフトする動きが相次いでいる。米中貿易摩擦に対するリスク回避の動きがあるようだ。米アップルのワイヤレスイヤホンエアポッドの組み立てを行う中国のゴアテックは、米中貿易摩擦によるリスクを回避するため、生産ラインを中国からベトナムに移転し、全サプライヤーに資材をベトナムの施設に運ぶよう要請した。台湾のペガトロンとチェンウエイ・プレシジョン・インダストリーは現在、ベトナムを含む可能性のある移転先を検討しており、フォックスコンの傘下となったシャープは、ベトナム・ビンズオン省に工場を建設する20億ドル規模の投資計画を発表した。2017年、ベトナムで認可された外国投資は358億8000万ドルを超え、18年1〜10月も279億ドルとなった。アナリストらは、米国離脱後の新協定「TPP11」によってベトナムに2015年のような外国投資の波が来ているとみているが、一方で、投資が加工業に集中していた以前とは異なり、現在は農業やサービス、小売り、金融・銀行、観光、ハイテクなど多くの分野に資金が流入しているとも指摘している。韓国のSKグループは食品大手マサン・グループの株式の9.5%を4億7000万ドルで取得し、その前にはCJグループが物流企業ジェマデプトの子会社などを買収した。金融・銀行部門でも、KEBハナ銀行がベトナム投資開発銀行(BIDV)の戦略的株主になる手続きを進めている。アナリストらは、現在ベトナムに起きている投資の波は、ベトナムが世界貿易機関(WTO)に加盟した2007年頃を人々に思い起こさせるかもしれないが、ベトナムはこの10年余りの経験から外国資本をより効果的に活用することができるだろうとみている。(ベトナムネット)

ベトナムと韓国、投資・貿易関係が拡大
ベトナムと韓国の投資・貿易関係が拡大している。両国の協力関係は、1992年に外交関係を樹立して以降、政治、経済、労働、社会、文化の面で大きく発展した。また、商工省によれば、2009年に戦略的パートナシップを締結した後、両国関係は包括的・実質的に拡大した。貿易面では、韓国は現在、ベトナムにとって中国と欧州に次ぐ3番目の貿易相手国となった。越韓自由貿易協定が15年末に発効すると取引が急増し、1992年は5億ドルだった2国間貿易額は、17年には615億ドルと123倍に増加。18年1〜10月は前年同期比7.6%増の544億ドルとなった。このうち、ベトナムの輸出が同25.3%増の152億ドル、輸入は同2%増の392億ドルとなっている。ベトナムのおもな輸出品は、電子・通信・エンジニアリング製品や加工食品など。また、「メイド・イン・ベトナム」の衣類製品も韓国市場で足場を固めており、ベトナムは韓国で2番目の衣類供給国となった。市場シェアは、中国の34.46%に次ぐ32.67%を確保している。専門家らは、ベトナムが中国を追い抜きトップになるのは近いとみている。投資面では、2017年、韓国は日本に次ぐ第2位の対ベトナム投資国だった。18年8月までの累計では、韓国が投資額610億8000万ドルでトップ、日本は558億4000万ドルで2位となっている。韓国人の専門家の一人は、「韓国企業はベトナムを好ましい投資先だとみている」と語った。ベトナムの豊富な労働力を生かした縫製や製靴分野のほか、近年はサムスンやLG、ロッテ、CJといった大企業がさまざまな分野でベトナム事業を拡大している。サムスンの輸出額はベトナムの総輸出額の20%を占めるほどになった。一方、韓国政府にとっても、ベトナムは「新南方政策」における東南アジア諸国連合(ASEAN)の重要なパートナーとなっている。(国営ベトナム通信(VNA)など)

ベトナム企業、グローバルサイトで顧客探し
ベトナムの何百もの企業が潜在的な顧客を求め、コーヒーやコショウ、青果、工芸品などの商品をアリババやアマゾンといった世界の大手電子商取引サイトで販売している。アリババ・ベトナムのチャン・スアン・トゥイ社長は、電子商取引は企業、特に中小企業が潜在的な顧客を見つけるのに有効だと指摘し、アマゾンには20万もの企業が販売用アカウントを開設していると話した。同社長によると、中小企業は海外に代表事務所がないため、輸出活動は仲介業者や展示会、貿易カウンセラーのサポートに依存している。そのため、潜在的な顧客を見つけることは非常に難しい。その一方で、eコマースを活用すれば市場を拡大し、顧客の要求を正しく評価し、適切な商品を提供できるチャンスがあるため、グローバルサイトは多くの企業の関心を集めている。例えば、国営食品会社の第1ベトナム青果輸出入(Vegetexco1)はアリババで買い手を探し始めてわずか1カ月半で、欧州のエストニアの顧客にキュウリの酢漬けを販売することができたという。ただ、商工省の最近の統計によれば、オンライン輸出の売上高は輸出総額のわずか1%に過ぎない。専門家は、企業が電子商取引を始めるための人員不足や技術者不足も影響していると指摘している。また、電子商取引を活用しても、輸出につなげることは容易ではないと考える企業も少なくない。ベトナム・カカオ・カンパニーの幹部は、アリババにアカウントを開設して5年間、アカウントを維持するのに毎年3300万ドン(約16万5000円)を費やしたが、海外企業との競争が厳しく、顧客を見つけることはできなかったと明かした。しかし、アリババ・ベトナムのトゥイ社長は、今後5年間の電子商取引による輸出伸び率は50〜100%になると楽観視している。(グイラオドン電子版)

ズン計画投資相「改革なくして成長なし」=ベトナム改革・開発フォーラムで
グエン・チー・ズン計画投資相は5日、ハノイで行われた「新しい時代における経済成長のための新しい原動力と新しいビジョン」をテーマとするベトナム改革・開発フォーラム(VRDF)で、「改革なくして成長なし」などと訴えた。
ズン計画相は、急速に進む第4次産業革命(インダストリー4.0)が経済・社会生活に幅広く影響すると述べ、「ベトナムは改革と開発を同時に行わなければ時代に取り残されてしまう」と指摘。体制の改革と労働生産性向上への取り組み、適切で効果的な政策による企業の競争力強化なくしてベトナムの成長はないと強調した。また、現在は豊富な労働力や熟練労働者の増加、グローバル統合の劇的な進展、投資資金の大量流入という貴重なチャンスが広がる「黄金期」にあるが、2018〜20年の成長率目標(年6.85%)を達成するには、改革を妨げる既存の課題に取り組み、法整備や事業環境の改善を進めなければならないと述べた。世界銀行ベトナム事務所のウスマン・ディオンヌ所長は、「ベトナムは輸出大国となり、急速な経済成長とともに貧困率は1980年代後半の60%超から7%以下に縮小した。しかし、近代化・工業化への道のりは始まったばかりだ」と述べ、急速な高齢化や生産性の低さ、環境コストの増加などの問題に直面していると指摘。成長を続けるには適切な道を選ぶことが必要だと強調した。グエン・スアン・フック首相は、行政手続の合理化や事業環境の改善を促進し、住民と行政が対話できるチャネを構築する考えを示した。また、スマートインフラやデジタル技術への投資を強化すると述べた。VRDFは、計画投資省が政府機関と開発パートナー、内外の専門家、企業などとの協力を強化し、改革と開発を推進することを目的に開催した。(サイゴン・タイムズ電子版など)

25年までに飢餓ゼロへ=各関連機関や企業などに支援要請−クオン農業
グエン・スアン・クオン農業・地方開発相は、このほどハノイで開催された「2018年国際支援グループ(ISG)総会」で演説し、ベトナムが2025年までに「飢餓ゼロ」の目標を達成できるよう、「国家行動計画」への支援と協力を各国際機関や国内外の企業、専門家、ボランティアなどに要請した。国連は12年、飢餓をなくすことを目標とした世界的な取り組みである「飢餓ゼロへの挑戦(ゼロ・ハンガー・チャレンジ)」を開始。ベトナムは、飢えに苦しむ貧しい人々の削減において著しい成果をあげた国の一つとなった。ただ、世界保健機関(WHO)の基準でベトナムの子供の栄養失調率は依然高いと分類されるなど、未達の目標も残っている。特に、北部山間地域や中部高原、北中部では栄養・発育不良の割合が高いままだ。ベトナム農業・地方開発省と国連・食糧農業機関(FAO)が発表した「2025年までに飢餓ゼロを目指す国家行動計画」では、(1)各世帯が年間を通じて栄養のある食糧・食品を十分に得る(2)2歳未満児の栄養失調の低減(3)持続可能な食糧システムの開発(4)小規模生産農家の生産性および所得の向上(5)食糧・食品の無駄をなくす−の五つを主要目標に設定。栄養の改善とともに国の食糧安全保障の確保を目指している。(ベトナムネットなど)

交通渋滞や洪水が悪化=ホーチミン市ニャン書記、市人民評議会会議で報告
ホーチミン市党委員会のグエン・ティン・ニャン書記は4日に行われた第9期ホーチミン市人民評議会の第12回会合で、「交通渋滞の緩和や洪水の抑止、環境汚染の低減などを目指した七つのプログラムは成果をあげていない。中でも、交通渋滞や浸水は状況が悪化さえしている」と指摘した。ニャン書記によると、2018年開発計画で設定した20の目標のうち、目標を上回ったのは二つで、15の目標は達成、二つはほぼ達成、一つは未達となっている。また、18年は中央政府の検査チームによる市の土地引き渡しに関する調査で、「入札を行わずに土地を引き渡した」「安い値段で土地を引き渡した」など複数の違反が発見された。一方、市人民委員会のチャン・ビン・トゥエン副委員長は、市の2018年の地域内総生産(GDP)が1300兆ドンを超え、経済成長率は8.3%に達し、国の経済発展に24%超、寄与したと報告した。会議では、2019年開発計画も発表され、「成長率目標8.3〜8.5%」や「企業の新規設立4万6200社」など、20の目標に取り組むことが示された。また、行政手続き改革を推進し、省・市別競争力指数を上げるために電子政府モデルの構築プロセスを急ぐほか、交通渋滞の緩和や深刻な洪水を抑止するための事業への投資を継続することが盛り込まれた。(サイゴン・タイムズ電子版など)

救急バイク、導入地域を拡大=通報から現着まで3〜5分−ホーチミン市
ホーチミン市保健局は、市内1区のサイゴン総合病院で11月7日から試験導入した「救急バイク」の好結果を受け、市内1、2、4、10、トゥドク各区に拡大することを許可した。通報から現場到着まで3〜5分程度で、救急バイクの機動性は小さな路地に住む患者や混雑時には極めて有効だと評価された。「救急バイク」は、交通混雑が深刻な市内で救急患者のもとへ早く到着するための打開策として試験導入された。サイゴン総合病院と115救急センターが連携して取り組んでいる。同局によると、試験導入から2週間の救急バイク出動件数は26件で、このうち9件は症状が軽かったため隊員が現場で対応。残りの17件は重症で病院に搬送する必要があったが、救急車が到着するまでの間に救急バイク隊の医師が応急処置にあたることができた。市は今後1〜2カ月間、試行を継続し、コストなどを計算する。(VNエクスプレスなど)

コショウ栽培、量から質重視に転換=クオン農業相
グエン・スアン・クオン農業・地方開発相は、4日にホーチミン市で行われた会議で、コショウ栽培は面積の拡大ではなく高品質品を生産する方向で改革を図る考えを示した。会議は、農業省、商工省、ベトナム・コショウ協会が共催した。クオン農業相は、世界の流通網に乗るベトナム産農産物を増やすにはクリーン農業が重要だと指摘。世界のコショウ栽培面積はこの7年間で3倍に増加したが、総生産額は4分の1に減少し、乾燥コショウの価格は1キロあたり25万ドン(約10.8ドル)から5万8000ドンに低下したと説明した。欧州香辛料協会(ESA)の幹部は、ベトナムのコショウ農家にはコショウ消費国の基準や品質に関する情報が不足していると指摘した。ただ、ベトナム産コショウは品質が改善されており、2018年の対欧州輸出量は6%増加したと述べ、「ESAはベトナムがコショウのさらなる品質向上と欧米市場への輸出を拡大できるよう支援する」と語った。ベトナム産コショウは現在、世界100カ国・地域に輸出されており、世界の総輸出量の60%を占める。2017年、コショウ栽培面積は15万2000ヘクタール、生産量は24万トンで世界のコショウ生産量の48%を占めた。輸出量は約21万5000トン、輸出額は約12億ドルだった。ベトナム産コショウの最大消費市場はアジアで、輸出総額の51%を占めた。(国営ベトナム通信(VNA)など)

ホアセン劇場建設計画、新たな投資家を求める=ハノイ市
ハノイ市計画投資委員会は、「ホアセン劇場」の建設計画に対する新たな投資家を求めていると発表した。同計画は、2017年7月に市人民委員会のグエン・ドク・チュン委員長が承認し、地元企業が建設する予定だったが、同社が計画からの撤退を決めたことから、新たな投資家を探すことになった。ホアセン劇場のホアセンは「ハスの花」を意味し、建物のデザインは「水面に浮かぶハスの花」をイメージしたものとなっている。カウザイ区のズオンディンゲ通りとファムフン通りの角に位置するCV1公園の一角をなし、6階建て(2000席規模)の市内最大かつ最も現代的な劇場となる。投資額は2兆3900億ドン(約115億円)を見込む。市は当初、公的資金での建設を考えていたが、税金の無駄だなどの反対意見が強かったため、民間資金を活用する方針に切り替えた。(ザンチーなど)

ベトナム航空、2019年のホーチミン証取上場目指す
国有ベトナム航空は2019年のホーチミン証券取引所への株式上場を予定している。同社のズオン・チー・タイン最高経営責任者(CEO)が英紙フィナンシャルタイムズに対し、「来年第1四半期の上場を目指している。実現は可能だと考えている」と語ったという。ただ一方で、「最終決定は政府に委ねられている」とも述べたようだ。フィナンシャルタイムズは、「ベトナム航空の上場は外国人投資家の関心を集めるだろう。ベトナム航空にとっては、ベトジェットやバンブー航空などとの競争に勝ち抜くための資金力増強がより容易になるだろう」とする英法律事務所フレッシュフィールズ・ブルックハウス・デリンガー(ハノイ事務所)のトニー・フォスター氏のコメントも紹介した。ベトナム航空の株式は現在、ハノイの未上場株取引市場の「UPCoM」で取引されており、時価総額は20億ドルを超える。政府は現在、同社株の約86%を所有しているが、20年までに51%に引き下げたいと考えている。ベトナム航空業界は競争が激化しており、時価総額でシンガポール航空に続く東南アジア第2位の航空会社となった各格安航空のベトジェットのほか、ジェットスター・パシフィックとベトナムエアサービス(VASCO)が活動。今月29日には新たにバンブー航空が第1便の運航を予定している。国内市場に飽和化する兆しがみえる中、ベトナム航空は海外路線の拡大に力を入れている。今年10月にはダナン−大阪線を開設。20年には、米国への直行便の運航を予定している。ベトナム航空は、VASCOの完全親会社であり、ジェットスター・パシフィックの株式の70%を保有している。(VNエクスプレス)

国産スマホ「Vスマート」、まもなく発売=ビングループ
複合企業ビングループのスマートフォン生産子会社ビンスマートは、今月14日にホーチミン市のビンコムセンター・ランドマーク81で、スマートフォンの新ブランド「Vスマート」の販売を開始する。「Vスマート」は、ハイフォン市ディンブー・カットハイ工業団地の工場で生産している。工場の年産能力は500万台で、品質マネジメントシステム「ISO9001:2015」の認証を取得した。生産バリューチェーンの大半をスペインのテクノロジー企業BQが開発。ビンスマートはBQの株式の51%を取得することで、製品の研究・開発過程においてスペインのハイレベルな技術を最大限に活用できたとしている。ビングループのグエン・ベト・クアン副会長兼最高経営責任者(CEO)は、「スマホ4機種を便スマート立ち上げから6カ月未満で完成・発売できたことは、ビングループの努力と技術産業への高い参入意欲を示すものだ」と述べ、「自動車のビンファストとともに、スマホのVスマートがベトナムの産業発展やベトナムブランドを世界に広めることに寄与すると期待している」と語った。Vスマートの工場では、スマホに続いてスマートホームやスマートTVなど、IoT(モノのインターネット)を活用したインテリジェント製品の生産も計画しており、国内外の部品やICチップのサプライヤーにもアプローチしていく予定。(国営ベトナム通信(VNA)など)

ベトナム最大の産金会社ボンミエウ、破産確定
カナダ系ベスラ・ベトナム傘下でベトナム最大の産金会社ボンミエウ・ゴールドの破産がこのほど正式に決まった。ボンミエウ・ゴールドはボンミエウ金鉱を採掘していたが、総額1兆ドン(約50億円)の債務を返済することができない状態が長く続いていた。そのため、クアンナム省人民裁判所が債権者会議を開き、同社の今後について、「破産手続の中止」「事業活動の回復」「破産宣告」の三つの選択肢から決めるための投票を行った。会議に出席した債権者は24人で、投票の結果、このうちの14人が「破産宣告」を選択した。これにより、ボンミエウ・ゴールドの破産が確定した。同社が2017年11月に公表した財務報告によると、総資産額は3020億ドン。一方で、負債額は1兆2000億ドンを超えていた。ただ、監査により、同社の資産額が348億ドン程度であることが分かり、しかも、それらすべてが採鉱活動に使用するもの、つまり、金山に設置して使用するものだったため、金採掘を継続する場合は価値があるものの、それ以外では資金の回収につながるものではなかった。ボンミエウ・ゴールドは、2016年3月にボンミエウ金鉱の採掘許可証の期限が切れ、その後は違法採掘の状態が続いていた。しかし、地元行政が気付き、中止を求めたことで違法採掘はとまった。2017年5月、クアンナム省が同金鉱を閉鎖する考えを示していた。(VNエクスプレスなど)

ビングループ、事業拡大止まらず=不動産、教育、小売など多分野に進出
複合企業ビングループが拡大を続けている。これまでに、不動産から教育、テクノロジー製品、小売など、さまざまな分野に進出し、今現在はタインホア省で自動車製造子会社「ビンファスト」のサービスステーション開設用地を探している。同省の人民委員会は先ごろ、ビンファストのためにサービスステーションの開設候補地を紹介し、投資手続きについて同社に説明するよう各関連機関に要請した。行政の迅速な動きは、ビングループの事業が地元に大きな利益をもたらすからであることは想像に難くない。ビンファストはランソン省にも、サービスステーション開設のための支援を求めている。セダンや電動バイクのモデル発表は済んでおり、今後サービスステーションが国内各地に誕生する見込みで、情報筋によれば「交通量の多い至便な場所で数ヘクタールから数十ヘクタールの用地が必要になる」。アナリストの中には、ビングループのあまりの急成長に、事業の実現可能性を心配する向きもあるが、多くの人は信頼を寄せている。1年前、ハイフォン市はビンファストの生産施設の建設用地として数百ヘクタールの用地を配分した。ビングループがほぼすべての主要ビジネス分野で強力な「帝国」を築いていることへの信頼は厚い。数千店規模のコンビニエンスストア「ビンマートプラス」やスーパーマーケット「ビンマート」を展開し、医薬品小売チェーンのビンファをオープン。先日は、携帯電話販売のビエントンAを買収した。高級ホテルリゾートのビンパールはすでによく知られたブランドに成長しており、電子製品の生産などを行うビンスマート、ソフトウェア開発などを手掛けるビンテックも順調に伸びている。ビングループのファム・ニャット・ブオン会長は、米経済誌フォーブスが発表する世界長者番付にベトナムにとして初めて掲載された人物でもある。(ベトナムネット)

アフリカ豚コレラ、ベトナムに侵入する危険迫る=当局が対策会議−ティエン農業副大臣
国際獣疫事務局(OIE)によると、中国で発生したアフリカ豚コレラ(ASF)がベトナムとの国境に近い約150キロの地点まで拡大しており、ベトナムに侵入する危険が高まっている。ベトナム農業・地方開発省獣医学局がこのほどホーチミン市で開催した「アフリカ豚コレラ(ASF)対策会議」で報告された。ASFは、アフリカ豚コレラウイルスが豚やイノシシに感染する伝染病で、人に感染することはないが、致死率が高く、有効なワクチンや治療法もないため、畜産業界への影響は甚大だ。ベトナムでは感染例の報告はまだないものの、国境を接する中国での感染拡大はベトナムにとって脅威となる。会議で、フン・ドク・ティエン農業副大臣は、ベトナム国内ではASFの感染はまだ確認されていないとしながらも、中国で急速に感染が拡大していることを受け、対策強化の必要性を強調した。獣医学局疫学室のグエン・バン・ロン室長は、17年から18年11月下旬までに中国を含む19カ国でASFが発生したとするOIEの最新情報を示し、中国国境から原産地不明の豚肉がベトナムに密輸入される危険性に警鐘を鳴らした。ベトナムでは、ASFが発生した地域は検査結果が判明してから24時間以内に豚を処分することが決められている。状況が複雑化していれば、検査を待たずに速やかに処分する場合もある。豚の移動も禁止され、徹底した消毒と厳重な監視体制が敷かれる。ベトナムはASF対策として、機材購入や検査、訓練、研究のため、2019年末までに490億ドン(約2億4500万円)を投じる予定。(ベトナムネットなど)

仏統治時代の歴史的建築物トゥオントー宮殿、解体計画に歴史家らが反対=ホーチミン市
ホーチミン市人民委員会が、フランス植民地時代の1860年にフランスが建設したコロニアル様式の建物「トゥオントー宮殿」を解体して市庁舎の拡張・改良を計画していることに、歴史学者や建築家らが異議を唱えている。歴史学者のグエン・ミン・フン氏は、歴史的価値のある建築物は解体ではなく、保存し活用するべきだと主張する。都市研究センターのトン・ヌー・クイン・チャン所長は、同宮殿は昔のサイゴンのランドマークとして保存を急ぐべきだとの意見だ。別の歴史学者チャン・ヒュウ・フオック・ティエン氏も、「同宮殿は歴史的建築物としての価値がある」として解体に反対する意見を示し、建築家ボー・キム・クオン氏は同宮殿に建築物としての重要な意義があると主張している。トゥオントー宮殿はホーチミン市で最も歴史のある建築物の一つで、1975年に南北統一して以降はホーチミン市の商工局と情報通信局の庁舎として使用されてきた。(ザンチーなど)

ダナンの病院、多くの患者で大混雑=他省・市からも患者集中
ダナン市の各病院で処理能力を上回る多くの患者で大混雑する状況が続いている。原因の一つは、同市だけでなく。周辺地方から患者が集まってくることだ。ダナン市から約100キロ離れたクアンガイ省ギアハイン県在住のガーさん家族は、診療や治療のたびにダナンの病院を訪れると話した。地元からダナンの病院まで毎日バスが運行しており、毎日50〜60人が利用しているようだ。最近は、患者が増えて待ち時間が増え、バス代もかかるが、大都市であるダナンの医師や施設に高い信頼を置いているという。ダナン産科・小児科病院では、市外からの患者が毎年25%のペースで増加している。ダナン腫瘍病院は、ベッド数が開業時の500床から600床に増えたが、それでも追い付かない。同院のグエン・ウット院長は、ダナンの各病院は患者の7割が市以外の地方からの患者が占めていると話した。市人民委員会のダン・ベト・ズン副委員長は、こうした状況を改善する計画の策定に着手し、保健当局に患者数の把握を要請した。保健当局は今後、衛星病院の建設や予防医学の推進、情報技術の導入などに重点を置くとしている。(ベトナムネットなど)

高利益企業トップ500社を表彰=1位はペトロベトナム
調査会社ベトナムリポートとオンラインメディアのベトナムネットは、先に発表した「高利益企業トップ500(プロフィット500)2018年版)」の表彰式をハノイ市内の国立コンベンション・センターで開催した。1位は国有石油会社ペトロベトナム、2位はベトナム軍隊通信グループ(ベトテル)、3位はサムスン電子ベトナムだった。同ランキングは、売上高や税引前利益、自己資本利益率(ROE)、総資産利益率(ROA)などに基づき、ベトナムの高利益企業を順位付けしたもの。ペトロベトナムは、2018年1〜10月の売上高が前年同期比23.6%増の499兆5000億ドン(約2兆4975億円)となり、10カ月間目標を21.1%上回った。4位以下は、ホンダベトナム、ペトロベトナム・ガス(PVガス)、ベトナム乳業(ビナミルク)、ベトナム外商銀行(ベトコムバンク)、ホアファットグループ、ベトナム工商銀行(ヴィエティンバンク)、ビングループが続いた。また、同500社のうち、建設・建設資材・不動産企業が全体の14.8%を占め、電力が12.8%、金融は11.2%、食品・飲料・タバコは10.4%だった。(国営ベトナム通信(VNA)など)

11月の貿易赤字、4億ドル
ベトナム税関総局によると、ベトナムの2018年11月の輸出額は前月比4.1%減の216億ドル、輸入額は同1.1%増の220億ドルで4億ドルの貿易赤字となった。これは輸出額の約1.9%に相当する。1〜11月では、輸出額は前年同期比14.1%増の2236億3000万ドル、輸入額は同12.4%増の2168億2000万ドルとなり、68億1000万ドルの貿易黒字をキープした。輸出額の多かった品目は、電話機・部品が同11.5%増の461億4000万ドル、繊維・縫製品が同17.4%増の277億7000万ドル、コンピューター・電子製品・部品が同13.9%増の270億ドルなど。輸入は、コンピューター・電子製品・部品が同13.6%増の387億ドル、布地が同13.6%増の117億6000万ドルなど。機械・設備・工具・部品や携帯電話・部品の輸入は減少した。(ベトナム・ニュース電子版など)


2018年11月号
ビンファストとPVオイル、充電ステーション設置で合意=20年までに2万カ所
複合企業ビングループ傘下のビンファストと国有石油会社ペトロベトナム傘下のPVオイルは、電気自動車(EV)用の充電ステーション設置で覚書を交わした。2020年までにPVオイルの給油所2万カ所に充電ステーションを整備することを計画している。ビンファストは、20年までに充電ステーションを3万〜5万カ所設置する計画があり、PVオイルとの今回の提携はこの計画の一環。ビンファストは現在、35億ドルを投じてハイフォン市にEVの二輪車と四輪車の生産工場を建設中。ビンファストのジム・デルーカ最高経営責任者(CEO)は先に、生産目標を二輪車、四輪車ともに年間25万台だと明かした。最終的には100万台への拡大を目指すという。(VNエクスプレスなど)

工業団地開発に大きなチャンス=外国企業が生産拠点をベトナムに移す動きで
外国企業が生産拠点をベトナムにシフトする動きがあることから工業団地開発のチャンスが拡大している。米系不動産サービスのジョーンズ・ラング・ラサール(JLL)ベトナムによると、ベトナム北部では工業団地面積が2018年9月末時点で1万1366ヘクタールとなり、前年同期比1100ヘクタール増加した。このうち、最も多くの工業団地があるのはハイフォン市とバクニン省で、全体の46%が集中している。JLLベトナムは、北部では今後、20年までに約1万8116ヘクタールの工業団地が新たに稼働すると予想しており、特に、中国からの移転を考える企業にとって魅力的な移転先になるとみている。南部では、バリアブンタウ、タイニン、ビンフオック各省を中心に、1〜6月に約3万7020ヘクタールの工業団地が新たに加わった。JLLでは、今後3年間でさらに約1万1940ヘクタールが増えると予想している。計画投資省外国人投資庁(FIA)の報告によると、この8カ月間に最も多くの外国投資を集めた業界は製造・加工業で、このことは、今後も工業団地の開発が有望であることを示した。例えば、北部では地場企業のキンバック都市開発(KBC)が運営する三つの工業団地(バクニン省クエボ、ハイフォン市チャンズエ、バクザン省クアンチャウ)からの売上が2018年1〜6月に1兆ドン(約50億円)を超え、2920億ドンの利益を確保した。このうち、クエボ工業団地には、サムスンのサテライト企業として活動する約300社の半数が生産拠点を開設。チャンズエ工業団地には、韓国LGグループが三つの工場を開設しており、現在KBCは同工業団地を687ヘクタール拡張する第3期工事の許可を申請している。クアンチャウ工業団地では、韓国サムスンの一次ベンダー企業が10ヘクタールを賃借しており、今後二次ベンダー企業の進出が期待される。南部では、地場開発企業ベカメックスIDCの2018年上半期(1〜6月)の売上高が年間目標の81%に相当する3兆4900億ドンに達した。同社は5月中旬、米投資会社ウォーバーグ・ピンカスとの合弁会社BWインダストリアル・デベロップメント(BWID)をビンズオン省に設立。資本金は2億ドルで、多国籍企業に対応できる倉庫やレンタル工場、客の要望に応じた工場の建設などを予定している。すでに、ビンズオン、ドンナイ、ハイフォン、ハイズオン、バクニン各省・市で計8カ所(総面積200万平方メートル超)を取得している。(ベトナムネットなど)

モバイル広告市場、拡大の可能性=モバイルゲームの急成長で
ベトナムはモバイルゲームの急成長に伴い、モバイル広告市場発展の可能性が拡大している。ベトナム人の「ゲーム好き」は、中年層や母親であっても例外ではなく、1億人近い人口の多さからもモバイルゲームが魅力的な広告媒体に成長している。インドの大手モバイル広告ブランド「POKKT」のリポートによると、ベトナムのゲーム人口は現在2800万人で、2020年には4000万人に増加すると予想される。ベトナム人は、1日に平均51分をゲームに費やしており、性別や年齢による違いはない。POKKTが国際非営利団体モバイルマーケティング協会(MMA)およびホーチミン市に拠点多く市場調査会社デシジョン・ラボと共同で発表した最新データによれば、ベトナムのゲーム愛好者のうち、男性の54%、女性の59%が携帯電話を使っていた。また、10歳未満の子供を持つ母親の53%が日常的に携帯でゲームをしており、45〜54歳の年齢層もゲーム愛好者全体の6%を占めていた。MMAのアジア太平洋地域担当幹部は、「一般的にはゲームと言えば若い世代をイメージするが、これらのデータはゲーム愛好者の定義や人々の認識を変えるだろう」と指摘。「マーケティング担当者はこれまで手薄だった領域を利用すれば、さまざまな顧客グループにアクセスできるようになる」と述べた。デシジョン・ラボの関係者は、「インターネットにアクセスしたベトナム人の半数以上がモバイル機器でゲームをしている。今はモバイルゲームが主流になっている」と語った。フランスに拠点を置くインターネット広告配信事業会社のクリテオは、先ごろ発表した報告書の中で、「ベトナムのオンライン広告は2014年以降、テレビや印刷物を上回る年27%の成長率を遂げている。22年までには国内のマーケティングの89%がオンライン広告に費やされるだろう」との予想を示した。(VNエクスプレスなど)

ペトロベトナム、オモンB鉱区ガス事業への政府支援を要請=国会議員団との会合で
国有石油会社ペトロベトナムのグエン・クオック・タップ副CEO(最高経営責任者)は、カントー市、カマウ省、ランソン省選出の国会議員団との会合で、遅延しているオモンB鉱区ガス事業に対する政府支援を要請した。事業の遅延により、投資額の増加と経済効率の低下、政府歳入の遅れが懸念されるという。オモンB鉱区ガス事業は、ベトナムの二大ガス事業の一つで、総投資額は約100億ドルに上る。ガス田開発とパイプライン敷設を行うもので、2016年4月に着工し、20年第2四半期の操業開始を目指している。採取したガスをキエンザン省とカントー市の各火力発電所に供給し、20年からの20年間で総額180億ドルの国家歳入を見込んでいる。また、同事業により大規模なガスインフラが構築されることで、国のエネルギー安全保障への貢献とベトナム南西地域の経済発展の促進も期待される。そのため、タップ副CEOは政府に対し、オモンB鉱区ガス事業に属するオモン火力発電所の予備的実現可能性調査報告書(プレFS)の早期承認と、オモン第2発電所に対する投資方針の11月中の策定を要請。同ガス事業に出資する各外国投資家に対する政府保証の早期締結も求めた。これに対し、カントー市国会議員団のチャン・クオック・チュン党書記は、市にはオモンB鉱区ガス事業に属する発電所事業を支援する用意があると述べた。カマウ省国会議員団のズオン・タイン・ビン党書記も、同事業が迅速に展開できるよう政府および各関連機関に働きかけると約束した。(ベトナム・ニュース電子版など)

ホーチミン−モクバイ高速道、FS完了
第2プロジェクト管理委員会(PMU2)は、ホーチミン−モクバイ高速道整備事業の実行可能性調査(FS)報告書の承認を運輸省に要請した。ホーチミン−モクバイ高速道は、ホーチミン市とタイニン省モクバイを結ぶ53.5キロ。モクバイはカンボジア国境まで約2キロの地点にあり、ホーチミン市とモクバイを結ぶ道路は現在、国道22号線のみのため、慢性的に渋滞が発生している。工事は2期で行う計画。第1期工事は、ホーチミン市からタイニン省チャンバンまで、幅27メートルの6車線道路を建設し、第2期工事でチャンバンからモクバイまでを建設する。第2期の区間は第1期の区間より交通量が少ないと予想されるため、幅17メートルの4車線を建設する。第1期工事の事業費は、工事費と用地取得費用を合わせて10兆4560億ドン(約522億8000万円)を見込む。 PMU2のレ・タン副委員長は、「政府資金が限られた中にあっては官民連携(PPP)方式が資金を動員する唯一の方法だ」としつつ、事業費が膨大であることを理由に、5兆4130億ドンをPPPで投資家から調達し、国が5兆0430億ドンを拠出するほか、コンサルタントなどの費用2兆9000億ドンを政府開発援助(ODA)で賄う案を運輸省に提示したと説明した。資金回収は17年と6カ月を見込む。一方で、最大リスクは342ヘクタールに上る用地収用の遅延だとも指摘した。(国営ベトナム通信(VNA)など)

ロンフー第1火力発電所建設、さらに遅延する可能性=ロシアPM社に対する米国の制裁で
国有石油会社ペトロベトナムは、ソクチャン省で建設中のロンフー第1火力発電所の現状および問題点に関する最新報告書を商工省に提出し、完成がさらに3年程度、遅れる可能性があると報告した。同報告書によると、ロンフー第1火力発電所建設事業は、ペトロベトナム傘下のペトロベトナム・テクニカル・サービス(PTSC)とロシア企業のパワーマシーン(PM)によるコンソーシアムが、EPC(設計・調達・建設)契約に基づき実施している。2018年9月までの進ちょく率は77.01%で、事業は計画より約18カ月遅れている。加えて、請負業者であるPM社が、ウクライナ危機を巡って米国の制裁対象となったことから、同事業における最も重要なタービンと発電機を供給するゼネラルエレクトリックから契約の解除が通達されたため、完成が少なくとも3年程度、遅れる可能性がある。また、ペトロベトナムは米国が制裁を維持する場合はEPC契約の支払い通貨を米ドルからロシアのルーブルまたはベトナム・ドンに変更するよう要請したほか、コスト増を理由に、投資額を11兆6000億ドン増額することも提案した。(ベトナム・インベストメント・レビュー電子版など)

メトロ2号線、地下鉄駅は史跡を損なわず=ハノイ市人民委員長
ハノイ市人民委員会のグエン・ドク・チュン委員長は、グエン・スアン・フック首相に提出した報告書の中で、ハノイ都市鉄道(メトロ)2号線の地下路線および駅「C9」は、ホアンキエム湖周辺の歴史遺跡を侵害するものではないと強調した。同委員長は報告書で、地下路線のトンネルは天井部分が地下12.3メートル、底部は同18.8メートルにあり、駅と地下路線の建設には最先端の技術を使用すると説明。ホアンキエム湖と歴史遺跡、周辺の景観を破壊するようなことはないと強調した上で、市内の交通混雑を緩和するには近代的な公共輸送システムに転換する必要があると指摘した。同2号線は、日本の政府開発援助(ODA)による資金援助を受けている。2020年の着工、24年の完成を予定している。全長は地下区間を含めて11.5キロ。七つの地下駅と三つの地上駅を設置し、デポ(車庫)も建設する。(ベトナム・ニュース電子版など)

商業銀行各行、大幅な利益増
商業銀行各行が業績を大きく伸ばしている。ベトナム外商銀行(ベトコムバンク)は、18年1〜9月の税引き前利益が11兆6800億ドンと、前年同期比47%増加した。ベトナム技商銀行(テクコムバンク)は7兆7700億ドンで同61%増。アジアコマーシャル銀行(ACB)は4兆8000億ドンと同2.4倍になり、ベトナム国際銀行(VIB)は1兆7200億ドンで同176%増加した。利益の多くは受取利息に依存しており、専門家らは、今後も信用の伸びと経済の安定が見込めるため、銀行の収益は年末まで増加するとみている。また、英系HSBCベトナムのファム・ホン・ハイ最高経営責任者(CEO)は、ベトナムの銀行部門の収益は2018年がピークで、その後は徐々に低下するとの予想を示し、ベトナム国家銀行(中央銀行)が近い将来、信用の高い伸びを抑える措置を講じる可能性があると指摘。最近の信用の伸びと世界金融市場の不安定さにより、19年以降に銀行の不良債権問題が再浮上する可能性があるとも指摘し、19年は銀行の利益が減少に転じる可能性が高いと説明した。
中銀のレ・ミン・フン総裁は先ごろ、9月末の融資残高に対する不良債権および潜在的不良債権の割合を8.61%と発表した。財務省によれば、2017年の銀行部門の融資残高は18.17%に達した。18年は17%を目標に設定している。(VNエクスプレスなど)

ホーチミン市、ごみ収集料の引き上げを決定
ホーチミン市人民委員会のチャン・ビン・トゥエン副委員長は、生活ごみの収集料を引き上げる決定に署名した。同決定は11月1日に発効する。ただ、新料金が実際に適用される時期は未定だという。現在、市民が負担している生活ごみの収集料は市内各区で1世帯あたり1カ月わずか1万5000ドン(約75円)〜2万ドンで、市郊外の各郡ではこれよりさらに安い。しかし、市天然資源・環境局の試算によれば、1世帯当たり約13万8000ドンを徴収する必要があるため、2022年にかけて段階的に引き上げていく方針を固めた。まずは、18〜19年は市内(区部)で約4万8000ドンにし、市郊外(郡部)については市天然・資源局および財務局と各郡人民委とで協議して調整する。多くの市民は新規定に困惑しているという。ただ、それ以外の人は料金の引き上げがサービスの質的改善につながることを期待し、値上げを支持している。(トイチェ電子版など)

ベトナムをサムスン最大の生産拠点に=フック首相、李副会長に要請
グエン・スアン・フック首相は、韓国サムスン電子の李在鎔副会長とハノイで会談し、同社が今後もベトナム投資を拡大し、ベトナムを同社最大の戦略的生産拠点にするよう要請した。会談で、同首相はサムスンのこれまでのベトナム事業における成功を称賛し、ベトナム政府と各機関、地方自治体は今後もサムスンに最良の事業条件を提供すると約束。いっそうのベトナム投資拡大を呼び掛けるとともに、半導体やインフラ、金融、情報技術の分野での開発推進と、ベトナムが裾野業界を拡大し、国内企業がサムスンのサプライチェーンに参加できるための支援を要請した。また、電子政府の構築に対する支援や大規模火力発電事業の早期展開も求めた。その上で、フック首相は、 ベトナム国会がTPP11(米国を除く11カ国による環太平洋連携協定)を批准すれば、製品の輸出チャンスが拡大するはずだとアピールした。これに対し、サムスンの会長は、ベトナム政府のサムスンに対するこれまでの支援に謝意を表明。ベトナムでの投資拡大や製品の国産化率を引き上げることはサムスンの希望でもあると述べ、部品や人的資源の開発でベトナム企業と協力を進めていると説明した。また、インダストリー4.0テクノロジーや電子政府の分野でベトナムを支援する用意があると語った。(国営ベトナム通信(VNA)など)

ハロン市で唯一のカジノ、従業員が年初来275人減=赤字経営続きで
クアンニン省ハロン市で唯一のカジノを運営するホアンザー・インターナショナル(RIC)は、従業員の数が今年1月に比べて275人減少したことを明らかにした。昨年も514人が退職しており、残る従業員は1200人に満たないという。2018年1〜9月、同社の売上高は1870億ドン(約9億3500万円)と前年同期比23%増加したものの、140億ドンの赤字を計上した。同社は、従業員が減少した理由はこうした業績不振に加え、同業他社による人材の引き抜きがあると考えている。また、バンドン空港やハノイ−ハロン高速道などの交通インフラ整備が進まないため、中国や日本、韓国を中心とした外国人観光客の来訪が阻害されていることも原因の一つとだとしている。RICは、2018年の売上高目標を1590万ドル、税引き後利益は150万ドルに設定している。売上高の63%をカジノ事業が占め、残りは同社が所有するホテルやビラからの収入を見込む。同社は、はケイマン諸島に登記されている企業カイティエップ・インターナショナル・インベストメントが保有している。(VNエクスプレス)

ハプロ、200万ドルの輸出契約獲得=見本市「シアル・パリ」で
国有企業ハノイ貿易総公社(ハプロ)は、先ごろフランス・パリのノール見本市会場で開催された世界最大級の食品・飲料総合国際見本市「シアル・パリ2018」に出展し、カシューナッツや乾燥ココナッツ、コショウ、シナモンなど総額約200万ドルの輸出契約を結んだ。同見本市は、展示スペースが約25万平方メートルで、世界100カ国以上から約6500企業が出展した。ハプロは、コメやコショウ、カシューナッツ、シナモン、加工食品、春雨、米粉麺、ドライフルーツなどを紹介。約100社が同社のブースを訪れ、協力の機会を探った。これより先、今月12日にもハプロは、ハノイで開催された世界コメ会議で、マレーシアおよび米国向けコメ輸出契約を3件(総額約250万ドル)結んだ。同社の事業活動は2018年6月に株式会社化して以降、大きく変化し、グエン・チー・ガー会長によれば、今後は「ハプロ・ブランド」を国際ブランドに成長させ、輸出拡大を図る計画だという。現在、ハプロは農産物や食料品などを世界80カ国・地域に輸出しており、18年1〜9月の輸出額は前年同期比22%増の8900万ドルとなった。売上高は同20%増の3兆9000億ドン(約195億円)を超えた。20年までに、年間売上高を9兆ドンに引き上げ、このうちの80%を輸出から獲得することを目指している。(ベトナム・ニュース電子版など)

PANグループ、外国人の保有上限49%に=株主総会で承認
食品大手パングループは、このほど開催した臨時株主総会で、外国人の保有率上限を49%とする案を承認した。現在、同社の外国人保有率は2017年末時点で45.84%に達しており、日本の双日も18年9月に4500億ドンを投じてパングループ株の10%に相当する1340万株を取得した。今回の総会では、双日の宮部俊明取締役をパングループの2018〜22年期の取締役会メンバーに選出した。また、既存株主に対し、保有4株につき1株のボーナス株を割り当てる新株発行計画も承認。18年第4四半期か19年第1四半期に実施する予定で、これにより資本金は1兆7000億ドンを超える。同社株は、ホーチミン証券取引所で先週まで10営業日連続で下落し、週明け29日は1株4万8100ドンで引けた。それでも年初より27%超値上がりしている。(ベトナム・ニュース電子版など)

書店大手ファハサ、UPCoM上場へ
書店最大手ホーチミンシティ・ブック(ファハサ)が11月1日に未上場株取引市場「UpCom」で900万株を公開する。証券コードは「FHS」、初日の参考価格は1株が1万5800ドン(約79円)。ファハサは1976年の設立で、国内最大の書籍販売チェーン。国内45省・市に計104店舗を展開し、市場シェアは60%に上る。近年の売上高は毎年1億ドルを超えており、2017年の税引き後利益は前年比25%増の217億ドンに達した。18年は230億ドンを目指している。また、14年からこれまで、毎年14%の現金配当を行っている。18年5月21日現在、ファハサの株式はサイゴン・カルチャー・プロダクツが30.5%、会長のファム・ミン・トゥアン氏が35.08%、副会長のレ・ティ・トゥ・フエン氏が5.15%をそれぞれ保有している。(ベトナム・ニュース電子版など)

ビナミルク、第3四半期は増収減益=販売コスト増が影響
乳業大手ビナミルクは、2018年第3四半期(7〜9月)の売上高が前年同期比3.3%増加し、約13兆7300億ドン(約686億5000万円)となったと報告した。ただ、販売コストが同14%増の約3兆4000億ドンに上ったことが響き、税引前利益は同5.9%減の約3兆ドンにとどまった。1〜9月では、売上高は前年同期比2%増の約39兆5000億ドンとなった。おもな収入源は国内市場で、約33兆9000億ドンを占めた。販売コストは前年同期比6.8%増加して8兆9000億ドンとなり、その結果、税引き前利益は約8000億ドン減の9兆3700億ドンに縮小した。(ベトナム・ニュース電子版など)

ハノイの人口、2020年に1000万人超=予想より30年も早く
国会の法律委員会はこのほど作成した「首都法施行5年間に関する報告書」の中で、首都ハノイの人口は想定より30年も早い2020年に1050万人に達する可能性が高いとする見通しを示した。同委によると、ハノイ市は人口増の続く市内中心部のホアンキエム、バーディン、ドンダー、ハイバーチュン各区の人口削減目標を達成できず、この4区の人口は13年の計96万6806人から17年に113万人に拡大した。郊外の各郡でも、市の計画を上回るペースで人口が増加。報告書は、「ハノイは人口の過密でインフラのバランスが悪化し、経済・社会の発展にマイナスの影響が及んだ」と結論づけた。また、ハノイ市は人口密度を低下させるべく、13年に市内四つの区の都市計画および建築基準に関するガイドラインを公布する予定だったが、長期間の遅延で集合住宅は増加。より多くの人が集まる結果となった。統計によると、17年にバーディン区のドイカンやザンボーなどの大通り沿いで計7件の高層マンション建設計画が承認され、ドンダー区でも7件、ハイバーチュン区でも6件が承認された。報告書は、「ハノイでは建築物の高さ制限や建設密度に関する建設省の規定すら守られていない」と指摘した。(ザンチーなど)

17年、宿泊施設が大幅増=計2万5000軒、50万室超に
ベトナムで宿泊施設が急増している。2017年は前年比21.9%増加し、増加率は16年の同10.5%増を大きく上回った。これにより、国内の宿泊施設は計約2万5000軒となり、客室総数は約50万8000室となった。最も多くの資金が投入されたのは三〜五つ星クラスのホテルで、それにより同クラスのホテル軒数は17年末時点で56省・市に計882軒(10万4000室)と、全体の約5分の1を占めるまでになった。このうち、四つ星が同14.5%増の3万3764室、五つ星は同14.6%増の3万4444室で、ほぼ同等の伸び率を示した。客室稼働率は、観光客、特に外国人客に人気があるビーチ(沿岸地域)で最も高く、平均70%を確保した。一方で、北部の一部地域では50%を下回るところもあった。稼働率を大きく伸ばしたホテルはおもに外国人観光客の増加によるものだった。17年にベトナムを訪れた外国人観光客は前年比29.2%増の1290万人、国内旅行者は同18.1%の7320万人だった。観光客1人あたりの支出額は1171ドルで、このうち宿泊代が33.5%を占め、食事が23.9%、買い物が17.3%、移動費が12.7%をそれぞれ占めた。英会計事務所グラントソントンが発表したベトナムの四〜五つ星ホテル・リゾートに関するリポートでは、ベトナムのホテルは平均稼働率の上昇とともに室料も上昇していると報告している。(ベトナムネットなど)

冬・春期米、干ばつや塩害の可能性=メコンデルタ沿岸部
メコンデルタ地域は2018−19年冬春期米の作付面積が約157万ヘクタールで、1ヘクタール当たりの生産量は約7トンが見込まれるが、沿岸部を中心に干ばつや塩害に直面する可能性が指摘されている。農業・地方開発省栽培局によると、2019年1月までにエルニーニョが発生する確率が高く、一方でベトナム南部の雨季が例年より早く終了する可能性がある。そのため、メコンデルタ地域の沿岸部は干ばつと塩水の浸入に見舞われ、コメ作付面積の約10万ヘクタールに影響が及ぶ可能性がある。同省では、こうした状況に対応するため、各地方に対し、19年1月初めまでは農業用水を貯留するよう推奨するとともに、干ばつに強い品質の使用や塩害を避けて適切な栽培時期を選ぶよう促している。また、運河の改良や堤防の増強も必要になっている。(ベトナムネットなど)

10月CPI、3.89%上昇=原油高が影響
ベトナム統計総局の発表によると、10月の消費者物価指数(CPI)は前年同月を3.89 %上回った。原油高を背景としたガソリンの値上がりが大きく影響したほか、食品価格の上昇も続いている。ただ、政府が今年の目標とする4.0%は3カ月連続で下回った。主な項目別の上昇率は、食品・食品サービスが5.07%で、このうち食材が6.08%だった。運輸は、ガソリンの値上がりで8.93%。教育は6.49%だった。一方、医薬品・ヘルスケアは0.69%にとどまり、制度改定による医療費の個人負担増などの影響が一段落した形となった。CPIの前月比の上昇率は0.33%、年初来では3.60%となった。(ビーニュースなど)

FDI認可、年初来16億ドルに=通年目標を60%超−ドンナイ省
ドンナイ省によると、2018年1月から10月23日までに同省で認可された外国直接投資(FDI)が約16億ドルとなり、通年目標の10億ドルを60%上回った。このうち、新規案件が101件で8億0400万ドル、増資が87件で7億9000万ドルだった。新規の最大案件は、シンガポール企業による投資額6000万ドル。その他、韓国や日本、中国といったアジアの国からの投資が多かった。増資は、オランダ企業による約6700万ドルやシンガポール企業の4800万ドルの追加投資など。省計画投資委員会によれば、今年これまでに認可された新規・増資案件は労働集約型ではないハイテクを用いた事業や環境に配慮した裾野産業だという。これにより、ドンナイ省が認可したFDIは累計1853件(334億ドル)となり、このうち現在も有効中の案件は1371件(283億ドル)。17年は、同省のFDI誘致額は13億ドル超で、韓国からの投資が最も多かった。(ベトナム・ニュース電子版など)

ハノイ、20年のF1開催に期待=イメージアップ狙う
国際自動車連盟(FIA)が2020年のF1グランプリをベトナムの首都ハノイで開催することを決定したと海外メディアが一斉に報じた。これを受け、「成功すればベトナムのイメージアップと、ベトナムが世界的に大きなイベンドを開催できる能力があることを証明できる」などの期待が膨らんでいる。関係者によれば、ハノイでF1レースを開催するには6000万ドル以上が必要で、これについてはマイ・ティエン・ズン官房長官が8月の記者会見で、「ハノイ市がF1の開催地に立候補していることを政府として支援する」との考えを示した際、費用は国家予算ではなく民間資金で賄うよう指示したと語っている。 専門家によれば、開催にあたっては経費の問題が最も重要となり、レーストラックの整備やセキュリティ、宣伝費などが発生する。資金調達源としては、放映権、広告収入、入場券販売などが考えられる。また、コースについては、ハノイにはレース場がないため路上で行うしかないとし、道路インフラが整備されているミーディンからラン−ホアラック道路までをコースにするよう提案している。(ベトナムネットなど)

FDI企業の移転価格や脱税に懸念
26日のベトナム国会で、外国直接投資(FDI)企業による移転価格や脱税などの問題に懸念を表明する意見が相次いだ。バクニン省選出のグエン・ニュー・ソ議員は、ベトナムはFDIの誘致に世界で最も成功した国の一つであり、マクロ経済の発展にもつながったが、技術移転や国内企業との協力関係構築は期待したほどの成果をあげていないと指摘。FDI企業は、多額の法人所得税を減免されているにもかかわらず、国内総生産(GDP)の20.78%、歳入全体の13.9%程度にしか寄与していないと述べた。また、2018年1〜9月のFDI企業による輸出額は前年同期比14.6%増加し、輸出全体の70.6%を占めたが、大半は輸出税の課税対象外であったため、FDI企業からの税収は国内企業に比べてはるかに少なかったと述べた。さらに、ハイテクを使用するFDIはたったの5%で、大半がバリューチェーンの末端で加工業に携わるのみであり、FDI企業に対するインセンティブは国内企業との不公平を生んでいると指摘。FDIの誘致が国内経済を害することのないよう、グローバル・バリューチェーンに国内企業を加えることのできるFDI企業を誘致する方向へ、数から質にシフトする必要があると主張した。また、外国企業が投資を決定する上で最も重要な要素はインセンティブではなく、政治や経済の安定、労働の質とコスト、法制度、インフラだと指摘し、税率の低さをFDI誘致の手段に使用するのをやめるよう検討すべきだと提言。加えて、移転価格や脱税などが疑われるFDI企業に対する監視を強化することも求めた。ハノイ選出のグエン・アイン・チー議員は、FDI企業による国内企業への技術移転が依然進んでいないとするソ議員の指摘に同意し、一部の外資企業には、特にヘルスケア部門では古い技術を採用して環境を危険にさらしているケースがあると指摘した。(サイゴン・タイムズ電子版など)


2018年10月号
タンソンニャット国際空港拡張、22年完成予定
レ・ディン・ト副大臣はこのほど行われた会議で、ホーチミン市タンソンニャット国際空港の拡張事業について「第3旅客ターミナル(T3)と滑走路、駐機場の各建設工事と空港周辺道路の改良工事などが2022年の完成を予定している」と説明した。総投資額は、用地収用・立ち退き費用を除き、25兆ドン(約11億ドル)と推計している。運輸省が先ごろ承認した同空港整備計画(改正)によれば、同空港の面積を現在の545ヘクタールから791ヘクタールに拡張。年間の旅客処理能力2000万人のT3ターミナルを建設し、既存のT1、T2ターミナルを拡張することで、空港全体の処理能力を同5000万人に引き上げる。その他、誘導路を整備するほか、駐機場を拡張してスポット数を56増やして計106にする。また、ト副大臣はホーチミン市近郊のドンナイ省に新たに建設予定のロンタイン国際空港について、今月中に予備調査報告書(プレFS)を受理し、19年10月の国会に提出する予定であることも明かした。同事業の第1期工事は2025年の完成を予定している。(サイゴン・タイムズ電子版)

米、ベトナムへの豚肉輸出拡大を目指す=「白モノ」内臓の解禁に期待
米国の全米豚肉委員会(NPB)がベトナムへの豚肉輸出拡大を目指している。特に、ベトナム政府がまだ認めていない胃などの「白モノ」内臓の輸入解禁に期待している。心臓や肝臓などの「赤モノ」内臓の輸入はすでに認められている。NPBによると、米国には豚の内臓を食べる習慣がないが、ベトナムでは人気がある。そのため、白モノを含むすべての内臓について、ベトナムへの輸出を拡大したいと考えており、すでに中国や韓国、シンガポール、マレーシアといったベトナム以外のアジアの国には輸出していることをアピールしている。NPBの国際マーケティング担当者は、バイヤーやインフルエンサー、小売業者との関係構築に努めていると語り、ベトナムでの米国産豚肉の消費拡大に期待を示す。2017年、米国からベトナムへの豚肩肉やハムの輸出額は1100万ドルを超え、ベトナムは香港に次ぐ2番目の米国産豚肉製品の輸入国になったという。NPBでは、ベトナム向け輸出が増えている理由を米国と中国の貿易摩擦が原因ではないとしつつも、中国が米国産豚肉に対する輸入税を12%から62%に引き上げたことで輸出が激減したと認め、その一方で、ベトナムとシンガポールでは食習慣の変化が新たなチャンスを開いているとして期待を高めている。(VNエクスプレス)

フック首相、米投資会社の幹部と会談
グエン・スアン・フック首相は27日、第73回国連総会の一般討論に出席するため訪れた米ニューヨークで、米投資ファンドのハービンジャー・キャピタル・パートナーズのフィリップ・ファルコーネ氏および米プライベートエクイティ投資会社ウォーバーグ・ピンカスのティモシー・ガイトナー氏と会談した。会談で、フック首相はこの2社がベトナムの特に観光分野で投資を拡大し、ベトナム経済の発展と雇用創出に寄与していると称賛。ベトナム政府は、米国企業を含む外国企業に常に好適な投資・事業条件を提供していると強調した。ファルコーネ氏は、ベトナムの成長力を信じていると語り、ベトナム政府の経済発展政策はベトナムへの長期投資の継続を後押ししていると述べた。(国営ベトナム通信(VNA)など)

バンドン−モンカイ高速道、建設費11兆ドン超
クアンニン省人民委員会はこのほど、バンドン−モンカイ高速道建設事業を官民連携(PPP)方式によりBOT(建設・運営・譲渡)形式で実施すると発表した。総事業費は11兆ドン(約550億円)を超えるという。同委はすでに、地場企業3社による合弁と契約を結んだ。合弁側は、総事業費のうちの約1兆2600億ドンを支出し、約9兆8600億ドンを外部から調達する計画。国は資金提供しない。バンドン−モンカイ高速道は総距離が80.2キロで4車線、設計速度は時速100キロ。省内のバンドン、ティエンイエン、ダムハー、ハイハの各県とモンカイ市を通過する。年内に着工し、工期は最大22カ月間、約20年間での資金回収を予定している。クアンニン省は海と諸島に恵まれた人気の観光地で、今年は500万人の外国人を含む1200万人の観光客誘致を目指している。1〜9月の来訪客は前年同期比25%増の約1000万人となり、このうち外国人が同19%増の約360万人だった。(国営ベトナム通信(VNA)など)

キエンザン省、81事業への投資呼び掛け
キエンザン省人民委員会のファム・ブー・フォン委員長はこのほど、2018〜20年に投資を呼び掛ける81事業のリストを承認した。事業費は総額で数十兆ドンに上る。内訳は、観光事業7件、商業・貿易関連11件、環境保護6件、ハイテクを応用した農産物栽培・加工13件、都市および農村の給水事業6件、工業生産15件、工業団地インフラ整備10件、住宅開発4件、輸送関連9件と広範にわたる。資金源は、直接投資を中心に、多額の資金を必要とする環境や汚水処理事業についてはPPP(官民連携)手法や政府開発援助(ODA)も選択肢とする。最大案件は、アンビエン県に建設する80ヘクタール超の漁業センター建設で、必要資金は2兆9000億ドン(約145億円)を超える。観光事業の中では、200ヘクタールのウミントゥオン・エコ観光区建設事業(2兆6000億ドン)やバーホン歴史遺跡区整備(1兆5000億ドン)が大きい。これ以外では、フーコック県ズオンドン地区での汚水処理事業が2兆6000億ドンの資金を必要としている。(サイゴン・タイムズ電子版など)

電力料金、19年に引き上げへ=コスト急増で
商工省のドー・タン・ハイ副大臣はこのほど行われた会議で、2019年に電力料金が引き上げられる可能性があると述べた。国有ベトナム電力公社(EVN)の18〜19年に発生するコストが約20兆7300億ドンに達するため、これをカバーする必要があるという。具体的には、18年のコストは5兆4800億ドンで、17年の為替差損の3兆0700億ドン、水資源開発権への支払いの5020億ドン、ガス価格の値上がりによるコスト増の1兆9100億ドンが含まれる。19年は、それぞれ順に3兆5100億ドン、5020億ドン、10兆5000億ドンなど、計15兆2500億ドンと試算している。商工省では現在、EVNの17年の電力生産・販売コストを各関連機関とともに検証中で、その結果をもって19年の価格調整の方向性を当局に報告する。グエン・スアン・フック首相は7月、18年のインフレ率目標4%以下と国内総生産(GDP)伸び率6.7%を達成するため、年内の電気料金と医療費の値上げを認めないとした。1〜9月のインフレ率は3.57%にとどまっている。直近の電力料金の引き上げは昨年12月で、この時は6.08%引き上げ、1キロワット時あたり1720.65ドン(7.4セント)となった。EVNの17年の総売上高は293兆1800億ドンで、このうち電力販売による売上が前年比8.94%増の289兆2500億ドンだった。(VNエクスプレスなど)

土地取引の禁止措置、解除を要請=土地フィーバーの鎮静化で−カインホア省バンニン県
カインホア省バンニン県人民委員会はこのほど、省人民委員会に県内での土地取引禁止措置を解除するよう要請した。土地フィーバーが沈静化したためと説明している。バンニン県では、政府が県内バクバンフォン地区で特別行政経済区(特区)の整備を計画していることから投機目的の土地フィーバーが過熱。そのため、カインホア省は土地投機を防ぐことを目的に、今年5月、土地使用権の譲渡や土地使用目的の変更の一時停止を命じた。ただ、国会が特区関連法案を10月開会の第14期国会第6回会議で審議・採決しない方針を決めたことで土地フィーバーは沈静。そのため、県は省人民委と省天然資源・環境局に、土地取引の再開許可を要請した。土地フィーバーがピークに達した今年1〜3月、県当局が受け付け、処理した土地使用権の譲渡件数は約2260件に上った。(ベトナム・ニュース電子版など)

路線バス、新たに2路線が運行停止=2カ月間で計4路線が停止−ホーチミン市
ホーチミン市運輸局はこのほど、路線バス2路線の運行停止を決めた。利用者が少なく、運営コストを賄えないためとしている。これにより、路線バスの運行停止はこの2カ月間で計4路線となった。今回、運行停止が決まったのは路線番号で37番と60番。「37番バス」は第4区港埠頭(ふとう)とニョンドク村ターミナル間を走る約18.3キロの行程。「60番バス」はアンスオン・ターミナルとレミンスアン工業団地を結ぶ約18.5キロ。市運輸局では、今年8月にも149番と40番の2路線の停止を決めており、この2カ月間で計4路線が運行停止となった。同局によると、2018年は公共バスに対する価格助成金が1兆ドンと設定されているが、バス車両1162台の買い替えや燃料の値上がりに対応しきれないため、3300億ドンの追加補助を市人民委員会に要請している。(ザンチーなど)

カラオケやディスコ、午前2時まで営業可能に=文化省が新規定案
文化スポーツ観光省は、カラオケ店やディスコの営業を午前2時まで認める新しい規定案を策定し、各機関や市民などから意見を聞いている。現行規定では、四つ星クラスの以上のホテルや高級リゾート内の施設を除き、午前0時から8時までの営業が禁止されている。同省によれば、2010年に施行されたカラオケやディスコに対する管理規制は経済発展の現状にそぐわない点や不備が表面化しているほか、行政改革に関する党や政府の方針および企業に好適なビジネス環境を提供するという政策にも反している。案では、営業時間に関する規制緩和以外に、カラオケについてはサービスを提供できる個人・組織の要件削減や、許可制から届け出制に手続きを緩和することなども盛り込まれた。ただし、事後検査によって管理は強化する。また、カラオケもディスコも、環境保護や食品安全・衛生、著作権、労働安全、社会犯罪防止などに関する法律規定は順守しなければならない。文化スポーツ観光省では、新政策に関する一般市民からの意見を2018年11月24日まで受け付ける。(ベトナム・ニュース電子版など)

大正製薬、ベトナムのハウザン製薬の株式買い増しへ
日本の大正製薬がベトナムの製薬大手ハウザン製薬(DHG)の株式2.3%(300万株)を追加購入する方針を表明したという。買い付けは10月2日〜31日に実施する予定で、成功すればDHGにおける大正製薬の保有分は4183万株(32%)から4483万株(34.3%)に拡大する。一方で、投資ファンドのテンプルトンフロンティアマーケットは、8月21日にDHGの300万株を売却し、持ち株比率を6.4%から4.1%に縮小させた。これにより、大正製薬はDHGの全株式の43.31%を保有する国家資本投資公社(SCIC)に次ぐ2番目の大株主となった。大正製薬は現在、ベトナムで健康飲料「リポビタン」ブランドの商品を生産している。(ベトナム・インベストメント・レビュー電子版など)

PVパワー、ホーチミン証取に上場へ=10月か11月を予定
国有石油会社ペトロベトナムの電力子会社PVパワーは、10月か11月中に、ハノイ証券取引所の未上場株式取引市場(UPCoM)からホーチミン証券取引所に移行する計画を進めている。ホーチミン証取は、ベトナムを代表する証券取引所で、大企業の大半が上場し、ハノイ証券取引所よりも流動性に優り、規模も大きい。政府は、PVパワーの株式約29%を売却し、持ち分を51%に引き下げる計画を明らかにしており、今年1月31日には新規株式公開(IPO)を実施して全株式の20%に相当する約4億6800万株を売却した。このうちの約60%を外資が購入した。PVパワーの2018年1〜8月の売上高は、通年目標の73%に相当する約21兆6600ドンとなった。UPCoM市場での同社の株価はこの2カ月間で約50%上昇し、現在は1株が1万6200ドン前後で取引されている。(ベトナムネットなど)

サイゴン証券、引き続き仲買業務で市場をリード
ホーチミン証券取引所(HoSE)はこのほど、2018年第3四半期の証券仲介業大手10社リストを公表し、サイゴン証券(SSI)がベトナム最大の仲介業者の地位を維持したと報告した。SSIのシェアは15.79%。2位はホーチミンシティ証券(HSC)の11.51%で、3位以下はベトキャピタル証券(VCSC)、VNダイレクト証券(VNDS)、MB証券(MBS)が続いた。上位3社でシェア36.18%、上位5社で49.82%、上位10社で67.31%を占める。HoSEの報告によると、第3四半期のベトナム株価指数(VN指数)は第2四半期より56.35ポイント(5.87%)上昇した。一方、市場流動性は若干低下し、外国人投資家の総取引額に占める割合も、第2四半期の21.5%から第3四半期は16.5%に縮小した。SSIの幹部によると、同社の顧客数は第3四半期末時点で個人客が14万7000人超と法人客が1800社超となっている。(国営ベトナム通信(VNA)など)

メトロ運賃、路線バスより4割高に=ハノイ
ハノイ都市鉄道(メトロ)管理・運営するメトロハノイはこのほど、カットリン−ハドン線の運賃について、路線バスより平均40%高い運賃案を市人民委員会に提出したことを明らかにした。同社の幹部が現地メディアに語ったところによると、運賃案は日本の国際協力事業団の支援の下で、国際的な経験と地元住民の財政能力に基づき策定。初乗り運賃に移動距離ごとの運賃を追加する方法を採用した。また、運賃には国の助成金が提供されるという。同社はこれより先、路線近くの住民1500人以上を対象に調査を行い、回答者の大半から「運賃についてはバスより30〜37%、1カ月の定期代ならバスより15〜20%高い水準を受け入れる」との回答を得ている。カットリン−ハドン線は9月22日に試運転を開始した。今後、3〜6カ月間続く予定だ。運輸省・鉄道プロジェクト管理委員会では、同路線の2019年テト(旧正月)前の開業を目指している。(サイゴンタイムズ電子版など)

高額品の販売増=富裕層の増加で
ベトナムで富裕層の増加とともに高額品の売れ行きが伸びている。ホーチミン市1区の高級輸入果物店では、1キロが170万ドン(約8500円)の「マスカット(ぶどう)や1個65万ドンの桃が売れている。この店では、1房が1100万ドンのぶどう「ルビーロマン」がたった1日で5房も売れたことがあった。店主によると、客は値段ではなくサービスや商品の品質で選んでいるという。地場企業グルメフードのダオ・ティ・ハー・ビー最高経営責任者(CEO)はこれまで、現地紙に対し、「中・高級品市場は拡大しており、高所得者層の需要はますます高まるだろう」と何度も述べてきた。最近では、調査会社のウェルスXが、「ベトナムは総資産額3000万ドル以上の超富裕層の2012〜17年の増加率が年平均12.7%で、バングラデシュの17.3%および中国の13.4%に次ぐ3番目だった」と報告した。かつて、2011年頃は、「高級ブランド品の購入」はベトナム人にとってはまだ遠い概念だった。しかし、今はファッション、靴、カバン、化粧品、時計など、世界のブランドがベトナムに持ち込まれるようになった。高級ブランド時計・腕時計を販売するスイスのジャケ・ドローは、昨年ベトナムで高級腕時計「バード・リピーター」と「チャーミングバード」がそれぞれ130億ドンと110億ドンで売れたと明かしている。英・不動産コンサルタントのナイトフランクが2016年に発表したリポートでは、ベトナムには100万ドル以上の資産を保有する人が約1万3000人おり、25年までには3万0338人になると予測している。(ベトナムネットなど)

iPhoneXS−Max、1日で半値に
ベトナムで米アップルの新型スマートフォン「iPhoneXS−Max」の小売価格がたった1日で約半値に下がった。ホーチミン市内のプライベートショップで9月21日に初めてお目見えした時、価格はiPhoneとしては過去最高の7900万ドンだったが、1日後には4050万ドンに下がったという。ベトナムでは、iPhone愛好家は新しい機種が販売されると第1号の購入者となるべく競うため、価格は常に高騰した。しかし、ある販売店のオーナーによれば、最近はあまり需要がなく、一部の希望者は値段が高くても欲しがるが、大半は値段が適正化するまで買い控える傾向にあるようだ。一方で、旧機種のiPhoneXは相変わらず人気があり、価格も50万ドン程度下がり、需要は安定している。販売業者は、「XSとXSMaxは前機種からの新しい点が少なく、現時点では高すぎる」と話す。現在、国内で売られているXSおよびXSMaxはシンガポールなどから持ち込まれたもので、ベトナムでの正式販売は10月下旬か11月上旬が予定されている。(ベトナムネットなど)

フック首相、7日から日本訪問
外務省のレ・ティ・トゥ・ハン報道官は4日の記者会見で、グエン・スアン・フック首相が今月7日から4日間の日程で日本を訪問すると発表した。東京で9日に開かれる日メコン地域諸国首脳会議に出席するほか、安倍晋三首相と会談する。また、経済団体との会合や、日本貿易振興機構(ジェトロ)とベトナム計画投資省が10日に開催する「ベトナム投資カンファレンス」で講演などを行い、経済分野の連携強化や投資誘致を図る。(ビーニュースなど)

18年の輸出額、2390億ドル見通し
ベトナムは2018年の輸出額が前年比10〜12%増の約2390億ドルに達する見通しだ。アナリストらは、1〜9月の輸出は好調をキープし、10〜12月は受注が増えることが多いため、輸出額は過去最高水準に達するとみている。商工省・輸出入局によると、1〜9月の輸出額は1789億1000万ドルと前年同期比15.4%増加した。内訳は、国内企業が510億7000万ドル、外資系企業が1278億4000万ドルだった。また、26品目が輸出額10億ドルを超え、このうち5品目は100億ドルを超えた。中でも、携帯電話・部品は361億ドル、繊維・縫製品は226億ドルに上った。 一方、同期間における輸入は前年同期比11.8%増の1735億2000万ドルとなった。内訳は、国内企業が693億4000万ドル、外資系企業が1041億8000万ドル。また、30品目が輸入額10億ドルを超え、このうち3品目は100億ドルを超えた。これにより、1〜9月の貿易収支は53億9000万ドルの黒字を確保した。国内企業セクターは182億6000万ドルの赤字を計上したが、外資系セクターの黒字236億5000万ドルがカバーした。商工省計画局のズオン・ズイ・フン局長は、10〜12月の輸出について、「米中貿易摩擦によるベトナムの輸出成長への影響は今のところないが、長期的には大きな試練になる」との認識を示している。(国営ベトナム通信(VNA)など)

8月の対米輸出、48億9000万ドルで今年最多=月額40億ドル超は3回目
2018年8月、ベトナムから米国への輸出額が48億9000万ドルとなり、月間ベースで今年最高を記録した。前月比で約15%増、前年同月比では約24%増だった。また、月額40億ドル超は3月と7月に次いで今年3回目となった。品目別では、繊維・縫製品や電話、履物、木材・木製品、機械・設備などで輸出が前年同月より伸びた。専門家らは、「米国と中国の貿易摩擦は加熱しているが、ベトナムの対米輸出の見通しは明るい」と依然楽観視しており、今後も米国はベトナムの主要輸出市場であり続けるとみている。ただ、米国は大規模で潜在的な市場ではあるが「要求の厳しい市場」でもあるとも指摘し、「水産物や農産物には厳しい輸入規制・基準を満たすことが求められ、対応するためにコストが増大して短期的には競争力が弱まる」と予想。それでも、長期的には世界市場の食品安全基準を満たすようになれば競争力が高まると期待している。ベトナムの主要な対米輸出品は、水産物や繊維・縫製品、履物、木材・木製品、コンピュータ・電子製品・部品、農産物など。米国からは、機械やコンピュータ、電気部品、綿、飼料、飼料用原料、大豆、機械・設備などを輸入している。(ベトナム・ニュース電子版など)

1〜9月の来訪外国人、1160万人超=アジアからが約78%
統計総局によると、2018年1〜9月にベトナムを訪れた外国人は前年同期比22.9%増の1160万人超だった。このうち、アジアからの来訪者が同27.2%増の903万人で約78%を占めた。欧州からの来訪者は同9.8%増の153万人、米国からの来訪は同14.1%増の52万8600人だった。アジアの中では、中国人が同29.7%増の380万人と最も多く、次が韓国人で同49.6%増の256万人だった。日本人もベトナムへの関心は高いが、1〜9月の来訪者数は62万3700人で、同4.2%増にとどまった。業界専門家は、日本人がLine(ライン)やインスタグラムなどのソーシャルメディアをよく利用しているが、これに対するベトナム観光部門の対応が不十分だと指摘している。欧州の中では、ロシアが同8.2%増の45万5000人、英国が同6.1%増の22万6000人、フランスが同10.5%増の21万3500人などだった。地場旅行会社の幹部は、ベトナム観光部門の発展には東南アジア市場を重視する必要があると主張。例えば、タイ人はベトナム中部の観光地を訪れる傾向があり、ベトナム中部とタイとの航空路線の拡充がタイ人観光客の来訪を促しているとみている。また、「タイ人にとってベトナムが魅力的な観光地になるよう、より多くのプロモーションや観光イベントを実施するべきだ」と提言している。(サイゴン・タイムズ電子版など)

VEC運営の高速道路、累計1億4200万台が通行
ベトナム高速道路会社(VEC)によると、同社が管理・運営する高速道路の通行台数が累計1億4200台に達した。2018年1〜9月は前年同期比11%増の3050万台だった。1〜9月に通行台数が最も増えたのはカウゼ−ニンビン高速道で、同17%増の1140万台。また、ホーチミン市−ロンタイン−ザウザイ高速道の通行台数も1100万台に上った。現在、同社が管理する高速道路事業は5件で、このうち、カウゼ−ニンビン、ノイバイ−ラオカイ、ダナン−クアンガイ、ホーチミン市−ロンタイン−ザウザイの4件が供用を開始しており、総距離は約500キロ。残る1件のベンルック−ロンタイン高速道が2020年に完成すれば、総距離は計550キロとなり、国内の全高速道路の総距離の65%に相当する。ホーチミン市貨物輸送協会のタイ・バン・チュン事務局長によれば、ホーチミン市−ロンタイン−ザウザイ高速道は経済効果が3兆ドン以上と極めて重要な道路だという。また、VECの報告によると、ノイバイ−ラオカイ高速道は1〜9月の通行台数が前年同期比12%増の740万台となり、開通から丸4年で3050万台に達した。ダナン−クアンガイ高速道は、日本の国際協力機構(JICA)の有償援助で整備された65キロ区間が17年8月2日の開通から1年間で56万7000台が通行。18年9月2日の全線140キロ開通後は、1日の利用台数がそれまでの2倍以上となる3300〜3500台に増加した。(国営ベトナム通信(VNA)など)

シンガポール、ベトナム人観光客の誘致狙う=ホーチミンで観光イベント開催
シンガポール政府観光局(STB)はこのほど、ベトナムのホーチミン市で観光イベントを開催し、幹部の一人はベトナムを「シンガポール観光部門にとって重要な市場だ」と語った。STBはこのイベントで、ズークやティップリングといったシンガポールで人気のクラブを紹介し、シンガポールのナイトライフやエンターテイメントの魅力をアピール。「より多くのベトナム人に来てもらうため、さまざまな観光促進プログラムを計画している」と話した。現在、シンガポールへはベトナムのハノイとホーチミン市から複数の航空会社が直行便を運航している。2017年、150万人のベトナム人がシンガポールを訪れ、18年1〜7月に同国を訪れたベトナム人は前年同期比40%増加した。(ベトナム・ニュース電子版など)

2018年9月号
外資の不動産開発、縮小や遅延も=事業者間の意見対立や資金不足で
外国人投資家によるベトナム国内での不動産事業は数百億ドルに上るが、書類上だけで、実際には実行されていないケースが非常に多いという。背景には、事業者間の意見対立や資金不足があるようだ。ホーチミン市が2008年2月に認可したベトナム・フィナンシャル・センター(VFC)計画は、48階建のビル3棟とオフィスビル、ショッピング・モール、五つ星ホテルなどを含む建設事業だが、いまだに着工していない。ハノイ市でも、「スプレンドラ都市プロジェクト」と名付けられた開発事業の第2期工事が遅延。12年半ばに着工予定だったが、事業者のベトナム国有建設大手ビナコネックスと韓国製鉄最大手ポスコのエンジニアリング子会社ポスコE&Cとの間で意見の相違が生じ、手つかずの状態が続いている。計画投資省・外国投資庁(FIA)の統計によると、18年7月までに許可した外国直接投資(FDI)は704件。うち不動産開発部門の認可投資額は563億ドルに達した。専門家のファン・フー・タン氏は、近年は外資企業に対する不動産事業認可が増えていることを警告。別のアナリストは、多くのベトナムの開発業者は資金不足に陥り、途中で外資に安売りする恐れがあるとの見方を示している。(ベトナムネットなど)

太陽光発電事業、投資家の動きが活発化=優遇措置の適用期限迫り
ベトナム政府は、太陽光発電の普及拡大を図るため、太陽光で発電された電力をベトナム電力公社(EVN)が20年間にわたり1キロワット時当たり9.35セントの固定価格で買い取ることを決めている。ただ、この優遇措置の適用を受けるには太陽光発電施設が2019年6月30日までに稼働しなければならないため、投資家の動きが活発化している。現地メディアのトイバオ・キンテーサイゴンによれば、この1年余りに申請された太陽光発電事業は数百件に上った。設備容量は計1万2000メガワット(MW)を超える。場所はニントゥアン省、ビントゥアン省、タイニン省が多い。認可された事業は19年6月30日までの稼働を目指し、工事を急いでいる。地場企業のニントゥアンGelexエネルギーは、 17年6月にニントゥアン省で50MWの太陽光発電事業を起工した。事業費は1兆3000億ドン。最近では、地場チュンナム・グループが18年7月にニントゥアン省で200MWの風力発電事業を起工した。同事業は、ニントゥアン省で過去最大規模の案件となっている。ただ、電力業界の専門家の中には、太陽光発電所が一部の地域に集中すれば送電線網に過負荷が生じると懸念する意見もある。さらに、太陽光発電の電力買い取り価格に政府が長期間にわたり助成しなければならないことへの国の負担も警告。原則的には、投資を促すには一定期間の補助政策は必要だとしながらも、設備容量が一定値を超えたら適用を停止する必要があると指摘している。(ベトナムネットなど)

株式市場の時価総額、GDP比79.2%に
ベトナムの株式市場の時価総額が2018年8月末に17年末比13%増の3967兆ドンとなり、国内総生産(GDP)の79.2%に達した。財務省によると、国内二つの株式市場は8月、前月の足踏み状態から回復。ホーチミン証券取引所の全銘柄の時価総額から算出する「ベトナム株価指数(VNインデックス)」は31日、月初めより約4%上昇して989.54ポイントとなった。ただ、17年12月31日との比較では0.6%の低下となる。また、ハノイ証券取引所のHNX指数は同5.6%上昇して112.79ポイントとなった。これも、前年末比では6%の下落となっている。ベトドラゴン証券のバーナード・ラポワント氏は、同社の9月の投資戦略の中で、「8月のVNインデックスは順調に回復したが、資本フローはあまり増加しなかった。資本フローが増えなければ、市場がより高みを目指すのは難しい」と報告し、「米国の9月末の利上げが濃厚であることも、株式市場にとって良いニュースではない」と指摘している。(ベトナム・ニュース電子版など)

韓国向け縫製品輸出、好調=1〜7月、約25%増
2018年1〜7月の韓国向け縫製品輸出が前年同期比24.88%増の15億ドルとなった。7月の単月では2億7070万ドルで、前月比24.18%増、前年同月比では24.06%増加した。現在、中国とベトナムは韓国市場向け縫製品輸出のトップ2で、シェアは順に34.46%、32.67%。3年前がそれぞれ40.18%と29.52%だったのに比べると格差は急速に縮小した。ベトナム税関総局によると、韓国はベトナム製縫製品輸出にとって4番目に大きな輸出市場となっており、17年の輸出額は約27億ドルに達した。商工省によると、韓国への縫製品輸出が急増した要因はベトナム製品の品質と価格が韓国の消費者の支持を得たため。また、ベトナム・韓国自由貿易協定(FTA)による関税の優遇も後押ししている。韓国とのFTAにより、ベトナムの24品目に対し、東南アジア諸国連合(ASEAN)の他の国々よりも低い税率が適用されている。年末にかけ、ベトナムの韓国向け縫製品輸出は前年同期比20%増加すると予想され、通年で前年比22%増の32億ドルに達すると見込まれる。今後、ベトナムは韓国向け最大の縫製品サプライヤーになる可能性が高い。税関総局によると、18年1〜7月のベトナムから韓国への輸出総額は前年同期比32.13%増の102億ドル超。このうち、電話機・部品・縫製品、コンピューター・電子製品の3品目がそれぞれ輸出額10億ドルを超え、ベトナムの韓国向け輸出総額の40%超を占めた。(VNエコノミーなど)

ACV、16空港の改良計画=総事業費、約80兆ドン
ベトナム空港会社(ACV)はこのほど、国内16の空港の改良計画を盛り込んだ「2025年を見据えた18〜21年航空インフラ開発投資計画」を運輸省に提出した。各空港のターミナルや駐機場の改良などで事業費は総額80兆ドン近くに上る。具体的には、タンソンニャット、ノイバイ、ダナン、チューライ、フーバイ、カットビ、フーコック、カムラン、ビン、リエンクオン、トゥイホア、コンダオ、ドンホイの各空港の改良と、ディエンビエン、ナサン、ラオカイの各空港の新旅客ターミナル整備を計画している。また、ロンタイン国際空港建設事業について、ACVの投資項目である旅客および貨物ターミナルや滑走路などの整備で、25年までのフェーズ1の投資額を92兆1000億ドン超とする試算も示した。ACVでは、航空旅客数は今後、年平均10%のペースで増加し、21年には1億3700万人に達すると予想。22年以降も年7%成長を維持し、25年には1億8500万人となるとみている。(VNエコノミーなど)

セメント、供給過剰を輸出で抑制
ベトナムは2018年1月からセメントの国内消費が伸び悩んでおり、3000万トンとも推測される供給過剰を解決するため、各メーカーが輸出に力を入れている。建設省のデータによると、2018年1〜7月のセメント販売量は国内消費と輸出を合わせて前年同期比27%増の5240万トンだった。年間目標の62.3%に相当する。このうち、輸出は同63.2%増の1765万トンで、輸出額は同73.4%増の6億5630万ドルとなった。ベトナム・セメント協会(VNCA)のグエン・クアン・クン会長によると、国内市場のセメント消費の伸びは15年以降、鈍化しており、18年の伸び率は3%程度にとどまると予想される。一方、輸出は中国やフィリピンなどがベトナムからのセメント輸入を増やしているなど、期待できる。ハナム省タインリエム県に二つのセメント工場(年産300万トン)を所有するビッサイ・セメント・グループのホアン・マイン・チュオン会長は「セメント販売に今ほど苦労したことはない」と吐露。「ハナム省にはセメント工場が多いため、省内および近隣でのセメント販売は困難を極めている。輸出に活路を求めている」と明かした。セメントの供給過剰が深刻なレベルにある中、今後も新たなセメント生産ラインが増えるため、セメント販売はいっそう厳しい状況となることが予想される。そのため、VNCAはセメント関連プロジェクトを25年まで先送りし、製品の品質向上を推進することが、セメント業界の窮地を救う緊急策だと政府に提言している。(ダウトゥ電子版など)

低価格住宅、より多くの優遇策が必要=ホーチミン市不動産協会
ホーチミン市不動産協会(HoREA)はこのほど、低価格住宅への需要は依然高いが供給量が非常に少ないとして、「より多くの優遇措置を講じるべきだ」などとする提言を国会・社会委員会と市当局に提出した。同協会によると、低価格住宅事業は資金不足をはじめ多くの困難に直面しているが、こうした事業に対する優遇措置は2013年に始まった「30兆ドンの住宅ローン支援パッケージ」が終了して以降、行われていない。しかし、市はビンズオン省が実施した「1戸が約30平方メートルで販売価格1億〜2億ドンの集合住宅開発事業」をモデルに、リンチュン輸出加工区やクアンチュン・ソフトウェアパークなどで1戸が30平方メートル程度で2億ドン前後の低価格集合住宅を1万戸、建設することが可能だという。ただ、社会住宅・低価格住宅に対する需要は今後10年間で約100万戸に上ると予想されるため、1万戸を建設しても需要の1%しか満たすことができないとも指摘し、市に「20年までに3兆ドンの『低所得者向け住宅事業融資パッケージ』導入などを提言した。ベトナムは国家銀行(中央銀行)が不動産バブルを防止する目的で不動産向け融資を抑制し、主要銀行が不動産向け貸し出しを厳格化しているため金利が上昇している。(ザンチーなど)

シナモンと八角、有望な輸出品=政府の輸出振興策が必要
ベトナムはスパイスの「シナモン」と「八角」の輸出拡大が期待できるが、政府の迅速かつ持続可能な輸出振興策が必要だ。業界団体の統計では、ベトナムはシナモンの生産量で世界3位、八角は同2位で、多くはインドや中東、日本、韓国、米国、欧州で消費され、輸出額は年間4億ドル前後となっている。ベトナムでのシナモンと八角の栽培は100年以上前から行われてきた。シナモンは、イエンバイ、ラオカイ、ハザン、タインホア、クアンナムの各省で多く栽培され、総栽培面積は約15ヘクタール。八角は、ランソン、カオバン、クアンニン各省の計5万ヘクタールで栽培されている。いずれも、遠隔地に暮らす少数民族20万世帯以上の生計を支えている。ある地場企業は、2013年からイエンバイ省とランソン省の農家5000世帯余りと提携し、原料を確保。17年はインドや日本、韓国、欧州に向けて約1200万ドルを輸出したという。同社の幹部は、今後も輸出を拡大できる可能性があるが、栽培方法や種子の品質、収穫・加工・保存技術などに問題があると指摘。また、業界では600社以上が活動しているが、大半が売買にしか興味のない取引業者で、栽培農家との関係構築には関心がないとも明かし、「政府はシナモンや八角の生産・販売を行う協同組合の設立を奨励し、組合と企業の関係構築を進めて製品の価値向上を図らなければならない」と訴えている。(ベトナム・ニュース電子版など)

ビナキャピタル、ベンチャー・キャピタル・ファンド設立
英系ファンド運用会社ビナキャピタルはこのほど、1000万ドル規模のベンチャー・キャピタル・ファンドを設立したと発表した。これまでも実施してきた技術系ベンチャーへの投資を今後も継続していくのが目的で、今回、最初の投資活動として、輸送分野の技術ソリューションで注目のスタートアップ2社、ロジバンとファストゴーへの投資も明らかにした。ビナキャピタルのドン・ラム最高経営責任者(CEO)は、最初の投資先としてロジバンとファストゴーを選択した理由について、「ベトナムは製造業と不動産に投資家の関心を集めているが、ビナキャピタルはテクノロジー分野に急成長の可能性を感じている」と説明した。ロジバンは、オンラインでトラック配車サービスを提供する企業で、データのシステム化を通じて復路を空荷で走るトラックを減らすなど、物流の効率化を図っている。ファストゴーは、配車アプリサービスを提供する企業で、ベトナムのベンチャー・キャピタル・ファンドから投資を受けるのは初めてという。同社の創設者の一人であるグエン・ヒュウ・トゥアット氏は、「このファンドの誕生により、国内の新興企業の発展が後押されるだろう」と語った。(ビーニュースなど)

グラブのフードデリバリーサービス、ハノイでも試験展開=市内4区で
アプリによる配車サービスのグラブは5日、ベトナムの首都ハノイでフードデリバリーサービス「グラブフード」の試験展開を開始した。まずは、ホアンキエム、ドンダー、カウザイ、ハイバーチュンの市内4区で実施する。すでに、ベトナム最大の経済都市ホーチミン市では今年5月から同サービスの試験展開を始めており、その結果についてはデータを公表していないものの、グラブのビジネスパートナーであるドライバー(配達員)の収入は増え、より多くの顧客と注文の獲得にもつながっているという。ドライバーは現在13万5000人を数える。また、同紙は、「シンガポールのニュースサイトのディールストリートアジアが、グラブは今後ベトナムのモバイル決済アプリ『モカ』の株式を取得し、デジタル決済部門の強化を図っていると報じた」とも伝えた。(ダウトゥ電子版など)

リエンベト銀、JPモルガンと5千万ドルの融資契約締結
リエンベトポストバンクはこのほど、米金融大手JPモルガン・チェースのシンガポール支店から5000万ドルの融資を受ける信用契約を締結した。融資期間は3年。同銀の中長期的な外貨財源が増え、資金調達構造の改善が期待できる。同銀のファム・ゾアン・ソン最高経営責任者(CEO)は署名式で、JPモルガンの協力と支援を賞賛し、「今回の5000万ドル融資はリエンベト銀が国際金融市場に深く統合するのを助けるだろう」と語った。2018年6月30日時点で、同銀の総資産は昨年末比7.62%増の約175兆8000億ドンとなった。融資残高は同13.3%増の116兆8000億ドンで、不良債権率は年初の1.07%から0.98%に低下した。現在、リエンベトポストバンクはベトナム国内の全63省・市に計360の支店・営業所と1000以上の郵便局を抱え、国内最大のネットワークを有する商業銀行となっている。(ベトナム・ニュース電子版など)

健康保険加入、8176万人に=加入率87.25%
ベトナム社会保険庁(VSS)によると、2018年8月末時点で約8176万人が健康保険に加入し、人口に対する加入率は87.25%となった。また、強制社会保険の加入者は1397万人、任意社会保険の加入者は24万1000人、失業保険加入者は1193万人となった。VSSによると、2018年1〜8月に延べ1億1600万人が健康保険を使って診療・治療を受けた。また、48万7300人超が職業訓練費用などの失業給付を受けた。VSSでは今後も、すべての保険医療機関で医療活動の電子記録化を進め、規定外の不適切な費用の授受撲滅に注力する。また、社会保険、健康保険、失業保険に関する規定違反があれば迅速に処理する。(VNエコノミーなど)

度数15度以上の酒類、ネット販売が横行
ベトナムではアルコール度数15度以上の酒類の広告やインターネット販売が禁じられているが、実際にはネット上で広告も販売も依然として横行している。これらのサイトは、大半が個人やプライベートショップが運営するもので、酒類の画像や販売価格、連絡先の電話番号なども掲載。商品の届け先が10キロ以内なら送料無料で配達サービスまで提供している。商品の原産地については、「旅行者が国境経由でベトナムに持ち込んだ」あるいは「公式ルートで輸入した」などと説明し、15%以上の酒類のネット販売が禁止されていることなど「聞いたことがない」「もう何年もこうして商売している」と意に介していないという。こうした状況に、多くの企業が不満を募らせている。ベトナム・アルコール・清涼飲料協会のグエン・バン・ベト会長は、「規定が法人格を有する企業にしか適用されず不公平だ」と指摘している。(ベトナムネット)

アフリカ豚コレラに警戒=フック首相、予防措置の徹底を指示
グエン・スアン・フック首相は11日、中国などでまん延している家畜伝染病「アフリカ豚コレラ(ASF)」の侵入を防ぐため、関連する省庁・機関および省・市人民委員会に予防措置の徹底を求める文書に署名した。同文書によると、生産地不明あるいは密輸入、密輸入が疑われる豚・豚肉の輸送、取引、食肉処理、消費のすべてを厳禁するとしている。また、首相は省・市人民委員会の委員長に対し、アフリカ豚コレラの発生国からベトナムに入る人や車両、国境地域、国境ゲートでの監視強化を下位の人民委員会および関連機関に指示することも要請。海外からの動物や動物製品の違法な輸送を迅速に発見し、厳しく処罰することも指示した。豚コレラは、強い伝染性と高い致死率を特徴とする熱性伝染病で、致死率が高い。人への感染はないとされるが、甚大な経済的損失が想定される。国際獣疫事務局(OIE)によると、アフリカ豚コレラはアジアや欧州で発生しており、特に中国での感染は南部に急拡大している。ベトナムは中国の南部と国境を接しているため、当局は警戒を強めている。(ベトナムネットなど)

チョン書記長、ロシア・メドベージェフ首相と会談=経済・投資関係の強化で一致
ロシアのウラジミール・プーチン大統領の招聘により同国を訪問したベトナムのグエン・フー・チョン書記長は5日、ロシア・モスクワでドミートリー・メドベージェフ首相と会談し、経済・貿易・投資関係をいっそう強化することなどで一致した。会談で、メドベージェフ首相はチョン書記長の来訪を歓迎し、今回の訪問が両国の包括的・戦略的パートナーシップを深化させる機会になるだろうと強調した。また、「ロシア政府はエネルギーや石油・ガス、輸送、情報・通信、農業などの分野の投資プロジェクトを効果的に実施するため全力を尽くす」と約束した。チョン書記長は、ベトナムはロシアとの伝統的な友好関係および包括的・戦略的パートナーシップの発展を常に重視していると強調した。両首脳は、政治や外交、経済、安全保障、国防のほか、文化や医療、科学技術、教育、司法といった幅広い分野での協力関係を高く評価し、特に経済協力は両国関係において常に重要な役割を果たしていると指摘。ベトナムとユーラシア経済連合(EEU:ロシア、 ベラルーシ、カザフスタン、アルメニア、キルギス)との自由貿易協定の実施促進に向け、より多くの措置を講じることで一致した。会談を機に、チョン書記長はメドベージェフ首相のベトナム再訪を要請した。(国営ベトナム通信(VNA)など)

8月の自動車輸入、1万1150台=月ベースで今年最多
ベトナム税関総局によると、ベトナムは2018年8月に1万1150台の自動車を輸入し、月ベースで今年最多となった。このうち、8月24〜30日の1週間で3089台(5927万ドル)が輸入された。タイからの2188台とインドネシアからの716台で輸入全体の94%を占めた。また、9席以下車が2129台、トラックで900台、10席以上の車が31台だった。東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国からの輸入自動車には2018年1月1日から輸入関税がゼロ%に引き下げられたものの、1〜2年使用の中古車が依然としてよく売れている。価格も5000万ドン(約2272ドル)〜1億ドン下がり、中所得層に人気がある。(ザンチーなど)

1〜8月の輸出、前年同期比6%増=ホーチミン市
ベトナム・ホーチミン市商工局はこのほど、同市の2018年1〜8月の輸出額が前年同期比6%増の246億ドルだったと報告した。輸入額は同9.6%増の306億8000万ドルだった。同局の報告によると、工業製品の輸出は好調を維持した。コンピューター・電子製品・部品は60億7000万ドルで前年同期比12.8%増、繊維・縫製品は37億7000万ドルで同5.4%増、機械・部品は15億3000万ドルで同4.9%増加した。ただ、主力品の一つである履物は17億ドルと同2%の減少となった。また、農林水産品も同0.3%減の34億7000万ドルにとどまった。コーヒーやゴムなど農産品の輸出価格が下落したことが影響した。同局のグエン・フオン・ドン副局長は、第4四半期(10〜12月)は米ドルの回復や祭日・イベントがあることなどから、工業製品と農林水産品の輸出増が見込めるとの予想を示しつつ、海外の多くの国で貿易障壁を高め、食品安全や環境保護基準を厳格化していることがベトナムの輸出にとって最大の試練だとも指摘した。(サイゴンザイフォン電子版など)

コショウ輸出価格、前年同期比62%下落=農家に打撃
農業・地方開発省によると、コショウの輸出価格が下落している。2018年1〜8月の平均輸出価格は1トン当たり約3330ドルと前年同期比約62%も下がった。農家は打撃を受け、悲鳴をあげている。コショウは現在、主要生産国のインドネシア、マレーシア、ブラジルが収穫期を迎えた一方、主要輸入国の需要が回復していないことから、年内の価格回復は難しいとみられる。ベトナムの8月のコショウ輸出は2万トン、輸出額は5800万ドルだった。1〜8月の累計は17万3000トンで前年同期比3.2%増加したが、輸出額は同36%減の5億7600万ドルにとどまった。主要輸出先である米国やインド、パキスタン、ドイツ、アラブ首長国連邦など、大半の輸出先で数量は増加したものの、金額は減少した。国内市場では、8月末の黒コショウ価格は前月より1キロあたり4000〜5000ドン下がって4万7000〜4万8000ドンとなった。価格が生産コストとほぼ同じとなり、多くのコショウ農家が赤字に直面している。(ベトナムプラスなど)

2018年8月号
ティエンサ港、第2期拡張工事完成=年1200万トンの貨物取扱が可能に=ダナン
港湾運営会社ダナン・ポートが2年前に着工したティエンサ港(ダナン市)の第2期拡張工事が完成し、このほど記念式典が開催された。2つの桟橋を建設し、7万DWT(載荷重量トン)船舶や4000TEU(20フォートコンテナ換算)のコンテナ船、大型客船が接岸できるようになった。年間1200万トンの貨物取扱が可能だという。ティエンサ港は、ベトナム中部地域における重要な拠点であり、ラオスやタイ、ミャンマーにつながる東西経済回廊の玄関口にあたる。しかし、施設の老朽化が進み、大型船舶へ対応できなくなっていたため、第1期工事が日本の政府開発援助(ODA)で実施された。ただ、第2期工事についてはダナン・ポートがODAを使用しない方針を打ち出し、総工費1兆ドン超(約4420万ドル)の36%を自己資金で賄い、残りは銀行融資などから調達した。(サイゴンザイフォンなど)

医療機器市場、年18%成長=大半を輸入に依存
ホーチミン医療機器協会のフア・フー・ゾアン副会長兼事務局長は、先ごろ行われた「医薬品・医療機器エキスポ2018」に関する発表記者会見で、「ベトナムの医療機器市場は年約18%の急成長を遂げているが、大半を輸入に依存しており、国内企業が供給できるのは医療用ベッドとキャビネット類だけだ」などと語った。ゾアン副会長によると、国内の医療機器を生産する企業は50社程度で、日本や韓国のメーカーの組立部門の一部を担っているにすぎない。そのため、医療機器の購入額は16年の9億5000万ドルから17年は11億ドルに増加したが、その90%以上が輸入だった。輸入元は、米国、ドイツ、日本などで、CT検査機やエックス線装置などの画像診断機器が全体の30%を占めた。ただ、昨年には日本の医療機器メーカーのニプロがホーチミン市でカテーテルなどの医療機器生産工場を起工。総投資額は3億ドルで、製品は日本や東南アジアなどに輸出する計画だという。(VNエクスプレスなど)

自動車メーカー各社、販売網を相次ぎ拡大
自動車メーカー各社がベトナム国内の販売網拡大に力を入れている。ホンダ・ベトナムは2018年6月上旬にソンラ省とニンビン省に代理店を開設した。ベトナム北部地域の代理店網を拡大するという戦略の一環であり、より多くの顧客に製品とサービスを提供する狙いがある。全ての代理店が「5S」と呼ばれる「販売、サービス、純正部品、安全運転指導、社会貢献に関する基準」を満たしているという。現在、同社はベトナム国内の29省・市に代理店を設置しているが、さらに代理店数を増やすべく、パートナー探しを継続している。それより前の4月と5月には、トヨタ・ベトナムがハイフォン市とクアンニン省にそれぞれ代理店を開設した。これにより、同社の代理店数は22省・市に計50店に拡大した。フォード・ベトナムは、今年4月に37番目の代理店を開業するとともに、ドンナイ省の代理店をリニューアルした。どちらも大型の店舗となったメルセデス・ベンツ・ベトナムは、これなでに14の販売・サービスセンターを開設している。2015〜16年の2年間には各代理店のインフラを整備するため、200万ドル超を投じた。同社の報告によると、17年に各代理店で計5万4000件の顧客サービスを提供した。18年は、ビン市、ビンズオン省、カントー市に販売・サービス代理店を開設する予定だ。ベトナム地場の不動産開発大手で自動車製造子会社ビンファストを傘下に抱えるビングループは先ごろ、米ゼネラルモーターズ(GM)と提携。GMがベトナム国内に展開するシボレー車の販売代理店網を通じてビンファストの自動車を販売することになった。(ベトナムネットなど)

ラオカイ省、空港建設を提案=観光地サパ近くに
ラオカイ省人民委員会はこのほど、バオイエン県カムコン村に空港を建設したい考えを表明した。建設地は国内有数の観光地であるサパに近い場所で、総投資額5兆7000億ドン(約285億円)超と試算している。同人民委によると、空港は軍用と民用の両方を兼ね、工事を2期に分けて実施する。第1期工事では4兆7000億ドンを投じ、2020年までに1年間の利用者数56万人と貨物600トンを処理できる空港を建設する。また、エアバスのA320型機やA321型機または同程度の航空機が使用できる滑走路および2機分の駐機スペースを整備する。第2期工事では、1兆ドン超を投じ、30年までに年間150万人の利用と貨物2880トンを処理できる規模に拡大する。資金調達については、二つの案を提示している。一つは、運輸省が全資金を政府や民間ファンドから調達する案。もう一つはラオカイ省が投資主体となり、民間企業の参加を呼び掛ける案。ただ、専門家の一部は、「同空港の利用者はベトナム南部や中国・南西部からの観光客が中心となるだろうが、利用者数は世界遺産のハロン湾を抱えるクアンニン省のバンドン空港ほどは多くないだろう」と指摘し、慎重に検討するよう促している。(VNエクスプレス)

政府による社会住宅開発事業、不動産市場全体を押し上げ=ハー建設相
ファム・ホン・ハー建設相はこのほど、政府が進める社会住宅(低所得者向け集合住宅)開発事業は市民生活の改善だけでなく不動産市場全体を押し上げる効果をもたらしているとの認識を示した。住宅・不動産市場管理局(建設省)の報告によると、2017年末時点で、社会住宅の一人当たりの平均床面積は前年比0.6平方メートル増の23.4平方メートルに拡大した。また、17年は都市部で約19万平方メートルの社会住宅が完成し、計約349万平方メートルとなった。また、13年に不動産市場が低迷した際は、政府の社会住宅開発奨励策が不動産市場を刺激し、市場全体の回復につながった。建材大手ビグラセラや住宅都市投資開発会社(HUD)などが実施した社会住宅事業が成功し、現在も低所得者向け住宅や工業団地労働者向け住宅の建設が数多く展開されている。不動産開発大手のベカメックスIDCも、ビンズオン省で6万4000戸の労働者向けの大型住宅開発を手掛けており、工業団地や住宅開発のIDICOもドンナイ省で1万戸規模の住宅建設事業を展開している。(ベトナムプラスなど)

オフィステル、コンドテルに関する規定が必要=首相に公布を要請−ホーチミン市
ホーチミン市人民委員会は、オフィステル(居住可能なオフィス)やコンドテル(ホテル運営が可能なコンドミニアム)、リゾート施設に対する管理規定をできるだけ早く検討・公布するようグエン・スアン・フック首相に求める文書を政府に提出した。市人民委によると、オフィステルの開発ニーズは特に中小企業のオフィス需要の拡大とともに高まっている。ただ、建設や使用する土地、資金、管理に関する具体的な規程がないため、開発が進めば市の技術・社会インフラへの圧力となる。建設省も先に、オフィステルを含む新しい不動産モデルの管理に関する現実問題に対応するため、チン・ディン・ズン副首相にいくつかの解決策を提案する報告書を提出している。同省によれば、コンドテルやオフィステルの建設事業は、建設法や不動産法、あるいは住宅法でも規定されていない。ただ、2014年投資法で「投資家は法律で禁止されていない限り、投資活動を行う権利がある」と規定しているため、こうした新しい不動産モデルは、特に企画や設計への基準適用において管理を難しくさせている。(ベトナム・インベストメント・レビュー電子版など)

農業の発展で世界のトップ15入り目指す=フック首相
グエン・スアン・フック首相このほど、ラムドン省ダラット市で開催された農業分野の投資促進会議に出席し、「ベトナムは今後10年間で農業が最も発展する世界15カ国の一つとなり、特に農産物加工分野ではトップ10に入らなければならないと語った。会議には各関係省庁や企業、団体、国際機関の代表者と専門家ら800人以上が出席し、農業の開発方法や企業の投資を奨励する措置などについて討議。フック首相は、農業分野への投資誘致の障害となる煩雑な行政手続きをなくす必要があると強調し、農業関連の行政手続きの半減と税務手続きの合理化を提言した。出席者からは、農業の発展における企業の役割やハイテク農業の利点、バリューチェーン構築の重要性などに対する意見が相次いだ。フック首相は、農業分野に投資する企業が依然少ないことや科学技術の導入を進める必要性を指摘し、その上で、「ベトナムは農業の潜在性が高い。特に、第4次産業革命においてチャンスは多い。官民が連携し、ベトナムを農産物生産分野で世界の上位に引き上げなければならない」と強調した。計画投資省によると、ベトナムには農業分野の生産・加工や販売、農業用資材、サービス関連の企業が4万9600社あり、450万人超の雇用を創出している。2017年、九つの農産物が輸出額10億ドルを超え、18年上半期は水産物やコーヒー、青果、コメ、カシューナッツの輸出が好調だった。ただ、フック首相によれば、ベトナム人の70%が農業に従事しているにもかかわらず、国内総生産(GDP)に占める農業の割合は18%程度にとどまっている。(国営ベトナム通信(VNA)など)

フック首相、ラムドン省のハイテク農業施設を視察=農家の収入増へ取り組みを称賛
グエン・スアン・フック首相は29日、農業分野への投資促進に関する全国会議がラムドン省ダラット市で開催されるのを前に、同省ドクチョン県のハイテク農業生産のモデル施設を視察し、農作物の付加価値向上と農家の収入を高める取り組みを称賛した。首相が訪れたのは、低農薬野菜の生産とハイテクを応用した農業生産を行っているフォントゥイ農産物生産・販売会社。ラムドン省人民委員会がトマトの分別機械を試験的に設置している施設で、55ヘクタールの農場を運営し、ベトナム農業規範「ベトギャップ」に沿って1年間に5000トンの野菜を生産している。フック首相は、同社の幹部に今後もブランドの構築と市場拡大に注力するよう要請し、ベトナム産農産物の世界市場への輸出促進に期待した。全国会議には、各省庁や各国際機関、国内外の企業などから約600人が参加する見通しとなっている。(ビーニュースなど)

ハザン省の新庁舎建設案を却下=既存庁舎を修繕するべき−ズン副首相
チン・ディン・ズン副首相はこのほど、ハザン省人民委員会が提出していた新庁舎の建設案を認めないことを決定し、今はまだ既存の庁舎を修繕・改修して対応するべきだと提言した。ハザン省では、約3万平方メートルの土地に12階建てビル2棟を建設することを計画し、事業費を約7000億ドン(約35億円)と見積もり、政府に資金援助を要請。しかし、政府が関係する幾つかの省庁から意見を聴取したところ、計画投資省は「ハザン省は財政力が弱く、債務比率も高い貧しい地方だ。本当に新庁舎が必要かどうか、再考するべきだ」と指摘し、財務省は「ハザン省は公的資金を使って新庁舎を建設することの効果を慎重に検討しなければならない」との考えを示したという。ハザン省は、2017年末時点で、全世帯の34%にあたる約6万0500世帯が「貧困層」にあり、17年の1人あたりの平均所得は全国平均5350万ドンの半分以下の2210万ドンだった。ただ、同省にはユネスコが世界地質学地形として認定した「ドンバン高原」をはじめ、壮大な自然の山々や19の少数民族が持つ個性豊かな伝統文化があり、観光開発の潜在力に期待できる。省は、20年までに主要な観光地の一つとなることを目指しており、17年の来訪者数は100万人を超え、1兆ドン近い観光収入を確保した。(ベトナムネットなど)

14の車両登録センター、株式会社化
ベトナム登記局によると、2018年7月15日までに国内14カ所の車両登録センターが株式会社に移行した。具体的には、タイニン省で2カ所とクアンニン省で3カ所のほか、ランソン、ダクノン、ラオカイなど9省でそれぞれ1カ所ずつ。今後は、ハイズオンやトゥエンクアンなど8省・市で計8つのセンターが株式化を予定している。17年末時点で、国内156カ所に車両登録センターがあり、これらは17年7月に公布された「国の行政機関の株式会社化に関する第31号首相決定」により、20年までに株式会社化しなければならない。それにより、民間による管理サービスの提供が可能になる。また、運輸部門には現在、約490件の行政手続きと約250種類のライセンスがあるが、運輸省傘下の各機関では、民間に移管する行政サービスの選択作業が進んでいる。(ベトナム・ニュース電子版など)

韓国ロッテ、ホーチミン市に支援要請=エコシティの建設事業で
韓国のロッテグループのファン・ガクギュ副会長はこのほど、ベトナム・ホーチミン市で市共産党委員会のグエン・ティエン・ニャン書記と会談し、市内トゥティエム新都市区の一角で計画しているエコシティ建設事業への支援を市に要請した。同副会長は、「ロッテは1994年からホーチミン市トゥティエム新都市区での投資を考えていた。17年7月になり、ようやく市とエコシティ建設に関する契約を締結することができ、実現の運びとなった」と話し、できるだけ早く事業を始動するために市の一層の支援を期待していると語った。また、ロッテグループの傘下企業が、都市鉄道(メトロ)事業に参画するための入札参加準備を進めていることや、汚水処理施設の建設事業にも関心があると説明し、「ロッテはベトナムでの長期投資を望んでいる」と強調した。これに対し、ニャン書記はロッテグループのベトナム事業を歓迎するとともに、ロッテの事業が両国関係の向上にも大きく寄与したと称賛した。また、トゥティエム新都市区でのエコシティ建設事業は9億ドルの大型案件であり、事業が迅速に展開できるよう協力すると述べた。また、トゥティエム新都市区では他にも多くの事業が計画されているとし、金融センターの建設計画への参画を提案した。ロッテグループは1996年にベトナムへ進出し、これまでに傘下16企業がベトナムで事業を展開している。(ベトナムプラスなど)

市内へのトラック流入、一部の時間帯で禁止に=8月1日から−ホーチミン市
ホーチミン市は、市内の交通混雑を緩和するため、8月1日から一定の時間帯でトラックの市内流入を禁止する規制を公布した。これによると、積載量2.5トン未満のトラックは午前6時から9時までと午後4時から8時まで、2.5トン以上のトラックは午前6時から〜午後10時まで、それぞれ市内への乗り入れが禁止となる。こうした措置は、市内のトラック交通量が増加し、複数道路で渋滞が悪化しているため。ただし、重要インフラ事業などで使用する物資を運搬するトラックやごみ収集車、救急車両など特定の車両については、これらの時間帯でも通行を認める方向で検討している。一方、市運輸局は市内を走る公共バスの車体広告事業の入札計画を承認し、79路線で計1590台のバスを対象に8件の入札パッケージで実施することになった。市が公共バスの車体広告の入札を行うのはこれが3回目。年間1770億ドン(約8億8500万円)の広告収入を見込んでいる。同市の公共バス利用者数は年間3億0600万人。市は公共バスへの助成金として年間1兆ドンを支出しており、収入源を確保することで助成金を減らすのが狙いだ。(ベトナム・ニュース電子版など)

ウミガメ、違法な捕獲や売買で生存の危機
ベトナムにはオサガメ、アオウミガメ、タイマイ、アカウミガメなど5種類のウミガメが生息し、すべてが法律によって最高レベルの保護対象となっているが、違法な捕獲や売買のために生存が脅かされている。天然自然保護や環境教育を行うベトナムの社会組織「自然教育センター(EVN)」によると、ウミガメは環境や生態系の中で重要な役割を果たしており、魚の卵や幼生を捕食するクラゲをエサにしたり、カイメンを食べることでサンゴ礁生態系の維持に役立っている。しかし、タイマイは装飾品の材料となる「べっ甲」を狙う人間に乱獲され激減した。他のウミガメも大人に成長できる確率は1000分の1にとどまり、絶滅の危機に瀕している。国際自然保護連合(IUCN)の調査によると、近年はクアンニン省やクアンビン省の海岸に産卵のために上陸してくるウミガメは年に10匹前後しか見られなくなった。ダナン市のソンチャ半島では2015年以降、全く見られなくなっている。そのため、ENVではまずは法律を厳格化し、ウミガメを守らなければならないと主張し、ウミガメやその卵を違法に取引する業者を取り締まることが有効な手段の一つだと訴えている。ベトナムの刑法ではウミガメの捕獲、殺傷、運搬、売買、飼育などには最大15年の禁錮刑と規定しているが、罰則の強化も必要かもしれない。また、ウミガメの保護に対する社会の認識を高めることも重要だ。今年6月、カインホア省ニャチャン市人民裁判所はウミガメ10トン以上を違法に所持していた男の裁判で禁錮4年6カ月の判決を下した。14年に発覚した事件だったが、押収されたウミガメは世界的にも過去最大の数量だった。(国営ベトナム通信(VNA)など)

がん発病、若年層で増加=乳がんなど
国立K病院のチャン・バン・トゥアン院長によると、ベトナムでは1年間に約12万6000人が新たにがんを発病し、約9万4000人ががんで死亡している。中でも、若年層でがんが増えているという。同院長によると、乳がんは1年間の新規患者が約1万1000人、死亡は5000人を超え、年々増加している。2000年の統計では、女性10万人に対して約18人だったのが、10年には同30人に拡大。特に、若年層で乳がんが増えており、K病院では20歳や21歳の乳がん患者も稀(まれ)ではないという。ベトナムでは、乳がんの自己診断や定期健診が習慣化していないため、後期のステージで発見されるケースが多い。また、若年患者は高齢者よりも、より後期で診断されることが多い。乳がんが若年化している原因は不明ながら、20年には乳がんの新規患者は約2万3000人になると推計される。フンベト腫瘍病院のレ・アイン・トゥアン医師も「ベトナムにはがんの若年化に関する統計はほとんどない」と前置きしつつ、治療や研究の過程で、すべてのがんが若者にも発見されていると話した。K病院のビン医師は、早期発見が治療のカギだとして、定期検診を呼び掛けている。(ベトナムネットなど)

EVFTAの年内締結に期待=フック首相、INTAのランゲ委員長との会談で
グエン・スアン・フック首相は26日、来訪した欧州議会国際貿易委員会(INTA)のベルント・ランゲ委員長とハノイで会談し、EU・ベトナム自由貿易協定(EVFTA)の早期締結に期待を示した。同首相は、ベトナムの各機関にINTAの代表団と密接に協力して既存の問題を解決し、EVFTAの年内締結を目指すよう指示したと語った。また、ベトナムとEUは良好な関係を築いているとして満足の意を表し、貿易と投資においてEU企業はベトナムで良好な成果をあげていると話した。これに対し、ランゲ委員長は、EVFTAの締結により両者の成長と投資は一層拡大すると信じていると述べ、今年末までにEVFTAを締結できるよう作業を急ぐ考えを示した。フック首相も、ベトナムは常にEUとの友好関係の強化を願っていると強調し、パートナーシップ協力協定(PCA)に加えてEVFTAが調印されれば、両者の関係を一段引き上げる重要な節目になるだろうと述べた。(ベトナム政府サイト)

米−ベトナム直接便の開設に向け意見交換=ベトナム運輸副大臣とロス市長
運輸省のレ・ディン・ト副大臣はこのほど、来訪した米国のエリック・ガルセッティ・ロサンゼルス市長と会談し、両国を結ぶ航空直行便の開設について意見交換した。ガルセッティ市長は、「ロサンゼルスは航空、港湾、高速道路、鉄道が目覚ましく発展しており、米国に入る貨物の40%が同市を経由する」と説明し、毎年26万人のベトナム人がロスを訪れるなど観光面での魅力もあるとして、ベトナムとの直行便が開設される際は米国側にロサンゼルスが選択されることを願っているとアピールした。これに対し、ト副大臣は、両国の協力関係は日増しに発展しており、特に貿易面では2017年の二国間貿易額は416億ドルとなったが、その30%がロサンゼルスに到着したと指摘し、多くのベトナム人コミュニティが形成されているなど、米国直行便の目的地として最もふさわしいと考えていると応じた。また、現在ベトナムには21の空港があり、30年までに28カ所に拡大する予定のほか、急成長するベトナムの航空市場を支えるため、年間1億人の利用と500万トンの貨物を処理できるロンタイン国際空港の建設計画も進んでいると説明した。ベトナム民間航空局(CAAV)は今年7月初め、米連邦航空局(FAA)に対し、ベトナムの航空安全評価を同8月に実施するよう要請しており、このFAAの評価によって、ベトナムが米国への直行便を開設できるかどうかが決まる。米国が今年中に安全に関する必要な評価をすべて完了すれば、ベトナム航空では来年にも米国直行便を就航したいと考えている。(VNエコノミーなど)

カンボジアとの租税協定を承認=ベトナム政府
ベトナム政府はこのほど、カンボジアとの二重課税回避および脱税防止のための協定を承認し、同協定の実行に向けて両国の各関係機関と連携するよう財務省に指示した。ベトナムとカンボジアは2018年3月末、ベトナムの首都ハノイで「第10回CLV(カンボジア、ラオス、ベトナム)開発の三角地帯首脳会議」および「第6回大メコン圏首脳会議」が開催された際、同協定に調印した。近年、両国の経済・貿易関係は拡大しており、17年の二国間貿易額は前年比30%増加して38億ドルとなった。ベトナム企業の対カンボジア投資は農業と林業を中心に190件(総投資額28億9000万ドル)に上る。一方、カンボジアからの対ベトナム投資は18年3月20日現在で19件(6490万ドル)で、全126カ国・地域中の56番目の投資国となっている。(国営ベトナム通信(VNA)など)

上半期、証券大手21社の合計売上高54%増=利益も39%増
2018年上半期(1〜6月)、ベトナムの大手証券会社21社の売上高は合計で前年同期比54%増の約10兆7000億ドン(約535億円)、税引き後利益は同39%増の約3兆5000億ドンとなった。第1四半期(1〜3月)の好調が第2四半期(4〜6月)の不調をカバーした。上半期、最も高い利益をあげた上位3社はサイゴン証券、バンベト証券、ホーチミンシティ証券で、税引き後利益は順に7070億ドン、5306億ドン、4718億ドンと、いずれも前年同期より大幅に増加した。ホーチミン証券取引所では、上場銘柄で算出する株価指数「VNインデックス」が4月9日に過去最高値となる1204.33ポイントを付け、年初来22.4%の上昇となった。しかし、その後は低迷し、市場取引高も減少したため、21社の第2四半期の収益も落ち込んだ。特に、アジア・コマーシャル銀行証券(ACB証券)は170億ドンの赤字を計上。21社の合計売上高は5兆1700億ドンと前年同期比23%増加したものの、利益は1兆3600億ドンと同13%の減少となった。(ベトナム・ニュース(電子版)など)

日本からの廃棄物輸入100万トン超=上半期の国別トップ
今年上半期(1〜6月)に海外からベトナムに持ち込まれた鉄や家電製品、プラスチック、紙類などの廃棄物が400万トンを超えたという。日本からが100万トン超で国別トップとなり、米国が96万トンで続き、この2カ国で全体の半分近くを占めた。タイや韓国、ドイツ、 ベルギーなどからの輸入も目立った。税関総局の幹部は、中国が昨年、廃棄物の輸入規制を強化した影響で、ベトナムへの搬入が急増したと説明した。ベトナム政府は、廃棄物が自然環境や国民の生活に及ぼす悪影響を懸念し、「世界のごみ箱」になるのを避けるため、輸入制限を検討している。グエン・スアン・フック首相は先ごろ、輸入許可を新たに発行しない方針を打ち出した。主な持ち込みルートは、(1)日本から直送(2)日本・台湾の廃棄物を香港経由で搬入(3)オーストラリアや欧州からシンガポールを経て到着−の三つ。ホーチミン市のカットライ、ハイフォンとクアンニン省カイランの各港での陸揚げが多いという。(VNエクスプレス)

ベトナム企業の対外投資、1〜7月に約2億8000万ドル
計画投資省外国投資庁によると、2018年1〜7月、ベトナム企業の対外投資は新規81件(資本金総額2億3833万ドル)と増資21件(同4130万ドル)の計2億7963万ドルとなった。このうち、金融・銀行分野が最多の1億0577万ドルを占め、農林水産の6384万ドルと製造加工の4547万ドルなどが続いた。投資先は世界32カ国・地域にわたり、最多はラオスの8400万ドル、以下はオーストラリア、カンボジア、キューバ、ミャンマーと続く。逆に、同7カ月間における海外からの対ベトナム投資は、新規の132億ドルを含め、前年同期比4.6%増の229億4000万ドルだった。(VNエコノミーなど)

プラスチック製品の輸出、20%増
ベトナム税関総局によると、2018年1〜6月のベトナムから海外へのプラスチック製品輸出額は前年同期20%増の14億3000万ドルとなった。最大の輸出先は日本で、同15.7%増の3億1247万ドル、次が米国で同22.8%増の2億2373万ドル、以下はオランダと韓国が続いた。また、インドや香港、トルコ、中国、ウクライナ、ロシア、バングラデシュへの輸出が急増した。特に、インド向けは同159.4%も増加して約1760万ドルとなり、香港向けも158.8%増加して約2900万ドルとなった。一方、フィリピンやラオス、アラブ首長国連邦(UAE)向けは大幅に減少した。ベトナム・プラスチック協会によると、業界成長率は年14〜15%と安定しており、輸出も年12〜14のペースで伸びている。ベトナムの1人当たりのプラスチック製品消費量は年41キロで、アジアの48.5キロや世界平均の69.7キロに比べて少ないため、成長の余地は大きいと考えられている。企業は技術や生産ラインへの投資を増やし、外国企業と提携するなどして、競争力向上を図っている。(ベトナム・ニュース電子版など)

2018年7月号
1〜6月のGRDP伸び率、9省・市で10%超
ベトナム統計総局のデータによると、ベトナムは九つの省・市で2018年1〜6月の地域内総生産(GRDP)伸び率が10%を超えた。トップはハティン省、2位バクニン省、3位ハイフォン市で、以下はタイビン、バクザン、クアンニン、ラオカイ、ニントゥアン、ロンアンの各省が続く。また、タイグエン、ハナム、ニンビン、ダクノン、クアンガイ、キエンザン、ハイズオン、ラムドン、ビントゥアン、ドンタップ、ハウザン各省も8〜10%と高い成長率をあげた。一方で、バリアブンタウ、ホアビン、ライチャウ、カオバン各省は伸び悩んだ。また、GRDP絶対額の高いハノイとホーチミン市でも7%超の成長を見せた。(ビーニュースなど)

ファンティエット空港事業、展開を急ぐよう要請=フック首相
グエン・スアン・フック首相はこのほど、運輸省やビントゥアン省の幹部らと行った会議で、軍・民共用のファンティエット空港建設事業について、詳細計画の改正を早急に承認し、事業展開を急ぐよう強く求めた。ベトナム民間航空局によると、国の空港整備計画との整合性を図るため、ファンティエット空港の飛行場基準を国際民間航空機関(ICAO)が定める「4C」から「4E」に格上げし、それによって、同空港とハノイのノイバイ空港やクアンニン省のバンドン空港、ハイフォン市のカットビー空港とを結ぶ路線に機種コード「E」の旅客機を導入できるようにする。ートルに拡幅。旅客ターミナルは、面積5000平方メートルから1万9200平方メートルに拡張し、年間処理能力を50万人から200万人に引き上げる。事業費は、2020年までが10兆2729億ドン(約513億6450万円)で、その後30年までが約3325億ドンとなる見込み。開業は2020年を目指している。(トイチェ電子版など)

5カ所目の太陽光発電施設、着工=ニントゥアン省
ニントゥアン省でこのほど、省内5カ所目となる太陽光発電施設「フオックヒュウ太陽光発電所」の建設が始まった。総投資額は1兆2000億ドン(約60億円)、設備容量は65メガワットで、1年目の発電量1億0413万キロワット時を見込んでいる。現在、ベトナムは電源を水力と火力に頼っているが、環境問題や社会的影響から批判も多い。太陽光発電の総発電量に占める割合はわずか0.01%だ。しかし、政府は2030年までにこの割合を3.3%、50年には20%に拡大したいと考えている。また、太陽光だけでなく、風力やバイオマスなどを含めた再生可能エネルギーによる電力の割合を30年までに10.7%にすることも目指している。(トイチェ電子版など)

ロシア、ベトナムにとって最大の小麦供給国に=10カ月間で170万トン
米ブルームバーグ通信によると、2017年7月から18年4月までの10カ月間にベトナムはロシアから170万トンの小麦を輸入し、ロシアはベトナムにとって初めて、最大の小麦供給国となった。ロシア以外には、オーストラリアから110万トン、カナダから40万トンをそれぞれ輸入した。ベトナムでロシアからの小麦輸入が増えた理由は、(1)オーストラリアの生産量が干ばつのために減少した(2)ベトナムが貿易協定によってロシア産穀物に対する輸入関税を16年末から撤廃した(3)ロシア産小麦の価格が下がった−などが挙げられる。ただ、ベトナムでロシア産穀物から雑草の種子が発見されたため、ロシアの一部の輸出業者は今後の影響を懸念している。これについては、ロシア当局は協議のために、ベトナムに専門家を派遣している。ウクライナの農業調査会社ウクルアグロコンサルトによると、ロシアはベトナム以外に、韓国やケニア、ペルー、フィリピン、マレーシアなどに小麦を輸出しており、世界市場シェアの拡大を図っているという。(ニップカウ・ダウトゥなど)

韓国の企業団体、ベトナム・ハナム省を視察=投資環境など調査
韓国ベトナム社会経済文化協会(COVESECA)の代表団が4日、ベトナム・ハナム省を訪れ、投資環境などを視察した。団長を務めた同協会理事のミン・ビョンソク氏は、ハナム省人民委員会との会合で、「会員企業は医療や教育、工業などの分野で投資の機会を探っている」と話し、看護師養成学校や韓国語学校の設立、ゴルフ場の建設などの具体例を示した。同省人民評議会のファム・シー・ロイ副議長は、ハナム省の魅力や利点、投資関連の政策・制度などを説明し、インフラや地理的な条件、投資優遇策が投資家を引き付けているとアピールした。また、質の高い教育機関や医療施設、ハイテクを用いた農業区の開発を計画していると話した。また、同省では累計250件超の外国直接投資事業が認可されており、件数と投資額の両方で50%超を韓国企業が占めていると報告。韓国企業がハナム医科短期大学との協力を通じて、あるいは、独自に看護師養成学校を開設できるよう、省としてサポートすると語った。さらに、省内に韓国語学校を開設する案に賛同し、韓国企業向けに韓国語講座を実施しているハナム職業訓練校と提携する案を提示し、ゴルフ場の開発についても、歓迎すると話した。会談後、代表団は省内のいくつかの工業団地を実際に見て回った。(ビーニュースなど)

環境保護税、引き上げ=8月には駐車料金も−ホーチミン市
ホーチミン市は7月1日から産業排水に対する環境保護税を引き上げた。産業排水の減少を期待している。また、8月1日には市内35通りで駐車料金を引き上げる予定で、これにより、交通渋滞の緩和を見込んでいる。環境保護税は、1日の排水量が5立方メートル未満の生産・加工施設については、一律に年150万ドン(約7500円)とする。5立方メートル以上の施設には、この年150万ドンに加え、排水量に応じた料金を加算する。現在、市は約2800の生産施設に環境保護税を課しており、2017年は総額80億ドンを徴収した。今回の措置で年600億ドンの税収を見込んでいる。一方、駐車料金の引き上げは、公共交通機関の利用を促し、交通渋滞の緩和を狙う措置。まずは、市内1、3、5、10、11各区の計35の通りで試験実施し、その後、他の通りに拡大する。料金は、駐車時間が長いほど高くなる形で1時間ごとに調整され、5時間以降は固定額となる。支払い方法は携帯電話のアプリや決済カードなどで行う。これにより、市は月310億ドンの収入を見込んでいる。(キンテーサイゴンなど)

双日のサイゴンペーパー買収は合法=ベトナム商工省競争庁
ベトナムの商工省競争庁はこのほど、日本の双日による製紙大手サイゴンペーパーの買収は国内法に抵触しないと結論づけた。双日は6月末、サイゴンペーパーの発行済み株式数の95.24%を取得したと発表し、ベトナムの家庭紙および段ボール原紙製造事業に参入したことを明らかにした。ベトナム競争庁は、関連機関および業界団体の「ベトナム紙パルプ協会」から意見を聞き、資料や書類を精査した結果、2016年および17年における2社の合計シェアは30%以下だと判断。関連市場における当事会社の合計シェアが50%を超える場合に合併や買収を禁じる2004年ベトナム競争法第18条には抵触せず、第20条1項が規定する「事前の届け出」の必要もないと結論づけた。サイゴンペーパーは1997年設立で、本社はバリアブンタウ省にある。年産能力は家庭紙が4万トン、産業用紙が23万トンで、ティッシュペーパーやトイレットペーパー、紙ナプキンなどの家庭紙分野でトップシェアを誇る。双日は、ベトナムの高度経済成長による生活様式の近代化や、それに伴う家庭紙および物流用梱包に使われる段ボール原紙への需要増を見込んだ。買収額は総額で約100億円だという。(ベトナムビズなど)

ビナラインズの株式会社化、複数の外国投資家が関心
海運大手ベトナム海運総公社(ビナラインズ)の株式会社化に韓国、タイ、ベルギーの企業が関心を示している。同社は、9月初旬に新規株式公開(IPO)を実施する計画で、売り出し価格は1株が1万ドンを予定している。具体的には、韓国の現代自動車とSKグループ、タイのサイアム・セメント・グループ(SCG)が関心を示しているほか、ベルギーのアッカーマンズ&ファン・ハーレンもビナラインズ株の10%を取得したい意向だという。グエン・スアン・フック首相が承認した同社の株式化計画によると、同社の資本金は14兆0460億ドン(約702億3000万円)超で、発行株式数は14億株超。このうちの65%を国が保有し、20%をIPOで売却。14.8%を戦略的投資家に売却する。残りの0.2%は従業員に優遇価格で売却する。現在、ビナラインズはベトナム国内で14の海港を運営している。また、九つの関連会社や子会社を通じて保有する海上貯蔵施設はベトナム最大で、コンテナ船や貨物船、石油タンカーなど84隻を保有している。(ベトナムプラスなど)

PVEP、石油・ガス探査と財務が目標を上回る
ベトナム石油ガスグループ(ペトロベトナム)傘下の石油ガス探査・採掘総合会社(PVEP)は2018年上半期(1〜6月)、石油・ガス採掘と財務状況がともに目標を上回った。同社によると、1〜6月の石油・ガス採掘量は石油換算で217万トンとなり、目標を6%上回った。内訳は、石油が162万トン、天然ガスが5億5800万立方メートルだった。一方、1〜6月の財務状況は売上高が18兆2940億ドン(約914億7000万円)と目標を35%上回った。税引き前利益は6兆6530億ドン、税引き後利益は3兆3620億ドンで、納税額は目標を47%上回る4兆9350億ドンに達した。また、活動停止につながるような重大事故が起きないよう、安全面には特に留意し、具体的な対策を講じた。2017〜20年期の再編計画を策定し、管轄機関に提出したほか、ペトロベトナムとともに石油ガス事業および資金メカニズムに関する法的枠組みを整備した。下半期(7〜12月)は、特にコスト削減や事業効果の向上を最優先に取り組む。(ビーニュースなど)

配車サービスのグラブ、全国展開する権利あると主張
配車サービス大手のグラブはこのほど、ベトナム運輸省が同社の事業拡大申請を却下したことに対し、「サービスを拡大する権利がある」との反論意見を表明した。グラブは、2016〜18年の2年間のパイロット事業として、ハノイ市、クアンニン省、ダナン市、カインホア省、ホーチミン市の5省市で配車サービスを行うことが認められた。しかし、同社が勝手に他省でも営業したため、運輸省がサービスの停止を指示。これに対し、グラブは「『グラブタクシー』は電子商取引サービスとして商工省に登録した事業であり、運輸省の指示は不適切だ」と主張していた。また、ベトナム競争庁によると、グラブが同業ウーバーを買収したことに関連し、グラブは「買収による市場シェアは30%未満」と報告していたが、同庁が各関連機関と調査・分析した結果、シェアは50%を超えていた。ベトナム競争法では、買収後に1社の市場シェアが30〜50%になる場合は事前に政府へ買収の旨を申し出て許可を得なければならないと定めており、違反すれば前年度の利益の最大10%の罰金が科せられる。シェアが50%を超える場合は取引自体が無効になることもある。(VNエコノミーなど)

北部と中部で猛暑続く=連日、気温38〜40度
ベトナム北部と中部で連日、気温38〜40度の猛暑に見舞われており、少なくとも5日まで厳しい暑さが続く見通しだ。国立天文・気象予報センターによると、今月1日の北部地域は平均気温が35〜38度、中部は38〜40度に上った。首都ハノイも気温37〜39度に上昇し、40度を超えた地点もあった。そのため、日中は外出する人の姿もなく、市場(いちば)は通常なら昼の12時まで営業する店も、多くが10時か11時には店じまいしている。中部のクアンガイ省では、この2カ月間の日照り続きで約1000ヘクタールの畑が水不足となり、広範囲で干ばつ被害を受けている。田んぼには塩水が流入し、500ヘクタールが枯れる可能性があるという。ダナンでは、1日から7日まで気温40度に達することが予想されることから、市当局が森林火災が起きる危険があるとして注意を促している。ニントゥアン省では、発熱や下痢などの症状で病院を受診する人が増えている。(グイラオドン)

ベトナム初、手術支援ロボットを使った腎臓摘出と移植に成功=チョライ病院
ホーチミン市のチョライ病院はこのほど、ベトナム初となる手術支援ロボットを使用した腎臓摘出手術と生体腎移植手術を2例、成功させたと発表した。1例目は5月16日、腹腔鏡手術により摘出した男性(53歳)の腎臓を兄(55歳)に移植。2例目は6月20日、50歳の父親から摘出した腎臓を27歳の娘に移植した。執刀した泌尿器科タイ・ミン・サム医師によると、患者はいずれも重度の腎不全を発症していた。手術に際して輸血はなく、術後の合併症もなかった。ただ、ロボットを使った手術は国の健康保険制度の対象外であるため、費用は高額で、9000万ドン(約45万円)〜1億2000万ドンに上る。チョライ病院では、ロボットを使った手術を2017年10月から開始し、これまでに68件の手術を実施した。(ビーニュースなど)

フーコック島の廃プラ削減でカンファレンス=キエンザン省当局とWWF
キエンザン省農業・地方開発局と世界自然保護基金(WWF)ベトナム事務所はこのほど、同省フーコック県(島)のプラスチック廃棄物(廃プラ)を削減するためのカンファレンスを共同開催した。WWFベトナムのグエン・トゥ・フエン所長は、「フーコック島では1日に約155トンの廃プラが排出されるが、回収されるのは約91トンにとどまっている」と話し、「島は人口が約10万人で企業が1600社ある。また、年間300万人の観光客が訪れるため、大量の廃プラが発生している」と説明した。不動産・リゾート開発大手サングループ・フーコック支店のレ・ティ・ベト・トゥ所長は、ごみの多くはビーチに集中しており、ポリ袋やペットボトル、発泡スチロールなどを毎日6〜8トン回収していると報告した。専門家らは、廃プラの増加は、◇ゴミの回収システムと集中ごみ処理場の未整備◇実効性に乏しい政策◇市民の認識欠如−などが要因となっていると指摘した。トゥ所長は、廃プラの削減には大企業の果たすべき責任が大きいと指摘し、キエンザン省農業・地方開発局のクアン・チョン・タオ副局長も、大手企業がプラスチック製品の使用を削減すれば中小企業も追随するはずだと訴えた。また、観光部門が環境保護に関心を払うことも必要だと主張した。ベトナムは、世界で最も多くの廃プラを排出している上位5カ国の一つで、年間約180万トンの廃プラを海に投棄していると推計されている。(グイラオドン電子版)

水産物輸入、1〜5月に6億9800万ドル
ベトナムは世界有数の水産物輸出国だが、近年は輸出加工用や国内消費のための輸入も増えている。税関総局の統計によれば、2018年5月の水産物輸入額は1億6300万ドル超と前月比29%増、前年同月比では60%も増加した。1〜5月では約6億9800万ドルとなり、前年同期比33%増となった。おもな輸入相手国はインドやノルウェー、台湾、中国、日本で、1〜5月のインドからの輸入は同15%増の1億5200万ドルとなった。ノルウェーからの輸入は同72%増の7200万ドル、台湾は同41%増の4700万ドルだった。一方、中国からの輸入は同9%減の4400万ドルとなった。インドからは、おもに、加工用のブラックタイガーを輸入している。国産原料だけでは輸出業者の要求に応えられないためだ。台湾からは、ブラックタイガーのほか、マグロやイカを輸入し、ノルウェーからはサーモンの輸入が最も多い。日本からはサバやサーモン、タラを輸入した。また、増加率でみると、マレーシアからの輸入が前年同期比83%増、インドネシアからが同78%増、ポーランドが74%増、カナダが78%増など。(ティエンフォン電子版)

ライチ輸出、世界30カ国以上に計8万2000トン=大半は中国−バクザン省
ベトナム有数のライチ生産地であるバクザン省の商工局によると、今期のライチ輸出は7月2日現在で8万2000トンを超え、金額にして約1億4500万ドルとなった。輸出先は世界30カ国・地域以上に上るが、8万1300トン(約1億4300万ドル)を中国が占める。残りは、欧州連合(EU)やロシア、タイ、オーストラリア、米国、日本などだ。同省では、今期これまでに20万7000トン超のライチを販売した。シーズンが終わるまでに計21万5000トン(前年比12万3500トン増)、売上高は5兆7300億ドン(同約4360億ドン増)となる見通しだ。同省は今年、ライチの生産に農産物の国際基準「グローバルギャップ」を導入したことで、輸入条件の厳しい国への輸出が可能になった。国内でも、ハノイやホーチミン市をはじめ、各地で売り上げが伸びた。特に、サイゴンコープやハプロ、ビッグCといった大型小売チェーンでも販売されるようになり、売上増につながった。(ティエンフォン電子版など)

フエ副首相、米企業との対話に出席=米企業、対ベトナム投資強化の意向
ベトナム政府によると、ブオン・ディン・フエ副首相は6月26日、訪問先の米ワシントンで、米国企業公共政策研究所(AEI)などが開催した米企業との対話に出席した。同副首相は、ベトナムの対外政策やマクロ経済政策、経済構造改革、民間投資を誘致するための政策・制度などを説明し、最善のビジネス環境を作ると約束した。また、「ベトナムや米国、アジア太平洋諸国は国際法に基づく航行の安全と自由を尊重している」と指摘し、「地域の平和と安定と繁栄を維持することによる利益を共有することが、地域発展のための重要な条件だ」と強調した。これに対し、AEIの幹部は、世界情勢が変化する状況下においても両国の包括的パートナーシップが変わらずに強化されるよう期待し、米企業は対ベトナム投資を強化する意向であることを示した。同27日には、フエ副首相はナイキやコカ・コーラ、エクソンモービルなど、米国を代表する幾つかの大手企業の代表者らと会談し、「ベトナム政府は、より良い投資条件を投資企業に提供するべく、企業からの意見を歓迎している」などと語った。(ザンチーなど)

外国投資法施行30年、総括会議を10月に開催へ
グエン・スアン・フック首相はこのほど、外国投資法施行30年を総括する会議を10月4日に開催する方針を固め、計画投資省に対し、この30年間の外国投資の活動に対する政治局の意見を聞くよう指示した。首相は、外国投資の実態を客観的に評価し、成果と課題を振り返ることで法律を修正・補完し、より多くの外国投資を呼び込むために、会議を開催することが必要だとしている。外国投資はこれまで、ベトナムの経済成長、雇用創出、貿易の拡大に貢献し、国の発展を後押ししてきた。統計総局のデータによれば、2018年上半期(1〜6月)は新規や増資、出資などを含めて計約203億ドルに上った。ただ、「技術移転が進まない」「付加価値の低いものが多い」といった課題もあり、移転価格や環境規制違反などの問題も指摘されている。(ベトナム政府サイト)

ベトナム労働総同盟・執行委員会、第12回会議開催=労働者の生活改善への取り組みなど報告
ベトナム労働総同盟(VGCL)の執行委員会は3日、第12回会議をハノイで開催し、労働者の利益保護と生活改善に取り組んでいることなどを報告した。開幕で、VGCLのブイ・バン・クオン議長は「この会議では、2018年上半期(1〜6月)の組合活動における問題点を洗い出し、下半期(7〜12月)の活動の質的向上につなげたい」と述べた。ベトナム共産党中央大衆運動委員会のチュオン・ティ・マイ委員長は、へき地や山岳地帯、離島に暮らす労働者や低所得者、生活困窮者のケアに努めた労働組合の活動を称賛。今後も、雇用創出や賃金の問題だけでなく、労働者の正当な権利および利益の確保、労使紛争の解決などに力を尽くすよう要請した。また、労働者のスキルアップや職場の安全対策、適切な社会福祉の確保などへの取り組みも求めた。VGCLは9月に第12回全国代表大会を開催することを予定している。(ベトナムプラスなど)

太陽光発電事業に地元民が抗議=ビンディン省フーミー県
ビンディン省フーミー県ミーチャウ村で、チャウチュク地区の住民が太陽光発電施設の建設計画に反対し、テントを張るなどして抗議活動を続けている。省人民委員会のホー・クオック・ズン委員長によると、同事業は地元の再生エネルギー会社「REVN」が計画したもので、チャーオー湖の水面60ヘクタールと陸上0.6ヘクタールを使用し、50メガワットピークの発電施設の建設を予定している。しかし、ミーチャウ村人民委員会のダン・タン・ニャ委員長によると、住民らは事業関係者が現地調査に来たことで初めて発電施設の計画を知った。この地区では、湖で漁業を営む世帯が多いため、生計手段を奪われるのではないかと驚いたのだという。住民らの抗議は6月28日以降、7月2日現在も続いている。(タインニエン電子版など)

2018年6月号
中国の自動車メーカー、再びベトナム市場への参入を狙う
2〜3年前に幾つものモーターショーに次々と出展し、大々的な宣伝戦略でベトナム自動車市場への参入を図ったものの消えて行った中国の自動車メーカー各社が、今またベトナムへの参入を狙い戻って来ているという。例えば、東風汽車集団(DFM)は「Joyear」「S500」「F600」などの車種を5億3000万ドン(約265万円)から6億5000万ドンで売り出した。中国車の輸入・販売を手掛ける地場キリン・オートの幹部は、「ベトナムの消費者は『中国製』と聞いただけで敬遠したものだが、今はデザインや価格の面で多くの人から支持されている」と話し、「同レベルの日本車や韓国車に比べて2億〜3億ドン安い」とアピールする。ただ、販売台数について尋ねられると、「今はまだ市場調査中だから」と言い訳しながら少ないことを認めた。別の自動車輸入・販売業者チュオンタイン・オートの幹部は、多くの中国製自動車はベトナム各地で売られていると言いながら、「価格は米国や日本、韓国製より相当安いが、ブランド力に弱く、メーカーは客をつかむのに苦心している」と語った。業界専門家は、問題は品質とブランド力に尽きると指摘し、「大半のベトナム人は車を資産として考えているため、品質の悪い商品に大金は出さない」とし、中国車の市場シェアの低い理由を説明した。かつて中国車を使用したことのあるという男性も、「中古で売ろうと思っても買う人がいないことに留意しなければならない」と語った。(ソーハなど)

ロンタイン国際空港、19年6月までにFS完成目指す=ACVとJFVが契約調印
ベトナム空港会社(ACV)は2日、ドンナイ省ロンタイン国際空港建設事業フェーズ1の実現可能性調査(フィージビリティースタディー、FS)について、日本とフランス、ベトナムの共同企業体(JFV)と契約を結んだ。2019年6月までにFSを完成させ、同年10月の国会提出を目指す。調印式で、ACVのライ・スアン・タイン会長は、「20年末までに着工し、遅くとも25年には開業したい」と語った。また、事業の一部である旅客ターミナルについては、運輸省が今年3月にデザインを韓国の設計事務所による「ハスの花」案を採用したのを受け、調査も韓国の設計事務所が担当することが決まっているため、運輸省のレ・ディン・ト副大臣はこの設計事務所に対し、JFVと連携を密にするよう要請した。JFVに参加している日本企業は、日本空港コンサルタンツ、日本工営、オリエンタルコンサルタンツグローバルの3社で、これにフランスのパリ空港公団(ADP)の子会社ADPIとベトナムの交通設計コンサルタント(TEDI)が加わっている。ロンタイン国際空港は総面積が5580ヘクタール超、総投資額は336兆6300億ドン(約1兆6831億5000万円)。工事は3期に分けて実施する。第1期工事は滑走路1本と一つの旅客ターミナル、およびその他の付帯施設を建設し、1年間の旅客処理能力2500万人と貨物処理能力120万トンの空港を整備する。第2期工事はそれぞれ5000万人と150万トンとし、第3期工事で旅客1億人と貨物500万トンに対応できる大型国際空港とする。(サイゴン・ザイフォン電子版など)

不動産分野のFDI認可、1〜5月に8億ドル超
ベトナム統計総局によると、2018年1〜5月に不動産分野で新規6億2330万ドルの外国直接投資(FDI)事業が認可された。増資を合わせると8億0650万ドルとなった。外国人投資家の不動産分野への投資は「資金提供」「株式購入」「融資」の3種類あり、その多くが高級不動産部門に集中している。専門家らはその理由を「不動産部門に投資する企業は先進国から来ており、高級物件の設計・開発・運営に多くの経験があるため」とみている。不動産サービス大手サビルズ・ベトナムのス・ゴック・クオン投資部長によると、ベトナム不動産市場は外国人投資家にとって非常に魅力的で、収益性だけでなく、経済成長やベトナムで住宅を所有する外国人に対する国の政策が不動産分野へのFDIを呼び込む要因となっている、1〜5月、不動産分野で新規設立された企業は2600社で、資本金総額は150兆ドンに上った。経済管理研究所のチャン・キム・チュン副所長は、18年の不動産市場は何事もなければ好調に推移すると予測し、不動産企業は多くの利益を獲得するだろうとみている。(ビズライブなど)

ニントゥアン省、9件の太陽光発電事業を認可
ニントゥアン省はこのほど、9件(合計出力約500メガワット)の太陽光発電事業を認可した。総投資額は12兆ドン(約600億円)超。いずれも2018年第2四半期か第3四半期に着工し、19年末の稼働を目指す。同省人民委員会のリュウ・スアン・ビン委員長は、投資許可証の授与式で、「省人民委は再生可能エネルギーへの投資事業を特に奨励している」と話し、用地収用や立ち退き補償で企業をできる限り支援していくと述べた。その一方で、投資企業には事業の早期展開と工事の品質確保を要請した。ニントゥアン省は、ベトナム南部の乾燥した地域に位置し、他地域に比べ台風の影響が少ない。また、日照時間が年2600〜2800時間あることから、太陽光発電に向いている。省は、こうした環境を生かし、太陽光をはじめ、風力などの再生可能エネルギーの中心地となることを目指しており、「国家電力開発マスタープラン」でも同省で15件の風力発電事業(計800メガワット)や27件の太陽光発電事業(計1808メガワット)が計画されている。(ビーニュースなど)

青果輸出、好調
ベトナムの青果輸出は2003年からの10年間で大きく伸びた。輸出額は03年の1億5150万ドルから13年には10億7000万ドルとなり、16年は24億5800万ドルと初めてコメ輸出額を上回った。17年は前年比43%増の35億ドルに達した。17年は特に、中国や米国、日本、オーストラリアへの輸出が大幅に増加した。米国や日本のスーパーマーケットでは、ベトナム産のドラゴンフルーツやマンゴー、ライチ、リュウガンなどが数多く見られるようになった。18年4月の青果輸出は、農業・地方開発省のデータによると、前年同月比10%増の3億5378万ドル、1〜4月では前年同期比30%増の13億2300万ドルだった。4月現在、ベトナム産青果の輸出先は世界60カ国・地域に上っている。ただ、農業・地方開発省のレ・クオック・ゾアイン副大臣は、輸出市場や輸出青果の種類を多様化し、中国への輸出の割合を下げていく必要があると指摘する。グエン・スアン・クオン農業・地方開発省は、世界の青果取引額は年2300億ドルに上り、毎年3~5%伸びていると指摘し、ベトナムが輸出を拡大する余地はまだまだあると話した。(VNエコノミーなど)

ベトナムのフォー、タイ企業が米国へ輸出=ベトナム企業には変革が必要
ベトナム料理の代表格である「フォー」がタイ企業によってタイで生産され、タイから米国へ輸出されてウォルマートやコストコなどの巨大小売チェーンで大量に売られているという。高品質ベトナム製品ビジネス協会のブー・キム・ハイン会長は、「ベトナムが東南アジアのライバル企業に追い付くには変わらなければならないことがたくさんある」と指摘している。タイの食品大手チャルーンポーカパンフーズ(CPF)の幹部は、最近のベトナム企業との会合で、同社のフォー製品が米国で売り上げを伸ばしていると明かし、「米国ではフォーを提供するレストランも増えている。米国移民研究機関の調査では、2014年時点で8900店あり、今も増加を続けている」と話した。会合に参加したベトナム企業一行がCPFの工場を視察したところ、そこでは米国市場向けのフォーをはじめ、複数の商品を1日に20万個以上を生産していたが、スタッフはたったの10人だったことに衝撃を受けたという。ハイン会長は、CPFのフォーは保存期間が18カ月間と長く、調理方法が電子レンジでたったの2分という便利さが消費者に受けたと分析している。(VNエクスプレス)

三大国際空港での体温チェック強化を提言=エボラ対策で−保健省
保健省は4日、公衆衛生緊急対応センター(PHEOC)と会合を行い、アフリカでの流行が報告されたエボラ出血熱の最新状況を確認するとともに、対策を協議した。保健省のグエン・タイン・ロン副大臣は、東南アジアで感染が広がる可能性はゼロではなく、予防策と適切な備えは必要だとして、特に、三大国際空港のハノイ・ノイバイ空港、ダナン空港、ホーチミン市タンソンニャット空港で出入国者の体温チェックを強化するよう提言した。PHEOCによると、アフリカ中部のコンゴでこれまでに58人の感染が確認され、このうち27人が死亡した。ベトナム保健省予防医学局は、世界保健機関(WHO)および米国の疾病予防管理センター(CDC)と連携し、コンゴでの感染状況を注視しており、国際空港のある省・市の人民委員長にはエボラ対策の強化を要請する文書を送付している。今回、コンゴでのエボラ感染は早期発見だった。加えて、交易や観光客の少ない地域だったことから、ベトナムへの感染リスクは低いと考えられている。ベトナムとコンゴ間には直行便はなく、コンゴからベトナムに入国する人は極めて少ない。今年1月からこれまでに、ノイバイ空港とタンソンニャット空港で計20人にも満たないという。(ザンチーなど)

仮想通貨マイニング機器の輸入停止を提案=財務省
財務省はビットコインなどの仮想通貨を管理する各関連機関の意見をまとめた報告書の中で、仮想通貨マイニング機器の輸入をいったん停止する措置を提案した。現在、ベトナムは仮想通貨の使用を禁止しているが、「自動データ処理機械」の輸入は禁止しておらず、「安全を損なう商品」や「専門管理が必要な品目」のリストにも入っていない。そのため、マイニング機器の輸入手続きは容易に行うことができている。税関総局の統計によると、2017年1月〜18年4月中旬までの間にベトナム全体で約1万5600台の仮想通貨マイニング機器各種が輸入された。特に、ハノイ、ホーチミン市、ダナンで多く、この3都市だけで約9300台を占める。しかし、仮想通貨を巡っては、今年4月にホーチミン市でICO(新規仮想通貨公開)による大規模な資金調達詐欺が発覚した。約3万2000人が被害に遭い、被害額は約15兆ドン(約750億円)に上ると推計される。これを受け、グエン・スアン・フック首相は指示書を出し、「マネーロンダリングやテロ組織への資金提供、脱税、違法送金、ICO(新規仮想通貨公開)による資金調達詐欺などのリスクが警告されているにもかかわらず、取引や投資が増加している。金融市場の安定や治安に悪影響を及ぼしかねない事態だ」と指摘。ベトナム国家銀行(中央銀行)に金融機関やオンライン決済サービス会社などへの点検強化を求めたほか、財務省や商工省などには仮想通貨関連の活動への取り締りと仮想通貨マイニング機器の輸入制限への取り組みを指示していた。(VNエクスプレスなど)

ビナラインズ、8月にIPO実施へ
国有海運会社ビナラインズは、2018年8月に新規株式公開(IPO)を実施し、同9月に第1回株主総会を開催すると発表した。同社のグエン・カイン・ティン社長代理によると、ビナラインズの株式会社化計画は、国有企業の株式会社化に関する第126/2017号政府議定(政令126)に基づき策定。国有資本の一部を売却するとともに、株式の追加発行により増資を行うことを決めた。株式会社化が成功すれば、資本金は14兆0460億ドンとなる。株式は額面1万ドン(約50円)で、株式総数は14億0460万5800株となる。このうち、国が65%(9億1299万3770株)を保有し、戦略投資家に14.8%(2億0789万6970株)、従業員に0.16%(229万3900株)、労働組合に0.04%をそれぞれ売却する。同社は、18年3月末時点で保有船舶が92隻(総載荷重量180万トン)あり、14件の港湾事業に出資しているほか、67の埠頭(ふとう)を運営している。これは、国内の全埠頭数の27%に相当する。(ベトナムファイナンスなど)

シンガポールの政府系ファンドGIC、ベトナムのタクシー大手ビナサンから撤退
シンガポール政府投資公社(GIC)はこのほど、5月25日にベトナムのタクシー大手ビナサンから全出資分を引き揚げたと発表した。ビナスンの発行済み株式数の7.96%に当たる全540万株を売却し、約750億ドン(約3億7500万円)を回収した。GICはこれまで、ビナサンにおける4番目の主要株主だった。2014年8月にビナサンの450万株を推計2000億ドンで取得。その後、株式配当で持ち株数が増加したが、保有率に変わりはなかった。今回、全保有株を750億ドンで売却したことで、1250億ドンの損失となった。ビナサンは、アプリによる配車サービスのウーバーやグラブの台頭で業績を落とした。大幅な人員削減も余儀なくされた。また、配車アプリによって経営が脅かされているとして、「不平等な競争」の是正を求めて訴訟も起こしている。18年は、売上高目標を前年より約1兆0700億ドン少ない2兆1600億ドンに設定した。税引き後利益は前年の半分の950億ドンに縮小する見通し。従業員数は、17年末時点で7177人と年初に比べて約1万人減少した。18年1〜3月の3カ月間にも、さらに120人余り減少した。(ベトナムビズなど)

ビナコミン、1〜5月の石炭販売1760万トン=在庫が大幅減
ベトナム石炭・鉱物工業グループ(ビナコミン)のダン・タイン・ハイ最高経営責任者(CEO)によると、同社の2018年5月の石炭販売量は420万トンとなった。火力発電や肥料工場、セメント工場などで高い需要が続いており、販売増につながった。1〜5月では、石炭生産量は1687万トン、販売量は前年同期比18%増の約1760万トンで、このうち、国内販売が約1687万トン、輸出が約72万7000トンだった。これにより、石炭の在庫量は年初に比べ166万トン減少し、約735万トンに縮小した。1〜5月、売上高は前年同期比22%増の52兆1410億ドン(約2607億0500万円)で、利益は通年目標の65%に相当する推計1兆3000億ドンに達した。6月は石炭340万トンの生産と400万トン以上の販売を目指しており、このうち輸出は23万トンを見込む。これにより、在庫量は700万トン以下となる見込みだ。こうしたことから、同社は18年通年の石炭販売目標を3600万トンから3800万トンに引き上げた。また、世界的な石炭価格の高騰はベトナムの石炭輸出にプラスに作用している。(ダウトゥ電子版など)

ティキ、今後3〜5年でIPOか事業売却かを選択
電子商取引(EC)大手ティキ(Tiki)はこのほど、今後3〜5年以内に新規株式公開(IPO)するか、それとも事業を売却するか、二つに一つを選択しなければならないと明かした。同社のホアン・ギア・カン財務部長によると、事業を拡大するための資金が必要で、年内に「シリーズD」と称する新たな資金調達を実施して、5000万〜1億ドルを調達したいと考えている。また、今後18カ月以内に新株を発行し、研究・開発やインフラ整備を強化する計画で、現在もいくつかのモバイル・アプリの開発や新サービスの導入を進めているため、資金が必要となっている。現在、同社の主要株主は地場IT企業のVNGコーポレーションと中国の通販大手JD.com(京東)。JD.Comは今年になってティキの株式を取得し、主要株主の一つとなったばかり。取得額は1兆ドン程度ではないかと推測されている。VNGは、財務報告書によると、ティキへの投資による累積損失が3200億ドンに上っている。し。香港証券取引所への上場を検討しているという。事業を売却する場合は、世界的な企業の傘下となり、事業を新たなステージに引き上げたいと考えている。ティキは2010年の設立。17年の閲覧数は2億5000万回で、ベトナムのECサイトへの総トラフィック数の10%を占めた。(ザ・リーダーなど)

豚の脳由来の薬、記憶力増進目的の誤用が増加=医師が注意喚起
脳の働きを活発化し、記憶力を高める目的で、豚の脳を由来とした「Cere」という治療薬を使用する人がベトナムで増えており、医師が薬の誤用だと注意を呼び掛けている。ホーチミン市在住の女性Dさん(36歳)は、頭のふらつきや物忘れの症状で仕事に支障をきたすようになり、悩んでいた。友人に相談すると、「Cere」という豚の脳から抽出したという薬を注射すると良いと勧められた。Dさんは1人の医師からこれを買い、看護師に頼んで注射してもらったという。それから6カ月後、再び疲れを感じるようになったため、前回と同様、またこのクスリを注射した。第115人民病院の脳血管疾患科の医師によると、最近、複数の患者からこのクスリについて質問を受け、中には実際に購入し、何度も注射した患者もいたという。しかし、同医師は「この薬は脳卒中や心不全、アルツハイマー、血管性認知症など特定の患者にのみ用いるものであり、集中力アップや記憶力の増進といった目的で自分勝手に使用するものではない」と説明。重篤なアレルギー症状を引き起こす危険もあるとして注意を呼び掛けている。(トイチェ電子版)

ビルや駐車場が急増、子供の遊び場を奪う=ハノイやホーチミン市で
ハノイやホーチミン市などのベトナムにおける大都市で、子供の遊び場が減り、代わりにビルや駐車場が急増している状況に父兄らが嘆いているという。現地紙ラオドン(労働新聞)の調査によれば、大型マンション周辺の遊び場や歩道は駐車場や売店にほぼ占拠されていた。ハノイ市ホアンマイ区のリンダム・ペニンシュラ都市区は、同市初のモデル都市区として注目され、35〜40階建てのマンション12棟が林立し、3万人以上が暮らす一大タウンだ。しかし、屋外の公共スペースはほんの一部で、子供の遊ぶ場所もなく、住民は居心地の悪さを感じ始めている。キムリエンやチュントゥ、ザンボーなど、かつては子供の遊び場も花壇も広場もあった多くの住宅地区だが、子供の遊び場や若者がスポーツを楽しむ場、高齢者が隣人らと憩う場だった広場は露店の集まる場所や駐車場となり、歩道はバイクの駐車場と化した。こうした状況は、公共の場が奪われたことを意味するだけでなく、環境や美観の悪化も意味する。こうした問題を解決するため、各関係機関の連携と迅速な対応が求められている。(モイチュオンなど)

外国語の学習熱高騰で教室乱立=質的問題の指摘も
ベトナムは英語を中心とした外国語学習熱が高く、「外国語センター」あるいは「英語センター」と呼ばれる英会話教室が数多く存在するが、質的な問題が指摘されている。ベトナム語の検索サイトで「英語センター」と入力すればあっという間に140万件近い結果が表示され、それらのウェブサイトにアクセスすると、「ネイティブ講師」「試験に合格するまで受講可能」など、魅力的な宣伝文句が溢れている。しかし、実態はそれほど甘くないようだ。例えば、ホームページ上では「3〜6カ月で英語による流ちょうなコミュニケーション能力が身につく。成功しなければ、できるまで無料で受講できる」とアピールしているのに、実際には授業を1度も休んでいないことが必須条件だったとか、あるいは、「狭い部屋に大人数を集めて授業している」「空調がなく、たった1つの扇風機がうなるだけの蒸し風呂のような部屋で授業している」など、例を挙げたらきりがない。ハノイ市教育・訓練局の統計によると、ハノイ市全体で500カ所以上の外国語教室があるという。(ティエンフォン電子版など)

バムコン橋のひび割れ修復、完了は今年末
メコンデルタ地方のカントー市とドンタップ省の境を流れるハウ川で建設中のバムコン橋は、2017年11月に見つかった橋げたの「ひび割れ」の修復工事が今年末に終了する見通しとなった。同橋は、長さが2.97キロ、幅は24.5メートル。総工費は2億7100万ドルで、韓国が政府開発援助(ODA)を提供している。2013年に着工し、17年の完成を予定していたが、橋げたの一部にひび割れが発生したことで、工事が中断した。運輸省は、ひび割れ発覚後、すぐに専門家を交えて原因調査に乗り出し、同時に、客観性を確保するため、第三国のコンサルタント機関にも検査を依頼した。その結果、ひび割れの主原因は「応力集中」「残留応力」「溶接性」の三つだったことが確認された。現在、橋の状況は安定しており、韓国から招いた高度な技術者と、機械や物資を総動員して工事に全力をあげている。ただ、高所作業であることや、現場の地形、高い技術力が必要などの難題を抱え、加えてこの地域が雨季に入ったという天候条件も進ちょくに影響している。(トイチェ電子版)

米誌フォーブス、ベトナムの優良上場企業50社発表=7社が初ランクイン
オ米系・経済誌フォーブス・ベトナムはこのほど、「ベトナム優良上場企業50社」を発表した。50社のうち、47社がホーチミン証券取引所の上場会社で、3社がハノイ証券取引所だった。業種別では金融が9社、不動産・建設が6社、小売りが3社など。また、前年のリストからは10社が入れ替わった。このうち、VPバンクなど7社が今回初めてランクインした。50社のうち、売上高が最も多い企業は石油製品販売のペトロリメックスで153兆7000億ドン(約7685億円)、税引き後利益の最も多い企業は乳業会社のビナミルクで10兆2950億ドン。また、時価総額のトップは不動産開発のビングループで、5月15日現在150億ドルとなっている。同誌がこのランキングを発表するのはこれが6回目。公表された財務指数を基に、ホーチミン証券市場およびハノイ証券市場に上場する企業の中から、最も業績の優れた50社を選出した。この50社で両証取の時価総額全体の70.8%を占め、また、全50社の利益総額は106兆9490億ドンで、前年の50社の利益総額より34%増加した。(キンテー・ドーティなど)

1〜5月の小売・サービス売上高、10.1%増
ベトナム統計総局はこのほど、2018年5月の小売り・サービス売上高が前年前月比10.4%増の推計354兆ドン(約1兆7700億円)だったと発表した。前月比では1.5%増だった。1〜5月では前年同期比10.1%増の1752兆ドンとなり、インフレ要因を除いた伸び率は8.3%で、17年1〜5月の7.5%を上回った。1〜5月の1752兆ドンのうち、小売売上高が前年同期比11%増の約1330兆ドンと全体の約4分の3を占めた。品目別では、食品が12.1%増、織物・衣類が12.4%増など。省・市別ではホーチミン市やタイグエン省、バクザン省、ハノイなどで大きく増加した。一方、サービス売上高は、宿泊および飲食サービスが前年同期比8.9%増、観光サービスが同23%増、その他のサービスが同4.6%増となった。統計総局の経済専門家は、人々の購買力と中間所得層の増加、価格の安定などが売上高の増加につながったと分析している。(トイバオ・タイチンなど)

青果輸出、楽観的見通し=数年以内に100億ドルの大台も
ベトナムの青果輸出は、ここ3年間の伸び率を維持すれば数年以内に100億ドルの大台も可能だとの期待が高まっている。農業・地方開発省の統計によれば、ベトナムの青果輸出は2015年が10億ドル超、16年が20億ドル、17年は35億ドルと、年々大きく伸びている。18年1〜4月の青果輸出額は前年同期比29.5%増の13億2000万ドルで、同省は通年で40億ドルを目標にしている。同省の農産物加工・市場開発局のグエン・クオック・トアン局長代理によると、現在ベトナムは農産物全体で計170カ国・地域に輸出しているが、ベトナムが締結した各種自由貿易協定を通じて、農産品輸出にはさらに大きな拡大チャンスがある。ただ、問題点としては、17年にベトナムが輸出した青果の約70%が中国向けだったことが挙げられる。日本や韓国、欧米などへの輸出を増やすには、生産面だけでなく、収穫後の保管や加工、あるいは物流面のインフラ改善に取り組む必要がある。(ベトナムプラスなど)


2018年5月号

第2四半期、マンション1万戸が販売開始=ホーチミン市
ベトナム不動産仲介協会によると、ホーチミン市の不動産市場は2018年第2四半期(4〜6月)も好調を維持すると予想されており、マンション約1万戸が売りに出される見通しだ。価格は、市中心部は供給量の少なさから上昇が続いており、低・中価格物件は中心部の外側へとシフトしている。また、約1万戸の多くは市の東部および南部に多いほか、タウンハウスやビラは減少傾向にある。不動産専門家によると、ベトナム国家銀行(中央銀行)が先ごろ、国内の各金融機関に対し、不動産および建設分野への融資を制限するよう通達したことや、13人が死亡した先月の高層マンション火災による心理的要因がマンション販売に影響する可能性はある。また、このマンション火災を受けて、集合住宅より戸建て住宅の安全性の高さをアピールする投資家も一部にある。しかし、こうした物件は市内中心部から遠く離れた交通に不便な場所に多いため、需要は増えないだろうとみられている。(ペトロタイムズなど)

ライチ、リュウガンの輸出拡大を目指す=バクザン省などベトナム北部
ベトナム北部のバクザン、フンイエン、ハイズオン、ソンラの各省は中国を含む海外市場へのライチおよびリュウガンの輸出拡大を目指している。18日にハノイで行われた会議では、ライチとリュウガンの生産や流通、輸出が主要議題となった。生産地からは、農業・地方開発省、商工省、外務省に中国への輸出を増やすため中国側との交渉に力を入れるよう求める意見が相次いだ。これは、長年ベトナムからライチを輸入している中国で先頃、広西チワン族自治区の検疫当局が輸入農産物に対するトレーサビリティ(追跡可能性)の強化を輸入業者に通達したことに、不安が広がっているためだ。グエン・スアン・クオン農業相は、各生産地に有機農法の採用を促すとともに、販路を拡大できるよう後押しすると約束した。農業省栽培局によると、ライチとリュウガンは生産量の50%を国内消費しており、コープマートやビッグCなど大手小売チェーンの販売網に乗ることで、販売量を拡大している。また、近年は輸出市場も増えており、ライチは伝統市場の中国以外に、米国や日本、韓国、オーストラリアなどに輸出している。現在、4省全体でライチおよびリュウガンの栽培面積は9万8000ヘクタールに上り、18年はライチが21万7000トン超、リュウガンは約8万トンの生産量を見込んでいる。(コントゥオンなど)

169億ドルの18年度政府借り入れ計画承認=フック首相
グエン・スアン・フック首相はこのほど、総額384兆ドンの2018年度政府借り入れ計画を承認した。また、政府債券への保証を抑えるとする一方、企業が受ける融資への保証制限は緩和する決定を公布した。政府借り入れの384兆ドンのうち、276兆ドンは国内から、108兆ドンは海外から調達する。借り入れの使途は、342兆ドンを財政収支均衡に使用し、このうち195兆ドンは赤字補填、146兆ドンは負債元金の返済、42兆ドンは借換資金に充当する。また、政府保証付き融資を抑制することで、政府金融機関であるベトナム開発銀行の債券発行上限を24兆4300億ドン、ベトナム社会政策銀行の発行上限を9兆67000億ドンとする。一方、企業に対する国内外からのすべての新規融資への保証を一時停止した従来の決定を緩和し、投資事業を実行するための融資には保証を与えるとする新たな決定を公布した。(ベトナムネット)

深夜のアルコール飲料販売禁止案に懐疑的=専門家ら
保健省は現在、飲酒が引き起こす問題を緩和することを目的に深夜のアルコール飲料の販売禁止を柱とする法案を検討しているが、これに対し、専門家らが懐疑的な意見を表明している。ベトナム商工会議所(VCCI)法務委員会のダウ・アイン・トゥアン氏は、VCCIが先日開催したセミナーで、「同様の規制を導入している国はいくつかあるが、実際には機能していない」と述べ、「正規の酒造メーカーが割を食い、もぐりの自家醸造家が得をする可能性がある」との懸念を示した。ベトナム・ビール・アルコール・飲料協会のグエン・ティエン・ビー副会長は、販売時間の制限は闇の売買を増やすだけだと指摘した。オランダ系ハイネケン・ベトナムのマット・ウィルソン対外部長もこの意見に賛同し、「人々は時間内に、より多くのアルコールを飲もうとするだろう。そして、規制時間でも飲める手段を探す」と述べ、「政府の目的は自主規制で達成できる」と主張した。ビー副会長によれば、国内には密輸入酒や自家製酒が大量に流通しており、多額の税収損失を招いている。また、政府の公式データによると、ベトナム人は1年間に約34億ドルをアルコールの消費に費やしており、これは国家歳入の約3%に相当する。(ザンチーなど)

フック首相、輸出促進会議を開催=実情に合った輸出計画策定を指示
グエン・スアン・フック首相は23日、輸出促進策について話し合う全国オンライン会議を開催し、実情に合った輸出計画の策定を各地方および各省庁に指示した。会議の冒頭、フック首相は、輸出活動を妨げる障害の排除に向けて形式的ではなく建設的な議論を求めた。特に、ベトナムが得意とする分野で輸出が伸び悩んでいる理由を究明する必要性を強調した。また、「輸出の拡大はベトナム経済の発展に欠かせない要素だ。貿易赤字が拡大すれば高インフレや経済の不安定化を招き、国民生活を苦しめることにつながる」と主張し、(1)グローバルバリューチェーンに参加するための付加価値アップ(2)輸出における障害を取り除くためのイニシアチブ(3)外国の法律・規定や市場に関する情報の把握(4)輸出市場開発の継続(5)輸出におけるベトナムの弱点を知る−という5つの課題を提示した。同首相によれば、ベトナムは2017年に初めて輸出額が2000億ドルを突破して前年比21.2%増の2140億ドルに達し、このうち電子製品が輸出総額の33%を占めるなど、それまでの原油依存は低減した。しかし、この電子製品の2品目(携帯電話とコンピュータ)を除くと、輸出の伸びは15.8%にとどまっており、輸出の70%以上は依然として外国直接投資(FDI)企業が占めている。(ビーニュースなど)

過積載トラックへの罰則強化を提言=ホーチミン市
ホーチミン市人民委員会はこのほど、過積載車両が増加していることを受け、過積載車両に対する取り締まりと罰則の強化を運輸省に提言した。合わせて、車両重量自動計測装置を使用し、罰金の根拠として使用することも提案した。市は今後、交通パトロールを強化する方針のほか、警察官の不正を防止するため、1カ月に1回の配置転換を行うことにしている。また、市運輸局に対しては、違反が多発している地域や時間帯を意識した取り締まりを指示し、運送会社や駐車場、倉庫などの監視強化も求める。2018年4月1日からの3週間に、市運輸局の取り締まりチームは市東側ゲートウェイに通じるハノイハイウェイや国道1A号線、市内9区のスオイティエン地区などで約500件の違反を摘発した。このうち、半数近い230件が過積載や積載貨物のサイズのオーバーで、約200件が駐車違反だった。罰金の総額は38億ドンを超えた。(サイゴンザイフォン電子版)

汚染対策を強化=工業団地や水産養殖場を中心に−カマウ省
カマウ省は環境汚染が以前よりは改善したものの、相変わらず経済発展を阻害する要素となっている。そのため、省人民委員会は特に工業団地や水産養殖場を中心に、監視を強化するなどの対策に力を入れている。同省の報告によると、省内の河川は工業廃水や生活汚水で環境汚染が進み、工業団地の周辺は水質汚染以外に粉塵や悪臭などといった大気汚染も深刻化している。省天然資源・環境局のチン・バン・レン局長は3月に行われた環境汚染対策に関する指導委員会の会議で、「持続可能な発展を目指し、18年は環境問題の解決に力を入れる」と約束。環境保護に対する各地域トップの責任を強化する考えを示した。また、5月末をめどに、市民が家庭ごみを河川や運河に投棄しないよう誓約書に署名させる活動を進めているほか、特に汚染にひどいホットスポットは定期的に検査し、監視カメラも設置することにしている。17年、同省は環境保護と水質管理に関連した違反で複数企業に対し、総額6億5000万ドン(約325万円)の罰金を科した。(ティントゥクなど)

有害廃棄物の処理、既存施設の拡張や新たな民間投資が必要に=ホーチミン市
ホーチミン市はこれまで、有害な医療廃棄物や産業廃棄物を2カ所のプラントで処理してきたが、2020年までに設備容量が足りなくなると予想されるため、施設の拡張や民間投資の必要性が指摘されている。市は現在、有害廃棄物の収集・運搬・処理に対し、費用の70%を市予算から充当している。しかし、19年には40%に縮小し、20年以降は補助金をなくすことにしている。そのため、市天然資源・観光局は市人民委員会に対し、医療廃棄物の収集・運搬・処理事業に民間投資を求めるよう提言している。1日に50トンを処理できるプラントを少なくとも一つ以上建設する必要があるという。現在、同市には34の民間病院を含む107の病院と23の予防医学センター、322の診療所があり、大半が汚水処理施設を備え、処理された汚水は環境基準を満たしている。危険な医療廃棄物も適切に回収され、処分されている。工場や工業団地から出た危険な産業廃棄物も回収され、高度な処理技術を導入したプラントで焼却処理されている。しかし、1日に発生する医療廃棄物の量は2006年の9トンから16年には22.2トンに増加しており、17〜30年は毎年約10%のペースで増加すると予想されている。(ニャンザン電子版など)

バンブー・エアウェイズ、年内の運航開始を予定
不動産開発大手FLCグループのダン・タット・タン副社長はこのほど、同社が出資する航空会社バンブー・エアウェイズの今年第4四半期の開業を予定していると発表した。タン副社長によれば、最初の2年間は国内の北部と中部を中心に8〜10路線を運航し、3年目には国際路線に参入したいと考えている。計画では、国内24路線と国際16路線の運航を予定している。また、ハイブリッド・エアラインとして手頃な運賃と充実したサービス内容を両立させ、差別化をはかることで、巨大ライバルであるベトナム航空および格安航空会社(LCC)のベトジェットエアに対抗したいと考えている。ただ、過去にはインドシナ航空やエア・メコンエアのように経営破たんしたケースもあり、バンブー・エアウェイズの競争力を疑問視する人が少なくないという。(ザオトンなど)

サベビコ、6番目の工場着工=年産10億リットル目指す
サイゴンビール・アルコール飲料総公社(サベコ)傘下のビール大手「サイゴン・ビンタイビール(サビベコ)」は先ごろ、ドンナイ省で新工場の建設に着手した。投資額は約9000億ドン。同社は2020年までに生産能力を年間10億リットルに拡大し最大手になることを目指しており、新工場で能力増強を図る。また、ベトナムへの進出を加速している海外勢に対抗する。新工場は敷地面責4.5ヘクタール。19年4月操業開始予定で、同社にとって6番目の工場となる。年産能力は1億リットル。サビベコは現在、国内外市場でノンアルコールビールの「Sagota(サゴタ)」の販売に力を入れている。国内のビール消費量は年間約38億リットルと大きく、カールスバーグ(デンマーク)、ハイネケン(オランダ)、ABインベブ(ベルギー)などの海外大手が競って参入し、企業の合併・買収(M&A)を通じたシェア拡大を図っている。サベコに53.59%出資するタイ大手「タイ・ビバレッジ(タイビバ)」は、サベコのビール販売量を18億5000万〜20億リットルに増やし、シェアを今年50%に引き上げる方針だ。現在のベトナムのビール市場シェアは、1位がサベコ41〜43%、2位ハイネケン25〜27%、3位ハベ コ16%、4位カールスバーグ10%などとなっている。(ダウトゥ電子版)

18年、保有船舶6隻を売却へ=ビナラインズ
国有海運大手ビナラインズは2017年に船舶8隻を売却したが、18年も引き続き、「ビナラインズスカイ」や「ビナラインズオーシャン」など6隻の売却を計画している。同社は17年、保有船舶の減少で業績が落ち込み、親会社の売上高は前年の約半分の約3兆1000億ドン(約155億円)、税引き前利益は前年の12.2%相当の3060億ドンに激減した。ただ、30社以上の子会社および関連会社を抱えているため、連結売上高は前年比12.3%減の約15兆8000億ドン、税引き前利益は同189%増の約6820億ドンを確保した。18年は連結売上高が前年比13.7%減の13兆6380億ドン、税引き前利益は同3%減の6680億ドンを目標に設定。親会社の株式会社化完了と国の保有率引き下げに向け、実行委員会を立ち上げており、企業価値も発表した。その他、ビナラインズ・ニャチャン海運からの出資引き揚げ、カイクイ港やビナラインズ・シッピング・カンパニーなどへの出資率の引き下げも予定している。(VNエコノミーなど)

ギソン製油所、ガソリン製品を初出荷
タインホア省でこのほど、ギソン製油所が本格稼働し、レギュラーガソリン「RON92」(オクタン価92)を初出荷した。13日にはさらに二つの商品の出荷も予定している。ギソン製油所はタインホア省のギソン経済区内にあり、クアンガイ省のズンクアット製油所に続く国内2カ所目の石油精製プラントとなる。総投資額は約93億ドルに上り、国有ベトナム石油ガスグループ(ペトロベトナム)、クウェート国際石油、日本の出光興産と三井化学が出資している。建設は2013年10月に始まり、17年4月に完成した。最新の石油精製技術を導入し、日量20万バレル(年間1000万トン)の原油精製能力を有する。国内需要の40%を賄うことができるという。原油はクウェートから調達する。ギソン製油所の本格稼働により、タインホア省のさらなる経済成長と、9兆ドン(約450億円)超の税収増が見込まれる。また、国のエネルギー安全保障への貢献と裾野産業関連への投資拡大も期待されている。(ティエンフォン電子版など)

ベトナム航空、免税品の機内販売を再開へ=6月から
ベトナム航空は2017年9月から停止していた免税品の機内販売を18年6月から再開する見通しとなった。ベトナム航空のレ・ホン・ハー副社長によると、機内販売の再開はフライトが3時間以上ある国際線で実施する予定で、ベトナムと韓国、日本、中国、フランス、ロシアを結ぶ約30路線が対象となる見込み。同社は、機内販売事業を以前は地場複合企業のアイメックス・パンパシフィック(IPP)グループと提携していたが、再開に当たり、タイの免税品店運営大手キングパワーと手を組むことになった。ベトナム航空の代理店によると、支払いには現金かカード払いが選択でき、通貨はベトナムドン、日本円、ユーロ、オーストラリアドル、シンガポールドル、ポンド、ウォンが使用できる。クレジットカードはVISAなど7種類のブランドが利用できる。同社は、機内販売による売り上げを18年下半期が約150万ドル、19年が310万ドル、20年には550万ドルになると期待している。(ザンチー)

サベコ取締役会にタイ・ビバから3人加入=現会長は退任
ビール最大手サイゴンビール・アルコール・飲料公社(サベコ)は23日に臨時株主総会を開き、取締役会にタイの飲料大手タイ・ビバレッジ(タイ・ビバ)から3人が加わることを決定した。3人の新メンバーはそれぞれ、シンガポール国籍、マレーシア国籍、タイ国籍。このうち、シンガポール国籍のコー・ポー・ティオン氏が新しい会長に就任する。ボー・タイン・ハー現会長は退任する。2017年12月、タイ・ビバ傘下のベトナム・ビバレッジがサベコ株の53.39%を取得し、これによりサベコはタイ・ビバの傘下となった。しかし、タイ・ビバは18年4月になってもサベコの取締役会への役員派遣が実現できないとして、ベトナム政府に苦情を申し立てていた。(ベトナム通信VNA)

18年の利益目標、前年比35%減に設定=PVガス
国有ベトナム石油ガスグループ(ペトロベトナム)傘下のガス大手ペトロベトナム・ガス(PVガス)は、このほど開催した年次株主総会で、2018年の売上高目標を前年比15.5%減の約55兆7000億ドン、税引き後利益を同35.3%減の約6兆4300億ドンとすることを承認した。また、配当性向を40%とすることも決定した。利益目標は原油価格を1バレル=50ドルとして計算した。原油価格は着実に回復しており、ブレント原油価格は16年1月に30ドル割れした最低水準から17年には66.87ドルまで上昇した。それにより、PVガスをはじめ国内のエネルギー企業の業績は大きく改善した。PVガスは17年の売上高が年間目標を28%上回り、税引き後利益は88%上回った。18年第1四半期(1〜3月)は、売上高が前年同期比12%増の18兆1620億ドンとなった。これは、年間目標額の約32.5%に相当する。税引き後利益は同約20%増の2兆6080億ドンで、年間目標額の40%を超えた。今回の株主総会では、第2ナムコンソン・ガスパイプライン敷設事業についても議論した。同事業は投資額が約6兆4800億ドンで、このうち30%はPVガスの自己資金、残りの70%は借り入れで調達する。20年第3四半期の完成を予定している。(ビーニュースなど)

ベトジェット、海外路線を大幅拡大へ=日本路線など海外16路線を新規開設予定
格安航空ベトジェットエアは2018年、海外16路線を新規開設するなど大幅な事業拡大を計画している。ホーチミン市で先ごろ行われた株主総会で明らかにした。同社は国内で41%の市場シェアを確保した。今後は、海外市場でマレーシアのエアアジア、シンガポール航空グループのスクート、オーストラリアのジェットスターといった格安航空会社との競争に立ち向かうことになる。まずは、今年は東アジア路線開拓に力を入れる。第3四半期中に日本路線のほか、中国、台湾、韓国路線を開設する予定のほか、欧州や北米路線を運航する東アジアの航空各社とコードシェア(共同運航)などの協力関係も強化する。同社の幹部は、路線拡大にはインドやインドネシア、ロシアも含まれると指摘し、オーストラ リアについても事業化可能性調査を実施中だと明かした。計画が順調に進めば、今年末までに同社の路線は100、機体数は66、運輸可能旅客数は年間2400万人になる見込み。同社は18年の売上高を前年比20%増の50兆9000億ドン、税引き前利益は同9.5%増の5兆8000億ドンを見込んでいる。グエン・ティ・フオン・タオ会長兼最高経営責任者(CEO)は株主総会で、シンガポールや香港、 ロンドンなど海外証券取引所から株式上場の誘いがあることを明らかにした。ただ、同会長は「ベトジェットは今年2月にホーチミン証券取引所へ上場したばかりだ」と強調し、海外での具体的な上場計画はないと話した。(ダウトゥ電子版)

ビンコム・リテール、第1四半期の売上高1兆6200億ドン=前年同期比16%増
不動産最大手ビングループの子会社で商業施設を運営するビンコム・リテールは、2018年第1四半期(1〜3月)の連結財務報告書を発表し、売上高が前年同期比16%増の約1兆6200億ドン(約81億円)に達したことを明らかにした。このうち、不動産賃貸と関連サービスからの収入が同20%増の約1兆2700億ドンを占めた。一方、同3カ月間における税引き前利益は同8%減の7020億ドンにとどまった。金額にして約630億ドン減少した。ビンコム・リテールは18年3月31日時点で国内24省・市に計46のショッピングセンターを展開しており、総資産額は38兆1200億ドンで株主持分が約26兆6400億ドンだった。その後、4月にロンアン省、ラムドン省、タインホア省にショッピングセンター「ビンコム・プラザ」をそれぞれオープンし、5月中にはフエ市とクアンビン省で開業を予定している。これにより、同社のショッピングセンターは国内28省・市に計51カ所となる。(ダウトゥ電子版など)

第1四半期の税引き前利益、59%増で過去最高に=ベトコムバンク
ベトナム外商銀行(ベトコムバンク)はこのほど2018年第1四半期(1〜3月)の連結決算を発表し、税引き前利益が前年同期比59%増の4兆3590億ドン(約217億9500万円)で過去最高になったと報告した。通年目標(13兆ドン)の約3分の1に達した。第1四半期、与信部門の純利息収入は同17.5%増の6兆1970億ドン、サービス部門の純利益は同36%増の8810億ドンだった。一方、国債などの購入に約66兆7100億ドンを支出した。また、活動経費や信用リスク管理コストが前年同期より拡大した。3月末現在、総資産額は年初より約3.1%(約32兆ドン)減少したものの1000兆ドン以上の水準を維持した。貸出残高は年初に比べて6.29%増の577兆6000億ドンとなり、預金残高は同3.17%増の約731兆ドンだった。不良債権率は1.37%で年初の1.14%から拡大した。(ビズライブなど)

韓国でベトナム語の学習熱=ビジネスチャンスを求めて
朝鮮日報によると、韓国でベトナム語の学習熱が高まっている。特に、30〜40歳代の年齢層がベトナムでの新たなビジネスチャンスや就職先を見つけようとベトナムに注目しているためだという。韓国は昨年、米軍の最新鋭迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の配備をめぐる中国の反発で韓国製品の不買運動に直面した。韓国を訪れる中国人観光客も大幅に減少した。そのため、韓国は東南アジアの急速な経済成長に目を向け、中でも高度成長が続くベトナムでのビジネスチャンスに期待するようになった。ソウルの南東部に位置する江南の地下鉄駅に近くの語学学校では、ベトナム語講座を開設するところが相次いでいる。当初は1コースで始まった講座を1カ月後に11コースに増やし、講師も2人から5人に増やしたところもあるようだ。先月(3月)は韓国の文在寅大統領がベトナムを公式訪問し、両国は20年までに二国間貿易額を1000億ドルに引き上げることで合意した。また、2017年末時点で約5500社の韓国企業がベトナムで活動しており、韓国企業の対ベトナム投資額は500億ドルを超え、韓国はベトナムにとって最大の投資国となっている。(タインニエン電子版など)

ベトナム男性、喫煙率45.3%=喫煙が原因で年4万人死亡
ホーチミン市で19日に開催された禁煙をテーマとする会議で、ベトナムは男性の45.3%が喫煙していることが報告された。また、毎年4万人が喫煙のために死亡しており、この数字は今後7万人に増える可能性がある。カナダの非営利団体ヘルスブリッジ・ファンデーションのベトナム事務所長ファム・ティ・ホアン・アイン氏は、「喫煙率は特に貧困層で高く、収入の5.3%をタバコに費やしている」と説明した。また、懸念すべき問題の1つはベトナムの喫煙者の多くが非常に若い時から喫煙を始めていることで、2015年に行われた調査では成人喫煙者の56%が20歳以前から喫煙していたと報告した。統計によれば、ベトナムは2005〜16年に1人あたりの収入が4.7倍に増加したが、たばこの値段は2.2倍にしか上がっていない。そのため、世界保健機関(WHO)ベトナム事務所のグエン・トゥアン・ラム所長は、たばこの値段が安いのは、たばこ税が非常に低いからだと主張。たばこの値段に占める税金の割合は約35.6%と世界平均の56%に比べてかなり低く、ほとんどの周辺国より低いと述べた。タイは73%、シンガポールは66%、フィリピンは63%だという。その上で、ラム所長は「たばこ税を10%引き上げると、たばこの消費量は先進国で約4%、開発途上国で5%減少する」とのデータを示した。たばこ害対策基金のファン・ティ・ハイ副理事長は、「政府は20年から、たばこ1箱につき1000ドン(約5円)を追加税する予定だが、喫煙率を減らすためには2000ドン以上にするべきだ」と主張した。(ベトナムビズなど)

米国企業に最良のビジネス環境を提供する=フエ副首相−ベトナム
ブオン・ディン・フエ副首相は2日、在ハノイ米国商工会議所(アムチャム)のマイケル・ケリー会頭とハノイで会談し、ベトナム政府は米企業に対し、国内法および国際法に基づいた最良のビジネス環境を提供すると約束した。また、「ベトナムは米国との貿易で黒字を望んでいるわけではない」と話し、「ただ単にベトナムが得意な商品を輸出し、米国からは環境に優しい商品やハイテク商品を輸入したいだけだ」と語った。一方、ケリー会頭はこれまでの二国間の外交・経済関係の発展を称賛し、「ベトナムは今後アジアで最も力強く発展する市場だ。米国企業にとって投資および協力の機会が増えるだろう」と指摘。その上で、医療や税、デジタル経済、銀行、防衛、エネルギー安全などの分野でベトナム企業との投資協力を期待していると述べた。また、「今後はベトナムの各省庁、業界、地方自治体、企業と密接に協力し、両国の投資および協力関係を推進していきたい」と述べた。(ベトナムプラスなど)

核兵器廃絶を目指す国際社会の取組みを支持
2020年に行われる核拡散防止条約(NPT)再検討会議の第2回準備委員会が4月23日〜5月4日の日程でスイス・ジュネーブの国連欧州本部で行われ、ベトナム代表として出席したズオン・チ・ズン国際機関常駐大使は、「核兵器の廃絶を目指す国際社会の取り組みを支持する」と述べた。また、同大使は、原子力の平和利用のみ認めるというベトナム政府の変わらぬ方針を改めて主張し、「ベトナムは06年に原子力の平和的利用に関する戦略を発表した。08年には原子力法を制定し、原子力安全条約や原子力の安全に関連する様々な国際条約にも加盟した」と強調。各国に「原子力事故の早期通報に関する条約」への参加を訴えた。NPTは1970年に発効した国際条約で、当初は25年間の期限付き導入だったが、25年目の95年に無期限の延長が決定した。ベトナムは82年に加盟し、現在の締約国は191カ国・地域となっている。(ベトナムプラスなど)

17年の海外からの送金、138億ドルで世界10位=世銀発表
世界銀行の発表によると、ベトナムは2017年の海外から国内への送金額が過去最高の138億ドルとなり、世界の上位10番目に入った。送金元は米国が最も多かった。世銀によれば、世界における17年の低・中所得国への送金額は前年比8.5%増の計4660億ドルで過去最高となり、上位10カ国でその半分以上を占めた。また、高所得国を含む海外送金額は同7%増の6130億ドルだった。受取額の最も多かったのはインドで690億ドル、2位は中国で640億ドルだった。ベトナムは10位の138億ドルで、これは国内総生産(GDP)の6.7%に相当する額となり、海外からの送金が引き続き重要な収入源であることを示した。ベトナム政府の統計によると、17年に海外へ労働派遣されたベトナム人は前年比6.7%の約13万5000人で、4年連続10万人を超えた。世銀は、18年の低・中所得国への送金額を17年比4.1%増の4850億ドル、全体の海外送金額は同4.6%増の6420億ドルと予想している。(VNエコノミーなど)

外車輸入、過去7年間で52万8000台=116億ドル超
税関総局の最新統計によると、ベトナムは2011年1月から18年3月までの完成車(CBU)輸入が52万8200台(116億ドル超)となった。輸入のピークは15年の12万5500台で、以降は減少傾向が続き、17年はわずか9万7000台超にとどまった。18年第1四半期(1〜3月)も4200台と前年同期から85%急減した。これは17年に策定された自動車の製造、組み立て、売買などに関する政令116号の施行により自動車輸入規制が厳格化されたため。輸入業者は独自の補償システムや点検施設を持つこと、外車を扱う認定ディーラーとして当局への登録が義務付けられた。また、生産国の規制当局が発効した自動車の品質証明書などを入手することが必要になったが、 韓国、インド、タイ、日本などのベトナム向け主要輸出国では、こうした書類が存在しない。11年1月〜18年3月は、シート数9席未満の自動車とトラックが全体の86%を占めた。ただこの2年は、トラック輸入の割合が伸びている。(トイチェ電子版)

食品の安全管理で63省・市をランキング=13省・市が「良好」−農業省
農業・地方開発省はこのほど「農林水産食品の安全管理に関する63省・市ランキング(2017年版)」を発表し、13省・市を「良好」と評価した。「良好」と評価された13省・市のうち、トップは100点満点中87.5ポイントを獲得したチャビン省だった。2位以下はカントー市、ハウザン省、ニントゥアン省などが続いた。逆に最下位の5省・市はフーイェン省、ザライ省、バッカン省、バクザン省、カインホア省だった。農業省が同ランキングを発表するのはこれが3回目。今回は13省・市を「良好」と評価したほか、50省・市を「基準を満たしている」と評価した。「問題あり」の省・市はゼロだった。また、カントー市とハティン省は前回(16年版)の「問題あり」から今回は「良好」に格上げされ、トップ10位にランクインした。一方で国内最大の経済都市ホーチミンは、16年のトップ10位から25位にランクを大きく下げ、首都ハノイは前回と同じ「基準を満たす」グループながらランクを14位から19位に下げた。農業省・農林水産品質管理局では、ランキング結果が各地方自治体の業務改善を促す大きなきっかけになっているとみている。(ビーニュースなど)

1日に1万8000トンのプラごみ排出
ダナン・サステナブル開発センターのクアック・ティ・スアン所長は、在ベトナム米国領事館がホーチミン市で開催した討論会で、ベトナムは1日に約1万8000トンのプラスチック廃棄物(プラごみ)を排出していると報告した。討論会は4月22日の「アースデー」に際して開催された。同所長は、「ベトナムの人口は2017年の統計で約9370万人となった。ベトナム人は1人あたり1日に1.2キロのごみを排出しており、このうちの16%がプラごみだ」と説明した。しかし、ベトナムのプラごみのリサイクルはごくわずかで、大半が自然界に残り、特に海へ大量に流出している。ベトナムはウミガメがプラごみを食べて死亡するケースも確認されている。海外の調査では、2050年までに海中のプラスチックの重量が魚の重量を上回るとの予測が報告されている。また、世界銀行の調査では、ベトナムはプラごみの生産で世界109カ国中17番目であり、世界で5番目に多い毎年180万トンを海洋投棄していると指摘し、改善努力を求めている。(トイチェ電子版)


2018年4月号

ハノイ都市鉄道2A号線、18年末開業予定=21年に遅延の噂を否定−運輸省幹部
運輸省・鉄道事業管理委員会のブー・ホン・フオン副委員長はこのほどジングのインタビューに応じ、ハノイ都市鉄道(メトロ)2A号線(カットリン−ハドン間)の開業時期が21年にずれ込むのではないかとの噂を否定し、「噂の出所は不明だが、従来通り、2018年末の開業予定に変更ない」と語った。同副委員長によれば、これまでに全工事量の95%が完了しており、9月の試験運行開始と年末の商業運行開始を予定している。同事業は中国の優遇融資によって中国企業がEPC(設計・調達・建設)方式で請け負い、事業費5億5200万ドルで11年10月に着工した。路線長は13キロ、駅数は12で、13年11月の完成を目指していたが、工事は度々遅延。事業費も8億6800万ドルに膨らんでいる。(ジング)

リエンチエウ港建設事業、オランダ企業が参加意思を表明
ダナン市のリエンチエウ港建設事業に内外の投資家が関心を示しているが、最近はオランダ企業のボスカリスが参加意思を表明した。リエンチエウ港建設事業は事業費が約7兆3780億ドン(約368億9000万円)に上る超大型事業で、フェーズ1は2つのコンポーネントで構成される。コンポーネントAは事業費が約3兆4260億ドンで海洋インフラを整備する。費用の80%を国家予算から調達し、20%は民間資金を活用する予定。コンポーネントBは事業費が約3兆9520億ドンで埠頭(ふとう)や港内の道路、倉庫などを建設する。ボスカリスは、1910年に設立された浚渫(しゅんせつ)、海事サービス、海洋土木、港湾施設建設などの分野で事業展開する世界有数のグローバル企業で、先ごろ運輸省に提出した書類の中で、「コンポーネントA」に属するインフラシステムの実現可能性調査(FS)、設計、施工について、ベトナムの複合企業T&Tグループと共同参加したい考えを示した。18年1月、計画投資省はグエン・スアン・フック首相に対し、フェーズ1のFS審査を運輸省に委任するよう要請していた。市の提案によると、リエンチエウ港は5万DWTの船舶の受け入れが可能な総合ふ頭、8万〜10万DWTのコンテナ船の受け入れが可能なコンテナふ頭、1万DWTの液体貨物船を受け入れられる埠頭などを建設する計画。(ダウトゥ電子版など)

18年の繊維・縫製品輸出、350億ドル目標=FTAで市場拡大
ベトナム繊維・縫製協会のブー・ドク・ザン会長によると、ベトナムは二国間・多国間の自由貿易協定(FTA)を締結することで輸出市場を拡大しており、17年の繊維・縫製品輸出額は前年比10.23%増の312億ドルとなった。18年は350億ドルを目指している。ベトナム繊維縫製品の伝統的な輸出市場は米国、欧州連合(EU)、日本、韓国だ。しかし、新たに中国とロシアという新しい市場への輸出が拡大しており、18年は中国向け輸出が20億ドル超、ロシア向けも5億ドル前後に達することが予想される。また、大半の国内企業がすでに18年第2四半期いっぱいの受注を獲得しており、中には第3四半期分まで受注した企業もある。一方で、かつては大半を輸入に依存していた原材料についても、今では1年間に繊維を30億ドル超、布地が約10億ドル、付属品は4億ドル輸出するようになった。さらに、第4次産業革命の波は技術投資に対する企業の考え方を変えさせ、高品質品の生産を目指すようになった。人材の育成や製品開発に重きを置き、オリジナルデザインや独自ブランドを開発するようになった。フォンフーや第10縫製など一部の大手企業はオンライン販売による輸出も模索し始めている。(コントゥオンなど)

18件の太陽光発電事業を計画=ダクラク省
ダクラク省が18件の太陽光発電事業を計画している。総事業費は数十億ドルに上る。
同省人民委員会のファム・ゴック・ギ委員長によれば、このうちの4件はロンタイン・インベストメント、ビンビン・スアンティエン・グループ、乳業大手のTHグループ、米企業のAESグループによる大型案件で、同省人民評議会が2017年7月に承認したもの。使用面積は7494ヘクタールにおよぶ。4件の大型案件のうち、2件はすでに商工省の同意を得て首相に提出されており、残り2件は首相への提出に向けて商工省が審査している段階となっている。これ以外の14件は、水力発電ダムを活用するもので森林面積を侵害しないため、地域の経済・社会の発展と再生可能エネルギー開発に関する首相方針とも整合性がとれるという。(トイチェ電子版など)

オンライン旅行市場、外資系がシェア80%=国家観光総局トゥアン局長
ベトナム国家観光総局(VNAT)のグエン・バン・トゥアン局長はこのほど、同局とベトナム電子商取引協会がハノイで共催した「オンライン観光フォーラム2018」で、ベトナムのオンライン旅行市場ではアゴダやブッキングコム、エクスペディアといったグローバル展開する外資系オンライン旅行代理店が80%のシェアを占めていると報告した。ベトナムでもこの2年余りは個人や団体が旅行代理店ではなく自身でスマートフォンなどから情報検索し旅行先を予約するケースが増加している。ただ、ベトナムにもvivu.com、chudu24.com、mytour.vn、tripi.vnといったサイトがあるにもかかわらず、これらは主に国内市場サービスが中心で、利用者は依然として少ない。これについて、ベトナム観光協会のブー・テ・ビン副会長は、ベトナムの多くの旅行会社は技術的にも資金的にも困難に直面しており、全国に約4000の会員がいるが、旅行技術の発展に対応している会員はごく一部にすぎないと明かした。(ザンチー)

工業団地、経済区のインフラ整備に21兆ドン=フック首相、投資計画を承認
グエン・スアン・フック首相はこのほど、2016〜20年の工業団地および経済区のインフラ整備に約21兆ドン(約1050億円)を投じる計画を承認した。大型案件の誘致や投資の促進を目的とする。対象となるのは、(1)沿岸経済区(2)国境ゲート経済区(3)工業団地、複数の工場・産業施設が立地する産業クラスター(4)ハイテクパーク(5)ハイテクを応用した農業団地−。資金は国家予算を中心に地方予算やその他の資金源から調達し、道路や排水システム、集中汚水処理施設の整備、電線の敷設、倉庫、作業場、検査場などを建設するなど、技術インフラおよび社会インフラを包括的に整備する。(VNエコノミーなど)

裾野産業への投資誘致に重点=ビンフック省人民委員
ビンフック省人民委員会のグエン・バン・チー委員長はこのほど、自動車やバイク、電子製品の製造向けに部品や部材を提供する裾野産業への投資誘致に重点を置いていると語った。省工業区管理委員会の統計によれば、同委が2018年第1四半期(1〜3月)に認可した案件は外国直接投資(FDI)が10件と国内案件2件の合計11件で、このうちの10件は電子部品の製造だった。うち9件は韓国企業だった。FDI案件の登録資本金額は9件で計4511万ドル、国内投資は2件で計859億ドンだった。これにより、省内の各工業団地における有効案件数は計2146件となり、このうちFDIが200件、国内案件が46件となった。チー委員長は、ビンフック省は常に企業の利益を考え、投資家に最適な投資環境を提供してきたとアピールし、「裾野産業への投資は少なく、まだまだ市場の需要に対応できていない。これからも裾野産業への投資誘致に力を入れる」と語った。同管理委によると、18年第1四半期における自動車、バイク、電子産業の売上高、輸出額、納税額はいずれも前年同期に比べて大幅に増加した。チー委員長は、今後は日本や韓国などから多くの企業がビンフック省に投資してくると信じていると話し、引き続き工業団地を拡大して投資を受け入れていきたいと語った。(ダウトゥ電子版など)

全国規模の企業調査、実施へ=4月1日から−ベトナム統計総局
ベトナム統計総局は4月1日から全国規模の企業調査を実施する。
同総局・産業統計局のファム・ディン・トゥイ局長によれば、企業に関するさまざまな情報を収集することで企業の最新の実態を把握するとともに、国内総生産(GDP)や域内総生産(GRDP)をより正確に計算することが目的。また、調査結果を政策や経済・社会開発計画の策定に生かし、国や地方、投資家、企業などの発展につなげることを期待している。また、第4次産業革命期におけるベトナム企業の実態と準備状況を把握できると考えている。統計総局では、企業に関する情報を6つの項目グループに分けて調査する。グループ1は、企業名や住所、電話番号、ファックス番号、電子メールアドレス、企業形態に関する情報、事業内容。グループ2は、労働や労働者の収入に関する情報。グループ3は、資産、業績、税、エネルギー消費、投資資金に関する情報。これ以外には、子会社に関する情報や生産技術、原材料コストや労働コスト、減価償却コストなどに関する情報を収集する。(ビーニュースなど)

ペトロベトナム、第1四半期の売上高136兆3000億ドン
国有ベトナム石油ガスグループ(ペトロベトナム)は2018年第1四半期(1〜3月)、売上高が前年同期比15%増の136兆3000億ドン(約6815億円)となり、目標値を12%上回った。納税額も同30%上回る23兆8000億ドンとなった。また、同3カ月間の原油生産量は634万トンで目標を4.5%上回り、電力生産量は57億2000万キロワット時で同8%上回った。肥料生産は43万1200トンで同9%上回り、ガソリン生産量は169万トンで同6%上回った。ただ、同社によれば、今後も原油価格の低迷が続けば、事業への影響は避けられない。また、主力製品は輸入品との厳しい競争に直面しており、障害を迅速に解決するための政策・制度が必要になっている。(ビーニュースなど)

ビンソン製油、第1四半期の利益1兆3000億ドン=目標を46%上回る
ベトナム石油ガスグループ(ペトロベトナム)子会社のビンソン製油・石油化学(BSR)は、2018年第1四半期(1〜3月)の税引き後利益が目標を46%上回る約1兆3000億ドン(約65億円)に達したと発表した。売上高も約24兆1000億ドンで目標を25%上回り、生産量および販売量も同11%上回った。BSRは18年1月17日にホーチミン証券取引所で新規株式公開(IPO)を実施し、全株式の7.79%にあたる約2億4200万株を売却して5兆5000億ドン余りを調達した。(ベトバオなど)

大半の集合住宅が火災保険に未加入=ハノイ
ハノイ市の防災警察局の報告によると、2017年1月から18年3月までに同市では1100件超の火災が発生し、24人が死亡、18人が負傷し、損害額は6170億ドンに上っている。しかし、同市全体で718棟ある集合住宅のうち、火災保険に加入しているのは179棟にとどまっている。政府は、今年2月に公布した政令23号で、すべての集合住宅、ホテル、幼稚園、病院、ガソリンスタンドなどに4月15日までの火災保険加入を義務付けた。保険の対象は建物だけでなく、機械、設備、物品(生産原材料、完成品、半完成品)なども含めた。また、保険会社には防災規定を厳守していない建物には保険販売を拒否する権利があることや、火災保険への加入に対する公安省や政府機関、各人民委員会の責任も明記している。しかし、2000年以前に建設された建物の劣化に対する懸念や、防災設備の点検およびメンテナンスが適切に行われていないこともあり、同局では集合住宅・高層住宅で火災が起きる危険は今後増えるのではないかと危惧している。そのため、同局は今後、高層建築物や商業施設などへの防災点検を強化することにしている。(ビーニュースなど)

ハノイ市民の防災意識向上=ホーチミンでの高層マンション火災を受けて
ホーチミン市で先ごろ13人が死亡する高層マンション「カリナプラザ」火災が発生したことを機に、ハノイで高層マンション住民の防災意識が高まっている。ハドン区の「TNRゴールドシルク・コンプレックス」の住民らは、2017年末からエレベーターがしばしばトラブルを起こしていることや火災報知器の誤作動が度々発生していることに危機感を感じている。特に、駐車場や幼稚園、運動施設のフロアーとなっている2〜4階で防災証明書を取得していないことに不安を強めている。タインスアン区の「ヘイタワー」では、非常口が塞がれていることや火災報知器が故障していることに抗議する住民がマンション前の路上で横断幕を掲げる行動に出た。また、バンフー・ビクトリアやゴールデン・ウエスト、チャンアン・コンプレックスなど多くの高級マンションの住民も、防災システムの不備や防災証明書を取得していないことに対する抗議行動を起こしている。住民らは、マンション購入に数十億ドンもの資金を払っているのに、防災不備に対する罰金が最高で8000万ドン(約40万円)では安すぎると主張し、各関連機関は早急に対策強化を図る必要があると訴えている。(ティエンフォン電子版など)

ダナンの海岸に悪臭漂う=汚水の流入
ダナン市のビーチが汚水の流入で悪臭に包まれている。特に、リゾート施設の多いミーケ海岸は下水溝から流れ込んだ真黒な汚水で腐敗臭が漂っている。ダナンは、ビーチリゾー トを中心とした観光業が主要産業の1つだ。しかし、最近も2日間の降雨の後、処理しきれない下水が海岸に放出され、地域住民は悪臭に悩まされた。生活排水と雨水が同じ下水道に排出されるシステムであることが主因で、こうした状況は、公衆衛生環境の悪化をもたらす原因となり、観光資源である海岸の景観を損ねている。近隣住民は、これが繰り返されれば誰も海水浴に訪れようとしなくなると懸念している。2017年8月には、ミーケ海岸に真黒な汚水が流れ込む画像がフェイスブックに投稿され、多くの人にショックを与えた。市は海岸の清掃やポンプの増設で一時的にしのいでいるが、長期的には生活排水と雨水の分離と、下水処理場の処理能力を高めることが必要不可欠となっている。(ベトナムビズなど)

第1四半期の輸出、31億5500万ドル=前年同期比16.9%増−ハノイ市
ハノイ市の2018年第1四半期(1〜3月)の輸出額は前年同期比16.9%増加して31億5500万ドルとなった。前年同期の伸び率2.1%を大きく上回った。おもな輸出品は、コンピュータおよび周辺機器が同23.2%増の4億6300万ドル、繊維・縫製品が同20%増の4億0100万ドル、輸送車両および部品は同21%増の2億5300万ドル、履物は同24.8%増の7200万ドルなど、いずれも大幅に伸びた。一方で減少した品目は同4.3%減少した電子製品のみだった。輸入額は同15.1%増の79億2200万ドルで、伸び率は前年同期の16.5%増を下回った。近年、ハノイは米国、欧州連合、日本、中国といった主要国の経済回復を背景に輸出を急速に伸ばしてきた。専門家らは、さらに輸出を増やすには、企業が市場の需要に合わせて製品のモデルチェンジを図ることや、生産コストを削減して競争力を高めることが必要で、品質向上とブランド開発にも力を入れなければならないと指摘している。(ダウトゥ電子版など)

外国人の来訪、3月130万人=1〜3月420万人に
ベトナム統計総局によると、2018年3月にベトナムを訪れた外国人は130万人で、3カ月連続100万人を超えた。1〜3月の合計では前年同期比30.9%増の420万人超となった。1〜3月、アジアからの来訪者は同37.6%増の約315万人で、このうち中国が同42.9%増の136万人、韓国が同69.2%増の89万2000人で、この2カ国で全体の半数以上を占めた。欧州からの来訪は同15.4%増の64万5800人で、ロシアが15.8%増、スウェーデンが20.6%増などだった。米国は27万6200人で同11.5%増加した。通年では、外国人の来訪が1500万〜1700万人と国内旅行者7800万人、観光収入620兆ドンを目指している。 (グイドンハインなど)

農産物輸出、400億ドル目標
農業・地方開発省のハー・コン・トゥアン副大臣はこのほどハノイで行われた定例記者会見で、2018年第1四半期(1〜3月)の農林水産分野の生産額が約189兆5000億ドン、輸出額は前年同期比9.6%増の87億ドルだったと発表し、通年で輸出400億ドルを目指すと述べた。統計総局によれば、農林水産分野の第1四半期の成長率は4.05%で、この13年間で最も高い伸びを示した。ただ、ナマズについては米国で過去最高の反ダンピング課税が適用されることになり、欧州委員会(EC)からは「違法、無報告、 無規制(IUU)」漁業を続けているとしてイエローカードが提示されるといった不安材料も抱えている。同副大臣はこれらの問題について、米国の決定は世界貿易機関(WTO)の規定に適合しない一方的で不公正な決定だと指摘し、積極的に解決に取り組む姿勢を強調した。IUU漁業については、違法漁業を防ぐためのパトロールや監視を強化すると述べた。また、水産物のトレーサビリティ(生産段階から消費・廃棄段階まで追跡可能なシステム)を確保するべく地方と協力していることを付け加えた。(キンテー・ドーティなど)

CLV開発の三角地帯、首脳会議開催=ハノイで
ハノイでこのほど、「第10回CLV(カンボジア - ラオス - ベトナム)開発の三角地帯首脳会議」が開催された。会議は、ベトナムのグエン・スアン・フック首相、カンボジアのフンセン首相、ラオスのトーンルン・シースリット首相が議長を務め、東南アジア諸国連合(ASEAN)のリム・ジョクホイ事務局長、アジア開発銀行(ADB)の中尾武彦総裁、世界銀行のジョアキン・レビ専務理事・世銀グループ最高財務責任者が初めて出席した。会議では、インフラ整備や貿易の円滑化など多くの分野においてCLV三カ国が達成した成果と、地域の平和と安定に対する三カ国の協力の重要性を確認した。その上で、今後も包括的な協力を促進することで一致し、開発三角地帯を国境地帯の13の地方にとどまらずに三カ国全体に拡大させることで合意。開発三角地帯を発展させ、ASEAN加盟国間の格差是正に力を入れることや、貿易、投資、教育、観光の発展および環境保護における協力強化で一致した。最後に、開発三角地帯の協力に関する共同宣言に調印した。次回の第11回首脳会は20年にラオスで開催することも決定した。(ベトナムプラスなど)

17年、偽造品の摘発1万9000件以上=市場管理局「氷山の一角」
ホーチミン市でこのほど、知的所有権侵害と偽造品の撲滅をテーマとするセミナーが開催され、国内に偽造品や低品質品、模倣品が溢れていると報告された。商工省市場管理局の幹部は、2017年に関連機関や企業とともに取り締まりを強化し、1万9000件以上の違反を摘発して738億ドンの罰金を科したが、「氷山の一角にすぎない」との認識を示した。市場管理局のチン・バン・ゴック局長は、「偽造品や低品質品、知的所有権侵害をなくす闘いは企業と社会の積極的な協力なくして成功はあり得ない」と強調し、官民によるいっそうの連携を呼び掛けた。同局の偽造品対策室のキエウ・ギエップ室長は、偽造品や模倣品の製造活動が巧妙化かつ組織化していることや、食品や医薬品、消費財の偽造品の増加に危機感を示し、偽造をなくすには管理機関の人員増強と罰則の強化が欠かせないと強調した。また、一部の企業は偽造問題に対する認識が不十分だと指摘し、企業はより積極的に当局と協力すべきだと主張した。(サイゴンザイフォンなど)